メールマガジン第58号

 

愛娘たちのおいなりさん ~みんなのがん手帖より~

 いつもご愛読いただきまして、どうもありがとうございます。隔週の木曜日にお届けしています。

 

 日本対がん協会では、がん経験のある職員も少なくありません。中村圭子もそのひとりです。夫と高校1年生、中学2年生の娘の4人家族。

 2017年に慢性骨髄性白血病と診断され、以来、スプリセルという分子標的薬を服用しています。自身の経験をベースに、約1年前に日本対がん協会に入職しました。

 

 薬の副作用で、大好きな甘さをあまり感じられない。体のだるさも払拭できない。

 そんな中村がフルタイムで働いて帰宅すると、2人の娘が作った暖かい夕ごはんが待っています。「冷凍庫と冷蔵庫を見て、そこにある材料で作ってます」と、娘たちは手慣れたもの。

 

 週末は夫が担当し、ビーフシチューや麻婆豆腐などに腕をふるっているそうです。

 中村も、きゅうりやにんじんの浅漬けを作っておくなど側面支援しています。

 

 実は夕食作りはアルバイト制。一見ビジネスライクですが、よく聞くと、「お手伝いという以上に、お金をもらうに値する仕事をしている」という気持ちを大切にしているからだそうです。

 

 取材の際に「何かお料理を」とリクエストすると、娘たちはおいなりさんと、野菜たっぷりみそ汁を作り始めました。どちらも、家族みんなの好物です。

 

笑顔で一枚!
 
 
こんな時どうしたらいい? ~がん相談ホットラインの現場から~

「熱が出ていますが、様子を見ていいですか」

「手術の跡が〇〇になっています。3カ月後の次の外来で話せばいいですか」

 がん相談ホットラインにはこのような相談が頻繁に寄せられます。

 

 最近のがん治療は通院があたりまえ。何かあっても、すぐに医療者に相談できません。病状が悪化したかも、と不安なのに病院に気軽に連絡しづらい。そんな悩みです。

 こうしたケースの対処法を、ホットラインで考えました。こちらです。

 
こんな時どうしたらいい?
 
 
あなたの体験で誰かに勇気を エッセイ募集 ~アッヴィ未来への綴り~

 米国に本社を置くバイオ医薬品企業「アッヴィ合同会社」が、がん患者さん・ご家族・友人知人を対象にエッセイを募集しています。応募作の中から約5人の方に2020年4月、アッヴィ社が東京都内で開くイベントでスピーチをしていただき、その様子を専用サイトにもアップします。

 

 がんと向き合っていれば誰もがもつ、自分だけのエピソード。文章にすると、気持ちの整理にもつながります。あなたの体験で誰かを勇気づけませんか?

 最大1600字程度、締め切りは10月31日です。詳細・応募方法はこちらです。

メーテルの髪の毛をショートにしたら…… 〜木口マリの「がんのココロ」~

 写真家の木口マリさんは、抗がん剤治療を終えて髪の毛が復活してから6年間、ずっと伸ばしていました。きっかけは、髪がカールしていて、切るのがもったいなかったから。

 

 まるでメーテルのよう、と言います。そう、松本零士さんの「銀河鉄道999」に出てくる女性ですね。約90センチの髪を、このほど、ついにばっさりと。

 切ったことで、伸ばし続けた本当の理由、ヘアドネーションに抱いていた小さな違和感の正体、などに思い至りました。こちらです。

 
編集後記

 冒頭で触れた中村家の野菜たっぷりみそ汁は、がんサバイバーキッチンでも紹介しています。がんサバイバーキッチンでは、詳しいレシピのほか、料理についての思い出も載せています。

 

 食べることの思い出もまた、人それぞれ、自分ならではのものでしょう。そういえば、胃がんの手術後に「家族と同じものを食べたい」と中華料理に挑戦した男性の話を聞いたことがあります。心意気、という言葉ではくくれない深い思いを感じました。

 

 残暑が厳しいですね。台風の季節でもあります。みなさん、どうぞご自愛を。

 

2019年9月12日

 

 

がんサバイバー・クラブ メルマガ編集委員 中村智志

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