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よく聞く言葉に「寄り添う」があります。がん患者に寄り添う、家族に寄り添う。がん以外でも、被災者に寄り添う、被害者に寄り添う……。
でも、この言葉ほど、きれいな響きとは裏腹に、手ごたえをつかみにくいものはありません。本当に寄り添えているのか? そう自問自答された方は少なくないでしょう。
ジャパン キャンサー サバイバーズ デイ(JSCD)2019のテーマは、「あなたの『生きる』に寄り添う人がここにいる」。国立がん研究センターの清水研・精神腫瘍科長が基調講演で、がんを体験したこころのケアについて語りました。
清水先生をファシリテーター(進行役)としたパネルディスカッションでは、がん相談支援センターの看護師、がん体験者である医師、在宅緩和ケアの現場で活動している僧侶、外見ケアに力を入れる医師の4人をパネリストに迎えて、「寄り添うってどういうこと?」「どうしたら寄り添えるの?」といった素朴な疑問について、それぞれの経験や知見をもとに掘り下げました。
悩みつつ言葉を発する誠実なトークが続き、聴衆のみなさんも引き込まれていました。