メールマガジン第36号

食事の悩みを栄養士さんに聞きました ~がんサバイバーカフェ報告~

 いつもご愛読いただきまして、どうもありがとうございます。隔週の木曜日にお届けしています。

  サバイバーや家族にとって悩ましいのが、食事です。

 日本対がん協会のがんサバイバー・クラブは、9月20日、「がんと食事の悩みは、栄養士さんに直接聞いてみよう!」をテーマに、 第6回サバイバーカフェを開きました。

 講師は、都立駒込病院の栄養科科長・竹内理恵さんと、同科主任・小森麻美さん。

  講義では、まず竹内さんが「少しでも口から食べて胃腸を働かせてください。食べたくないときは、水を飲むだけでも腸は動きます」とアドバイスしました。胃腸が働くと、神経(頭)も働き、細菌や不要なものと戦う免疫も働くそうです。

  ほかにも、アメリカ対がん協会のガイドライン(①野菜や大豆製品などの植物性の食物を上手に取り入れる、②ハムやソーセージの市販加工肉と赤身肉は摂取を少なくする、③カロリーが高いものを取りすぎないように、など10項目)をはじめ、有用な情報をたくさん聞けました。

  気になるサプリやお酒などについての解説や、包丁なしでも作れる簡単なレシピ( 「さけのさっぱり混ぜごはん」など)の紹介もありました。

 講演後は、途切れない質問に、丁寧に答えていただきました。

参加された方の質問に丁寧にこたえる、都立駒込病院 栄養科科長・竹内理恵さん(右)と栄養科主任・小森麻美さん(左)
 
家族は「第2の患者」、だからこそ…… ~がん相談ホットラインより~

「私がショックを受けています……」

 夫ががんと診断された女性が、涙ながらに電話をかけてこられました。

「支えなくては」。頭では思うのに、気持ちがついていかない。家族としての戸惑いや辛さが伝わってきました。

  がんの診断では、家族も同様にショックを受け、ときに患者さん以上に動揺します。家族は「第2の患者」と言われるぐらいです。それなのに、気丈に振る舞おうとします。

 でも、家族は落ち込んではいけないのでしょうか。ホットラインは、家族にも支えが必要だと考えています。詳しくは こちらで。

人の心の痛みを思うとき ~木口マリのがんのココロ~

 人はある日突然、初めての感情に出会うことがあります。がんと言われて、心が闇で覆われてしまったりもします。そして、以前のことが遠い世界のように思えて、余計に切なくなったりします。

  がんサバイバーで写真家の木口マリさんの場合、それは、ストーマ(人工肛門)が登場したときでした。腹痛で緊急手術を受けて、目覚めたらストーマがお腹にいた! 体がベッドの奧深くに埋もれていくのを感じたそうです。でも、ストーマを経験していない人には、どこまで気持ちがわかるのだろう?
 自らの体験をもとに、木口さんが、「経験したことのない痛み」に寄り添うとはどういうことか、を考えました。キーワードは「想像」「思いやり」です。 こちらからどうぞ。

乳がんの患者会が検索しやすくなりました

 がんサバイバー・クラブの「患者会・患者支援団体」のページでは現在、360団体をご紹介しています。そのうち約70が 乳がんの団体です。このほど、サイトのトップページの検索窓にキーワード「#乳がん」と入れれば、検索結果が表示されるような仕組みを作りました。今は乳がんだけですが、順次、ほかのがん種にも広げていきます。

 この改善によって、患者会の検索がグッと楽になります。どうぞご活用ください。

広がれ、ピンクリボンの輪 ~スタッフ便り~

 10月は乳がん月間です。13日(土)には、東京でピンクリボンフェスティバル「スマイルウオーク東京」が開かれました。会場は六本木ヒルズ。ゲストは、アーティスト・デザイナーの篠原ともえさんと、昭和大学の明石定子先生(乳腺外科)。参加者は14キロ、6キロ、3キロと3つのコースに分かれて街を歩き、トークショーに耳を傾けました。

 日本対がん協会は事務局です。お手伝いしたがんサバイバー・クラブのメンバーが、当日のさまざまな出会いを スタッフ便りにまとめました。

編集後記

 京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授が今年のノーベル医学生理学賞に決まったことで、免疫療法が注目を集めています。そこで気になるのが、いわゆる民間クリニックで行われている自由診療の免疫療法です。ネット検索でもたくさんヒットします。でも、科学的根拠のある治療なら、保険診療になっているはず。飛びつきたくなったら、いったん立ち止まり、主治医や周囲に相談しましょう。

  日本対がん協会の 創立60周年記念講演会が近づいてきました。11月11日、東京・有楽町で開かれます(参加費無料)。記念講演を行う作家・作詩家のなかにし礼さんと打ち合わせをしました。そこで伺ったとっておきの話を、一足先に スタッフ便りでご紹介しました。

 秋真っ盛りですね。みなさん、どうぞご自愛ください。

 

2018年10月18日

がんサバイバー・クラブ メルマガ編集委員 中村智志

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