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ふだんから一緒にいるのに、本当の気持ちがわからない……。
夫婦であれ、親子やきょうだいであれ、しばしば家族に対して感じることです。親しい友人同士でも、似たような思いにとらわれることがあるでしょう。
「家族は第2の患者」といわれます。
写真家の木口マリさんは、子宮頸がんを告知されたとき、「親にどう伝えるべきか、親の気持ちのサポートも考えてあげなければ」と案じました。木口さんは、がん体験者の仲間からも、こういう話をたびたび聞くそうです。一番大変なのは自分、なのに。
一方で、木口さんは、家族をがんで亡くした人と話しながら、家族や友だちは、患者本人とはまったく違う辛さを感じていることを実感しました。その痛みは、もしかしたら患者の抱えるものより苦しいときがあり、しかも、「悲しみは、深さを保ったまま、長く続くことがあるのだ」と。
支えるとは、支え合うとはどんなことか? 自分を思ってくれる人がいることがいかに幸せか。“去る側”になったとき、人は、残される人々の辛さを少しでも和らげるために何ができるのか……。
木口さんがたどり着いた結論は、映画のラストシーンのように切ないものでした。