日本対がん協会では、がん情報サイト「オンコロ」の協力も得て、インターネットで全国アンケート調査を行いました。京都府立医科大学大学院医学研究科の髙山浩一教授が監修しています。
回答者は1382人(がん患者さん1168人、家族214人)。報告書では、統計データと同時に、「生の声」もたくさん載せました。
がんになって、5割近くの方が、体重が減っています。
「食欲がわかず10キロほど減少した。心配してもらうとよけいプレッシャーに感じた」(乳がん、50代女性)
「食道全摘で、体重が減少したままで、飲み込みも少し辛い。空気も飲み込むので苦しいのが1日中続く」(食道がん、50代男性)
「自分の料理が原因で嘔吐の苦しみを与えているふうに感じてしまい、夫を見るのが辛い」(胃がん、30代女性、家族)
体重減少で悩む人の44%が、疲れやすく、活動が制限されています。
全体の半数以上が、以前より食事に関する情報収集をしています。ただ、医療者に相談しても具体的な回答を得られず、「自分で解決しなくてはいけないと思った」という方も目立ちました。
アンケートでは、治療中においしかったレシピ、家族と患者のすれ違い、感謝のメッセージなども聞きました。
「流動食からのスタートだったので、固形物を食べた時はすべての食材に感謝!」(頭頸部がん、50代男性)
課題を浮き彫りにし、解決の第一歩にしたいと考えています。
ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。