A 川崎長太郎が「孫のように年の若い」平出隆と共にした、1979年の花見をめぐるエッセイが発見された。一方、歿後に隆が回想した長太郎との「随行」。2本立ての随筆に、生涯の「歩いた路」を象徴する貴重な写真2葉を添える。
B 多摩美大・芸術学科「書物設計」ゼミでは、2001年以来、毎年あらたな書評を積み重ねて、『10の図書館』を増補・新訂・新装してきた。2014年度版は下地となる表紙を5色に使い分け、特殊紙のカバーに箔押しすることにより、5種類の色違い本を一挙に編み出した。
C 多摩美大・生涯学習の前田年昭と平出隆の「本をつくる・歴史をつくる」の2年目は工房や作家の家に出かける「散策講座」。鈴木一誌、郡淳一郎がゲスト講師。第1回目は、平出隆が根岸の子規庵経由で河原温と正岡子規を並べ、講じる。
D 国立駅に開店する商業施設中の書店PAPER WALLは、「ゼミナール・カフェ《クリスタルケージ》」を構想中。同名の叢書とジョゼフ・コーネルのイメージを中心に、多分野に発見を重ねていく。伊藤ゴローと平出隆が専任講師。
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