がんサバイバー・クラブ
メールマガジン第86号
 

「がんは家族のサポートが重要」と言うけれど

~パネルディスカッション「おひとり様のがん治療」~

 アメリカ大統領選をきっかけに、キング牧師の言葉を思い出しました。「私には夢がある」と呼びかけて、いつの日か差別がなくなり、誰もが自由と正義のもとに生きられる日が来る夢を謳い上げています。さまざまなテーマに応用できますね。

 

 さて、ジャパンキャンサーサバイバーズデー(JCSD2020の動画配信シリーズでは、今回、「おひとり様」に焦点を当てました。乳がん、肺がん、大腸がんのサバイバー3人と、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科の勝俣範之部長によるパネルディスカッションです。

 

「1人で告知を受けて入院手続きを待つ間、頭が真っ白のまま、病院のベンチで空を見上げていた。家族がいないぶん、看護師さんに語ることで支えられました」(大腸がん、男性)

 

「がんは家族のサポートが重要、という言葉が耳に入る度に落ち込みました。家に戻ると誰もサポートしてくれない。レトルト食品を買い込んだ。一方で、家族に気を遣わない気楽さもあります」(乳がん、女性)

 

 勝俣先生の助言も光ります。最後は、「自分らしく生きるために必要なこと」を全員が紙に書きました(写真)。どれも、心の内から滲み出る言葉です。

【「美しい」をオンラインでつなげました】

~資生堂さんとのサバボーテ・プログラム~

 日本対がん協会と資生堂さんとのコラボ企画サバボーテ・プログラムの動画です。ハンドケア、スキンケア、メイクアップ(1~4)、ヘアケア。7本をご自由にご覧いただけます。メイクで悩みを解消すれば自信も付きます。外に出て、秋を満喫しましょう!

【患者のアウェイ感をなくしたい】

みんなのがん手帖・武藤麻代さん

 医療機器メーカーに勤めていた武藤麻代さんは、終電で帰るのが当たり前でした。それが、41歳でがんになってから食育のスペシャリストとして幅広く活動しています。きっかけは、インフォームドコンセントの時代のはずなのに、病院で感じた「患者のアウェイ感」でした。

【たった数秒でも、目線を合わせて】

かみうせまゆの忘れ得ぬ患者さんたち

 抗がん剤治療中の70代男性のMさんは、弱みを見せたくないタイプ。ある日、かみうせナースは院内で彼を見かけますが、多忙で挨拶できませんでした。翌週、Mさんから「手を振ったのに……。たった数秒でも、目線を合わせて声をかけてください」の言葉が。

 

 日本対がん協会のピンクリボンフェスティバルのサイトでは、シンポジウム「乳がんの最新治療と心のケア 笑顔の秘密は知れたこと。」と、乳房再建セミナーの動画を公開中です。

 昭和大学の中村清吾先生をはじめ専門医の方たちの解説やディスカッション、お笑い芸人だいたひかるさんのトーク「乳がんになっても大丈夫。」などをご覧いただけます。

 

 ほかにも、新着記事が続々。人気連載木口マリのがんのココロでは、木口さんがふとしたきっかけで講演をするようになり、自らを振り返った軌跡が描かれています。晩秋を彩る11月の花も公開。がんサバイバーキッチンがん関連ニュースもこまめに更新中です。

スタッフ・横山光恒より

 今年も残すところ、あと2カ月となりました。年賀状の発売も始まり、一気に年末の雰囲気が加速していきますね。朝晩もめっきり寒くなってきましたが、がんサバイバー・クラブのスタッフは熱い気持ちで、今しかできない企画を実行していきます。

 

 11月23日には、オンラインで働く世代のがん患者向けイベント がんになった経験を社会に活かそう ~自分のため・誰かのため~を開催いたします。昨年大好評だったイベントの第2回です。是非ともご参加くださいませ。

 季節の変わり目です。どうぞ温かくお過ごしください。

 ご愛読どうもありがとうございました。このメルマガは、隔週の金曜日にお届けします。

 

2020年11月6日

 

がんサバイバー・クラブ メルマガ編集委員 中村智志

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