いつもご愛読いただきまして、どうもありがとうございます。隔週の金曜日に発行しております。

  

【今号の内容】

・～抗がん剤は毒？　敵？　がんの薬は進化しています　～国立がん研究センター・中釜斉理事長が徹底解説～ 

・新型コロナウイルス　肺がん・抗がん剤治療のリスクと注意点　～緊急シリーズ　北里大学病院・佐々木治一郎副院長～ 

・全米第１位！の“逆説的”食生活改善プラン　～元MDアンダーソンがんセンター　上野美和のテキサス便り～ 

・毎年手術！　がんが居酒屋女将に、丁寧に生きることを教えてくれた　～金井一弘の「読み逃したくない１冊」～ 

・在宅点滴をするＳさんの沖縄への家族旅行　～かみうせまゆの「忘れえぬ患者さんたち」～

・歩く放射性物質になる!?　 いろんな検査をやってみた《第二弾》　～木口マリの「がんのココロ」～

・肺がんに特化して活動する患者会（支援団体）を紹介！

・ 編集後記

 

 　がんと闘っているのか、抗がん剤と闘っているのか、わからない。

 

　５年ぐらい前、ある家族の方からそんな話を聞いたことがあります。悪心・嘔吐、脱毛、免疫力の低下……従来の抗がん剤には、厳しい副作用の印象がつきまといます。

 

　では、抗がん剤は、毒？　敵なのでしょうか？　

 

　がんサバイバー・クラブのサイトに初登場となる国立がん研究センターの中釜斉理事長が、解き明かします。ジャパンキャンサーサバイバーズデイ2020（６月開催を見送り）で予定していた基調講演２のウェブ版です。

 

　第１回「がんの仕組みと抗がん剤の歴史」、第２回「従来の抗がん剤・分子標的薬からがんゲノム医療まで」、第３回「免疫療法はなぜ効くのか」です。１週間ごとにアップします。全部で40分を超える、無料で学べる講義です。

 

　また、前回のメルマガでもお伝えしました、石黒めぐみ・東京医科歯科大学准教授による基調講演１「がんを知ることから始めませんか？」がんの基礎知識／超入門編も第３部まで全てアップしました。合わせてご覧になると、より一層理解が深まります。

 

新型コロナウイルス　肺がん・抗がん剤治療のリスクと注意点　
～緊急シリーズ　北里大学病院・佐々木治一郎副院長～

　日本対がん協会のサイトの好評ページ緊急シリーズ：がん患者さんのための新型コロナウイルス対策に、北里大学病院の佐々木治一郎副院長が登場です。

 

　肺がんとコロナの重症化の真実、喫煙との関係、予防のポイント、検診や検査への対応、家庭内の注意点などについて、精神衛生上何がいいかという視点も交えて、わかりやすく語っています。どうぞご参考にしてください。

　

　MDアンダーソンがんセンターは、2020年も、全米の病院ランキングで、がん部門第１位に選ばれました。

 

　ベストホスピタルは、がんサバイバーを悩ませる食事への助言でも光っています。食生活の改善を妨げる壁を５つ挙げて、それをクリアするという逆説的な方法を伝授しているのです。①時間がない、②打ちのめされてしまう……③以降は本文でどうぞ。

 

 毎年手術！　がんが居酒屋女将に、丁寧に生きることを教えてくれた　

　

　闘病記出版20年の金井さんが、今回取り上げたのは、出木谷潤子著『わたしのガン子ちゃん！』。著者は、居酒屋の女将だった2001年に腎臓がんが見つかります。手術から８年経って、すい臓に転移。26年続けた店を閉めて、それから毎年、手術を繰り返します。

　しかし、がんになったことで、自分の好きなものや大切な人がわかり、「丁寧に生きることを教えられた」そうです。マラソン、ゴスペル、パン作り……楽しく生きることを忘れないからっと明るい闘病記を、思いを込めて紹介しています。

 

　

　Ｓさんは30代後半のお母さん。大腸がんで食事制限があり、夜間の在宅点滴を受けていました。ある年、沖縄の離島への家族旅行を計画。主治医も含めて入念に準備しましたが、現地で緊急入院することに……。

 

　入院中のおばあとの交流、入院前に撮れた鳥肌が立ちそうにきれいな写真……。治療中でも、目標に向かって「生きる」大切さが伝わります。こちらです。