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中山みともさんとお目にかかったのは今年5月、東京のがん研有明病院でのことです。「全国縦断 がんサバイバー支援ウォーク」で垣添忠生が訪問した際の交流会に参加されていました。そのときお話しされたご自身の経験が印象に残りました。
日を改めて、ゆっくりお話を伺いました。
2010年8月、おしどり夫婦の母がスキルス胃がんで亡くなり、翌年9月、落ち込む父を心配して受けた胃の内視鏡検査(胃カメラ)で、中山さんはがんが見つかりました。36歳、宝飾関係の仕事でバリバリ働いていた時期でした。
がん研有明病院で手術。術後は食事を中心に日々の詳細な記録をノートに付けて、座右の銘の「めげない」気持ちで乗り切りました。周囲にもがんをオープンにして、親しい人には腹腔鏡の手術痕も見せます。すると、「ちょっと胃の調子が悪いんだけど……」と相談されたり、サバイバーの人から本心を打ち明けられたりするようになりました。
中山さんのお話には、人生で大切なものがちりばめられているように思えました。