Exhibition, Study, Aperture, Note, Hypothesis.——————————————————————————————————
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瀑布の中で、あなたは普遍的なものの、とぐろ巻く異本
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[平出隆最終講義゠展]準備続報
来る2020年12月10日より12月24日まで、多摩美術大学アートテークにおいて[平出隆最終講義゠展]が開催されます。このニュースレターでは、詩と数学が共有しうる構成的直観により、言語と形象の新たな関係を示そうとする「Air Language program」の、まだ見ぬ全容を次第に明らかにします。
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平出隆『鳥を探しに』(双葉社、2010年)
著者自装。ジャケット全面に、祖父・種作による装画のコラージュを配する。表1の縦組みと背の横組みとで天、文字サイズ、字間、間隔までもおなじくするタイトルと著者名、表4から背をまたぎ表1にわたる、本文と同サイズで行間一定の惹句、そして両者を隔てる罫線はすべて金箔押し。
刻印された文字は、図像よりも奥にある。だがその「光輝 Schein」は、像よりも近く見る者に迫り、目を眩ませる。博物画の自然を挟んで人間と動物とが、「われらの獲物は一滴の光」(ルネ・シャール)と、互いに目を光らせ合う。[N.Sawa]
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57,265,108 B[S. Sugitani]
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平出隆の「野外をゆく詩学」とは、単なるフィールドワークでなく「領野」の「外」を行くことの謂であり、そこに諸領野の分割以前の「発生」と「古代」が見出される。その少年時の意識されざる詩的出発となった、非ユークリッド幾何学の発見者ボヤイとロバチェフスキイへのオマージュ「踏破」の冒頭には、すでに「古代」の一語があった。
前後して描いた《三人の肖像》の一枚となったロバチェフスキイを、やがて狭義の「詩」を選び取るもふたたび詩の外へと旋回を続ける詩人は後年、画家ゲルハルト・リヒターに対面させることになる。[N. Sawa]
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数理哲学者のオスカー・ベッカーは、ゲーテからヘーゲル、シェリング、ロマン派の詩人たちまで、その「数学」理解は貧弱なものであるとしながら、そこからひとり、「ノヴァーリスは除外できる」と明記した。
『数学的思考』でその理由は語られていないが、ノヴァーリスが数学について書き残したものは「一般草稿」「断章と研究」「フライベルク自然科学研究」という断章集の中の数式なきわずかの文章だから、そこに目を凝らせば、この犀利な数理哲学者の目に適ったものがなにであったか、そして数学的直観と詩的直観との交錯がどのようにありうるのか、分るはずである。[T. Hiraide]
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All images by Satoshi Sugitani.
First edition. Issued in the 39th week of 2020. |
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