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2月4日は、世界対がんデー。朝日新聞社と日本対がん協会は、「がんとの共生社会を目指して」をテーマにネクストリボン2019を開きました。第1部は「企業の対策最前線とこれからの働き方」。いま最もホットなテーマのひとつ「がんと就労」について、企業、がんサバイバー、医師が率直に語り合いました。
電通の御園生(みそのう)泰明さんは、2015年に肺がんのステージ4とわかりました。それから3年以上仕事を続けています。そこには機知に富んだ上司のフォローや、ボランティアで取り組んだプロジェクトの充実などがありました。
日本航空の藤田直志副社長は、がんを申し出た職員に「日本航空は全員戻す」と伝えているそうです。テルモでは、がん就労支援制度を設けて、失効した有給休暇を1日単位で利用できるなど、柔軟な対応をしています。従業員45人の食料品の卸売業、櫻井謙二商店では、社員に何かあれば、「大丈夫、一緒に考えよう」からスタートしています。
いずれも、がんになった人に安心感を与える、会社からのメッセージです。国立がん研究センターの高橋都さんは「会社が手を差し伸べるのではなく、経営課題なのです」という視点を投げかけました。
置かれた状況は人それぞれ、会社によってさまざま。しかし、この日の発表やパネルディスカッションからヒントを探れそうです。
女優の古村比呂さんらが登場された第2部のレポートも、近いうちにお届けします。