メールマガジン第64号

 

手作り無農薬野菜で、自分の体を見つめる ~大腸がんになって体重が30キロ減った32歳~

 

 いつもご愛読いただきまして、どうもありがとうございます。隔週の木曜日に発行しています。

 

 大腸がんになって、86キロあった体重が56キロに減り、「昔の友達に会うと2度見されるんですよ」と笑う川口健太朗さん。笑顔が自然な32歳の若者です。

 2014年、下痢が続いて大腸がんステージ3bと診断された川口さんは、開腹手術を受けて、「やるしかない」という覚悟で抗がん剤治療に臨みます。しかし、副作用で、だるさ、吐き気、しびれがひどく、気持ちも落ち込み、家にこもる日々。食欲も減る一方です。

 

 そんな中で行き着いたのが、野菜中心の食生活です。食欲がないときは、ほうれん草、にんじん、りんご、バナナなどのジュースにします。ミキサーで野菜類を液状にしたあと、茶こしで絞りカスを取り除きます。そのカスも、ヨーグルトをかけて食べました。

 

 ところが、ひそかに飲んでいたお酒のせいか、大量の血を吐きます。それを機に、「ちゃんと健康的に生きよう」と決意したそうです。


 やがて食材が気になってきて、いつの間にか、家庭菜園で、完全無農薬の野菜を育てていました。土に触れる畑仕事は気持ちを癒やしてくれます。1日1.5食から2食で野菜鍋中心、またランニングも始めたことで、自然に体重が落ちていきました。

 

 今ではフードコーディネーターや食生活アドバイザーの資格も取った川口さん。がんサロンなどでサバイバーのみなさんに助言をしています。

 そんな川口さんの歩みには、サバイバーなら誰でもあっと驚く“秘話”が隠されていました。

 
日本対がん協会、がん患者支援の新たな助成事業を公募 ~説明会のお知らせ~

 このほど、いわゆる「休眠預金」を社会貢献に使うための「資金分配団体」に、日本対がん協会が選ばれました。
 これを受けて、日本対がん協会は、がん患者支援に関する新たな活動に対する助成を公募します。5団体前後を目途に、1団体あたり1,000万円~ 2,000万円 を2020年度~22年度にかけて助成します。

 

 つきましては、12月10日(火)に大阪、13日(金)に東京で説明会を開きます。お申し込みや詳しい助成内容などはこちらまで。

 
認定遺伝カウンセラーにとことん聞きました! ~木口マリのがんのココロ~

「ゲノム医療の新時代!」「がん遺伝子パネル検査が保険適用に!」……よく目にするがんゲノム医療のニュース。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんの予防切除の記憶も新しく、気になります。よく聞く「がん家系」も本当にあるの?

 

 こうしたモヤっとした疑問を、国立がん研究センターの認定遺伝カウンセラー、田辺記子さんにぶつけました。

「遺伝性のがん」と「遺伝子の情報に基づいた治療」の違い、遺伝性のがんへの対処法など、案外知らない遺伝子についてのとっても簡単な解説です。どうぞこちらからご覧ください。

 
冬が来れば思い出す ~かみうせまゆの「忘れえぬ患者さんたち」~

 がん化学療法看護認定看護師、かみうせまゆさんのエッセイ第2回です。

 
 かみうせさんには、冬になると思い出す患者さんがいます。管理栄養士として保育園の給食作りをしていたゆみ江さん。大腸がんで、手術前の補助化学療法を受けますが、断念します。味覚障害になり、自慢の給食を作れなくなってしまったからです。

 

 治療と仕事の両立。多職種の医療スタッフは、ゆみ江さんに寄り添いながら、ここまで寄り添えるんだ、という方法に辿り着きました。詳しくはこちらで。

 
メイクの力でクリスマスを楽しもう ~がん相談ホットラインの現場から~

「私は色のない世界にいるようです」。電話の向こうからため息が聞こえます。抗がん剤の副作用で髪は脱毛し、肌は黒ずみ、家に閉じこもっているそうです。「自分を嫌いになりそう」と打ち明ける相談者もいました。

 

 外見の変化は、患者さんの心や生活に大きな影響を与えます。でも、それをケアするメイクがあります。以前に戻すためでなく、今から自分らしく生きるためのメイク。一歩踏み出せば、クリスマスの華やぎも楽しめるはずです。詳しくはこちらで。

編集後記

 12月は寄付月間です。NPO、大学、企業、行政などが協働で行う全国的なキャンペーンです。キャッチフレーズは「欲しい未来へ、寄付を贈ろう。」。日本対がん協会も賛同パートナーになっています。
 私どもの活動は、みなさまのご寄付で成り立っています。がんサバイバーキッチンでは、レシピ投稿もご寄付になります。この機会に一層のご支援ご理解を賜れば幸いです。


 紅く色づいたモミジバフウなど、12月の花をお届けしました。どうぞお楽しみください。


2019年12月5日
がんサバイバー・クラブ メルマガ編集委員 中村智志

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