夕方は今回のコンサートツアーの共演ピアニスト、ダノール・キンテロスさんと、彼の友人たちと食事に出かけました。
中でも興味深かった話題は、今国境を超えて議論が重ねられている、セクシャルハラスメントやLGBTQ問題、ジェンダー意識についてです。
チリでも非常にセンシティブに扱われているとのこと。
チリの公用語であるスペイン語は、主語が女性か男性かによって、名詞や形容詞の活用が変化するので、主語の性別が明確であることは文章を組み立てる上で必要不可欠です。
しかし、性別を断定することがハラスメントとなる場合もあります。そのような時にどうするのか尋ねたところ、本来スペイン語にはなかった中性的な活用が作られ使われるようになってきているそうです。
例えばスペイン語で友達は、男性名詞でamigo(アミーゴ)、女性名詞でamiga(アミーガ)と言います。性別を断定せずに話す場合は、新たに語尾をeで終わらせるamige(アミーゲ)という活用を使うことがあるようです。
時代の流れが言語をも進化させ、社会に大きな変化をもたらしています。
また、男女問わず同性夫婦で子供を育てる友人や親戚の話も自然に話題に上り、マイノリティに対する人々の理解や、彼らの人生の選択の多様性も進んでいる印象を受けました。