メールマガジン第32号
スキルス胃がんで逝った母に生かされて ~中山みともさんの「めげない」~

 いつもご愛読いただきまして、どうもありがとうございます。隔週の木曜日にお届けしています。

 中山みともさんとお目にかかったのは今年5月、東京のがん研有明病院でのことです。「全国縦断 がんサバイバー支援ウォーク」で垣添忠生が訪問した際の交流会に参加されていました。そのときお話しされたご自身の経験が印象に残りました。

 日を改めて、ゆっくりお話を伺いました。

 2010年8月、おしどり夫婦の母がスキルス胃がんで亡くなり、翌年9月、落ち込む父を心配して受けた胃の内視鏡検査(胃カメラ)で、中山さんはがんが見つかりました。36歳、宝飾関係の仕事でバリバリ働いていた時期でした。

 がん研有明病院で手術。術後は食事を中心に日々の詳細な記録をノートに付けて、座右の銘の「めげない」気持ちで乗り切りました。周囲にもがんをオープンにして、親しい人には腹腔鏡の手術痕も見せます。すると、「ちょっと胃の調子が悪いんだけど……」と相談されたり、サバイバーの人から本心を打ち明けられたりするようになりました。

 中山さんのお話には、人生で大切なものがちりばめられているように思えました。

夢を発信、共有して患者力を高めよう! アドボケートセミナー・レポート

 がんサバイバー・クラブと一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトは、7月29日、東京・築地で「がんアドボケートセミナー(ドリームキャッチャー養成講座第8期) ~最高の医療を引き出すための患者力とは~」を開きました。

 医師だけでなくさまざまな専門家が連携を取り合うチーム医療の時代。患者もその一員です。当日は、米国テキサス大学MDアンダーソンセンターの上野直人教授(腫瘍内科)らの講演のほか、各地から参加した40人の方が5チームに分かれて、情報、社会生活、医療などのテーマについてアイデアを出し合いました。 レポートをまとめました。

 

 
担当医との信頼関係を ~がん相談ホットラインより~

 セカンドオピニオンは「患者の権利」ですが、無理して受けなければならないとは限りません。担当医の説明に納得し、信頼関係を築けていれば受ける必要がない方もいるでしょう。
 担当医は患者にとって最善の治療を考え、ガイドラインに沿って検討し、持病の有無や体の状態、年齢などを総合的にみて「最善の治療」を提案します。では、その提案に疑問を持ったらどうすればいい?

 今回は、セカンドオピニオンの前に取り組んでいただきたいことについてまとめました。 こちらをご覧ください。

スタッフ便り

 がんサバイバー・クラブのサイトで紹介しているイベントには、日本対がん協会のスタッフも、ときに仕事、ときにプライベートで顔を出しています。

 8月11日、12日に開かれた「ジャパンキャンサーフォーラム2018」には、対がん協会がブース出展したこともあり、多くのスタッフが参加しました。「がん免疫療法」「がんと就労」「精神腫瘍学」などのセミナーも勉強になりましたが、ブースでじかにお聞きした参加者の方の声からも、触発されることがたくさんありました。がんサバイバー・クラブの大石しおりが、スタッフ便りにまとめました。 どうぞご覧ください。

 

肺がんの患者会まとめました 

 肺がんは近年、もっとも治療法が進んだがんのひとつと言えるでしょう。それにともなって、患者会も充実してきました。地域密着型、全国区型を合わせて11団体を紹介しました。 どうぞ参考になさってください。

 また、患者会、患者支援団体のみなさまの情報は こちらまでお寄せください。個性あふれる活動報告などもお待ちしております。

編集後記

 前回のメルマガでも触れた夏の甲子園大会が終わりました。決勝戦は、第100回にふさわしい好カードでしたね。好投手を中心に秋田県勢103年ぶりの決勝進出を果たした金足農業、日本中が金足農業びいきの中で圧倒的な強さを見せた大阪桐蔭。両校ともにすごい!の一言です。ただ、球児、特に投手の体調が改めて気になる大会でもありました。

 ジャパンキャンサーフォーラム2018には私も参加しました。肺がんのセミナーで、ある遺伝子変異陽性のステージ4の方の5年生存率が示されました。とても高い数字です。状態がいい方たちが調査対象だったらしいのですが、目を見張りました。
 少しずつ秋の気配が感じられますね。みなさま、どうぞご自愛なさってください。

 

 

2018年8月23日

がんサバイバー・クラブ メルマガ編集委員 中村智志

 

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