希望と共に生きる
 
「がんサバイバー・クラブ」
 
メールマガジン第20号

 いつもご愛読いただきまして、どうもありがとうございます。隔週の木曜日に発行しています。

 スキルス胃がんという名前が知られるようになったのは、1993年にアナウンサーの逸見政孝さん(当時48)が、この病気で亡くなったときでしょう。しかし、多くの人は「怖い胃がん」という程度の認識しか持っていないのではないでしょうか。

 認定NPO法人「希望の会」理事長の轟浩美さん(55)は、スキルス胃がんになった夫で前理事長の哲也さんと力を合わせて、2016年1月に『もしかしたらスキルス胃がん -治療開始前に知りたかったこと-』という冊子を完成させました。スキルス胃がんの基礎知識から治療に臨んでできることまで、読みやすい文章でまとめられています。内容は、複数の専門医のチェックを受けています。


 スキルス胃がんは、胃の内側の粘膜の下を浸潤するので、内視鏡でも容易に発見できません。気付いたときはステージ4、というケースもしばしばです。哲也さんもそうでした。哲也さんは、ブログを書き、患者会を立ち上げ、イベントに積極的に出るなどして、スキルス胃がんについての正しい情報がしっかり伝わるよう活動してきました。浩美さんもブログを綴り、哲也さんと伴走してきました。哲也さんは2016年8月に旅立ちましたが、浩美さんは理事長職を引き継ぎ、今も活動を続けています。

 お二人の歩みからは、多くのことをくみとれます。 こちらからご覧ください。

がんサバイバー支援ウォーク、九州、四国、中国を回りました

 日本対がん協会会長の垣添忠生が2月5日から始めた「がんサバイバー支援ウォーク」が、20日に最初のウォークを終えました。サバイバー支援を訴えて、九州から札幌まで約3500キロを原則として歩き、全国がんセンター協議会加盟の32病院を訪ねるという試みです。垣添の強い意志で実現しました。

 福岡、佐賀、大分、愛媛、広島、山口の各県を回りました。どの地域や病院でも、多くの方たちに歓迎していただき、サバイバーの切実な声に耳を傾けることもできました。道中も、さまざまな出会いがありました。リレー・フォー・ライフや日本対がん協会の支部の方たちには、一緒に歩いたり写真を提供していただいたりしました。こちらの写真は、対がん協会愛媛県支部=公益財団法人愛媛県総合保健協会よりご提供いただきました。

 みなさん、どうもありがとうございました。日々のできごとは、 専用サイトの一言ブログインスタグラムで発信しています。

 垣添は元気に戻ってきました。週末の2月24日から、次のウォークに出発します。近く、一言ブログやインスタでお伝えできなかったことも、まとめて報告します。

就労相談を行っている患者会の一覧です

 日本対がん協会は、AC広告を通じて、「がんと共に生きる時代になったからこそ、サバイバーが無理のない範囲で働ける社会にしましょう」というメッセージを発信しています。がんサバイバー・クラブでも、このほど、 就労支援に力を入れている患者会・患者支援団体の情報をまとめました。どこも、社会保険労務士やキャリアコンサルタントに電話や面談で相談できる団体です。どうぞご参考にしてください。

家計と外見ケアについて、考えるイベントです

 がんになって気になるのは、治療と同時に、家計ですね。日本対がん協会と資生堂ライフクオリティービューティーセンターは3月31日(土)、「がんになってからの暮らし ~家計と外見ケアについてご家族やご友人と一緒に考えませんか~」を開きます。

「NPO法人がんと暮らしを考える会」理事長で看護師の賢見卓也氏のセミナー、資生堂ライフクオリティービューティーセンターによる「外見ケアのワンポイントアドバイス」があります。男性もお気軽にご参加ください。参加費は無料です。

 詳細、お申し込みは こちらまで。

 ほかにも、3月のイベントが目白押しです。約30件を こちらにまとめました。どうぞご活用ください。

編集後記

 がんと診断されると、しばしば不安や孤独を感じます。そんなときにお勧めなのが、「チームオンコロジー.Com」の掲示板です。だれでも自由に投稿できて、投稿に対しては、医師や看護師、薬剤師の資格を持つJ-TOP(Japan Team Oncology Program)のチューターや米国の「テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター」の上野直人医師らが、ディスカッションを経て、丁寧に回答しています。詳細は こちらで。

 

 がんサバイバー・クラブでも、サイト内に新たに「がんサバイバーnet(仮)」を設置したいと考えています。だれもが登録できて、オンライン上でつながり、リアルタイムで交流できる「場」です。朝日新聞社のクラウドファンディング 「A-port」で支援を広く募っています。ご支援賜れば幸いです。

 

 平昌五輪のスピードスケート女子500メートルで金メダルを取った小平奈緒選手(31)が「金メダルをもらうのは名誉なことだが、メダルを通してどういう人生を生きていくかが大事になると思う」と語っていました。すべての人にあてはまる至言だと思います。

 

 

 

2018年2月22日

 

がんサバイバー・クラブ メルマガ編集委員 中村智志

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