ただし、一般的に、前年比で「減少」または「増加」と表現されますが、自殺者数は、本質的には減ることはありません。あくまで「年間ベースで見ると減少した」というだけであって、昨年もまた新たに2万320人もの人が自殺で亡くなっています。自殺で亡くなる人の数は累計で増え続けるしかないのです。
依然として毎年2万人を超える人が自殺で亡くなっている現実がある以上、前年比で減少したからといって、当然ながら楽観視できる状況ではありません。自殺対策という意味で、年次推移の減少はポジティブに評価できる点があっても、自殺で亡くなる人がこれだけいる社会状況をどうにかしなくてはなりません。
加えて、こども(小・中・高校生)の自殺者数は昨年、529人と過去最多となりました。この5年間で3回、過去最多を更新しており、年次推移で見ても増加の一途をたどっています。
毎週10人ずつ、こどもたちが年間を通じて、自殺で亡くなっている計算です。これを、“非常事態”と呼ばずして何を非常事態と呼ぶのか。自殺対策は大きな壁に直面しています。
こどもの自殺対策を社会全体で推進するための枠組みを強化するため、先の国会で6月5日、自殺対策基本法の改正が行われました。「誰も自殺に追い込まれることのない生き心地のよい社会」を実現するためには、ここから更に渾身の力を振り絞ってアクセルを踏み倒して様々な取り組みを強化する必要があります。
そのためにも、自殺に関する問題意識や自殺対策のビジョンをより多くの方たちと共有すべく、ライフリンクの活動や考えなどについて最新の情報をお届けすることをめざして、「月刊ライフリンク」を創刊した次第です。
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