スポーツ選手の既存素材

~選定時に把握しておきたい6つのポイント~

 

 

こんにちは!本号で初めてニューズレターを担当する事になりました、アランです。

 

今回は、ここ数年問い合わせが増えているスポーツ選手の既存素材を使用した企画の権利クリアランスについてお話したいと思います。

今年は紆余曲折を経て、東京オリンピック・パラリンピック大会が行われましたが、個人的にはスケートボードでの若い世代の活躍や、車椅子バスケの大健闘等で涙腺がやられっぱなしの夏でした。

 

 

「既存素材の使用」と一口で言っても、許諾を得るべき範囲は主要選手の肖像権以外にも所属チーム、リーグ、大会、競技連盟(オリ・パラの場合はオリ・パラ委員会)、実況者の声、そして素材に映り込んでいる主要選手以外の人物等、素材の内容によって多岐にわたります。

一見複雑に思えますが、素材を一つ一つ精査して行く事で筋道が見えて来ます。

 

 

今回のニューズレターでは、素材選びに役立つポイントを幾つかご紹介したいと思います。

理解をより深めていただく為に、まずは弊社が海外選手の権利クリアランスを担当した以下のCMをご覧ください。

 

① 広告使用に対する大会側の考え方:
 
スポンサーにしか許諾を出さない大会もあれば、大会期間外や開催国以外での広告展開であれば、スポンサーでなくとも許諾を出せる大会もあり、広告使用に対する考え方は様々です。何らかの理由で一つの大会から素材を選ぶ必要がある場合は、まずはその大会の考え方をチェックする事で時間のロスを防ぐ事ができます。

 

 
② 素材提供元と大会との関係性:
 
「素材の提供元のOK=大会側のOK」ではない事が多々ありますので注意が必要です。
特に画像素材の場合は公式写真を撮った団体であっても、大会側の許諾までは出せない事が多いため、早い段階で素材の提供元に許諾の範囲を確認する事をお勧めします。

 

 
③ 大人数の素材:
 
インパクトのある素材を使用したいという気持ちから、つい大人数の素材を選びがちですが、このような素材は使用可否の確認に時間がかかり、コストが1つの素材に集中してしまうだけではなく、1人でも許諾が得られないとその素材は使用できないため、極力避ける事をお勧めします。

 

 
④ スポンサー看板の加工:
 
「背景の看板からスポンサー名を消したい」という相談を多くいただきますが、このような要望は基本的に許されないため、他の対応策を講じる必要があります。

 

 
⑤ 被写体のクリアランスの範囲:
 
被写体を何処の範囲までクリアランスすべきか、というのはこの手の企画で常に議論される点です。被写体が後ろ向きであったり、あまり目立たないサイズで映っていても、基本的には選手本人が広告を見た際に自分が映っていると判断できる素材は、許諾を得る事をお勧めします。

上記CMの陸上男子100m走のカットでは、ウサイン・ボルトやジャスティン・ガトリンをはじめ、選手全員の許諾を得ています。

 

但し、映り込んでしまった審判、大会関係者等、選手以外の人物は特定する事が困難な場合が多く、クリアランスできない可能性の方が高いです。

 

 
⑥ 選手のバックグラウンドチェック:
 
上記のようなCMの場合、素材の良し悪しに集中してしまい、つい見落としがちなのが被写体となる選手のバックグラウンドチェックです。選手の中にはドーピング歴や犯罪歴を持つ人物も少なくなくありません。オンエア後にソーシャルメディア等で指摘される事を避けるためにも、素材のセレクション段階でこのチェックはとても重要なプロセスです。

 

 

本日のご紹介は以上となりますが、より詳しいアドバイスが必要な場合はお気軽にご連絡くださいませ。お読みいただきありがとうございます。

 

 

 

弊社ではスポーツ選手のキャスティング業務も承っております。

ご質問はSygnite Tokyo のウェブサイトよりお問合せください。
正しく表示されない場合はこちら
このメールは、Sygnite Tokyo株式会社からのメール配信をご希望された方に送信しております。今後も引き続きメールの受信を希望される方は こちらをクリック してください。 今後メールの受信をご希望されない方は、こちらから配信停止手続きが行えます。
本メールは alan@sygnite.com よりalan@sygnite.com 宛に送信しております。
MM TOWERS S1004, 横浜市西区みなとみらい4-10-2, 神奈川県 2200012, Japan


全てのメーリングリストから配信を停止する。 配信停止 | 登録情報更新 | このメールを転送する