次に考えておくべきなのは、空室リスクです。ニューヨークなど空室率が非常に低いエリアでも、季節要因や管理組合の審査にかかる期間が長引くことによる空室リスク等、ある程度考慮する必要があります。基本的にアメリカでは11月のホリデーシーズンから2月頃までは、人の動きが少なく、不動産マーケットもかなりスローになります。この時期に借主を募集する場合は家賃を少し下げてマーケットに出したり、借主を連れてくる不動産会社に手数料を払う等の工夫が必要になります。
コンドミニアムの場合、購入時のみならず賃貸の場合も管理組合の認可が必要になるため、借主が書類を準備する期間、そしてそれを提出して審査を待つまでの時間を考慮する必要があります。審査に要する期間はコンドミニアムによって様々ですが、通常2週間~1ヶ月かかります。
その間オーナーは家賃収入が見込めませんので、できれば前の借主の退去2ヶ月前から次の借主探しができる権利を賃貸契約書に盛り込み、空室リスクを下げることをお勧めします。
できるだけ早く借主を探すことも大切ですが、とはいえ、その後に賃料の未回収等のトラブルがあっては大変なので、事前に借主の信用調査をしっかり行うようにしましょう。テナント候補者が少しでも経済的に不安な場合は、敷金を多めに要求する、数か月分の賃料の前払いを要求する、あるいは保証人を立てるなどの条件をつけるのが一般的です。
海外での不動産投資の成功は、信頼できる正しい管理会社選びにかかっていると言っても過言ではありません。できれば現地に足を運んで、担当者とのミーティングを持つ等、慎重に選ぶことをお勧めします。