メールマガジン第60号

 

口内炎、ドライマウス、それでも口から栄養を!

 

 いつもご愛読いただきまして、どうもありがとうございます。隔週の木曜日に発行しています。

 

「病院からの帰り道、車の中で涙が止まらなくなりました」。2年ほど前、珍しいタイプの悪性リンパ腫と診断された山川孝雄さんは、治療の副作用で食事が困難になってしまいます。

 特につらかったのが、口内炎。口も開けられないほどの痛みでした。口の中が乾くドライマウスにも悩まされます。

 

 それでも、口から栄養をとることにこだわりました。最初の救いはアイス。だんだんと食べられるものが増えてきて、ついに、宮城県で育った少年時代によく行った中華料理店のラーメンにたどり着きます。

 

 ごく普通のラーメンに、「アツアツで、胸が熱くなりました」と言います。山川さんにとって、快復を実感できた思い出の一杯なのでしょう。

 もともと糖尿病でもある山川さんの最近のお気に入りは、糖質控えめの「野菜たっぷり焼きそば」。野菜は鍋にふたをして、弱火でじっくり蒸すそうです。

 

 食事は自炊が基本。「いつか、大好きな麻婆豆腐が食べられるようになりたい」と夢を語る山川さん。食の探求の軌跡は、「できる限り普段どおりの食事をしたい」というごくあたりまえの希望を訪ねる旅でもありました。

 

 
「ピンクリボンスマイルウオーク神戸」中止のお知らせ
 10月12日(土)、神戸市・スペースシアターで開催予定だった「ピンクリボンスマイルウオーク神戸」は、台風19号が接近しているため、中止と決定いたしました。

 たくさんの方から事前申し込みがあり盛会が期待されましたが、屋外イベントであり、参加者の皆様の安全確保と混乱回避の観点から、誠に残念ながら、本日、中止決定のやむなきに至りました。
 皆様の期待に沿えず申し訳ない限りですが、ご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。詳細はこちらよりご確認ください。 

 
食と体重に関するアンケートにご協力ください!

 山川さんのレシピも載っているがんサバイバーキッチンには、がん患者さんとご家族から、さまざまな食事と体重の悩みが寄せられています。

 何を食べたらいいのかわからない、食べても体重が増えないなど、どれも切実な悩みです。ところが、医療者に遠慮して相談しづらかったり、「食べられないのはあたりまえ」と我慢してしまったりと、誰にも言えず悩みを抱えてしまうケースも多いようです。

 
 そこで、こうした悩みを多くの人に知ってもらうため、「食と体重に関するアンケート調査」を実施します。調査結果は個人が特定されない形で、がんサバイバー・クラブのサイト等に掲載するほか、イベント等で紹介し、患者・家族の支援に広く役立てていきます。
 詳細はこちらです。ご協力よろしくお願いいたします。

 
心がつらいときは、助けを求めよう ~がん相談ホットラインの現場より~

「こうやって電話してしまうのは自分が弱いからです。自分は弱くて情けないです……」

 相談者のすすり泣く声につらさがにじみ出ていました。
 ホットラインでは、こうした声をたくさん聞きます。多くの方が自分を責めています。

 
 でも、そんな必要はありません。誰もが本来、困難を乗り越える力を持っています。ただ、一時的にその力を上手に使えなくなることもあります。そういうときは、身近な人や専門家の力をぜひ借りてほしいと思います。詳細はこちらで。

傾聴って何だろう ~木口マリの「がんのココロ」~

 木口さんは仕事柄、よくインタビューをしています。逆に取材されることも、しばしばあります。

 
 そんな中で、「傾聴」について考えるようになりました。よく聞く言葉で、耳障りもいい。でも、ただ聞けばいいわけではなく、難しそう。そんなイメージのある言葉です。
 
 木口さんは、インタビューを手掛かりに、「傾聴」について掘り下げます。それは、相手の心のなかを一緒に歩くこと。なるほど、と思った方は続きをどうぞ。

 
肺がんの患者会 15団体をご紹介!

 あまり知られていませんが、11月は世界的に「肺がん啓発強化月間」。近年、治療の進展に伴い、肺がん関係の患者会、患者支援団体の活動もますます充実してきました。

 そこで、肺がん関連の15団体をご紹介します。地域密着型、全国区など活動形態はさまざま。地元にない方も、メール等でコンタクトできます。こちらです。

編集後記

 10月5日、ピンクリボンスマイルウオーク東京に参加しました。六本木から一緒に歩いたのは、聖路加国際病院ブレストセンター長の山内英子先生です。

 

 山内先生は参加者のみなさんに気軽にお声がけしています。サバイバーやご家族との会話は、女子会のような雰囲気でした。多くの患者さんにとって、医師は今も近寄りがたい存在。ピンクリボンの意義は、垣根を自然と乗り越えられることにもあるなと思いました。

 だんだんと、秋ですね。どうぞご自愛くださいませ。

 

 

2019年10月10日

がんサバイバー・クラブ メルマガ編集委員 中村智志

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