石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.14
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写真 : 木奥恵三
ご好評いただいている水戸芸術館での展示「3.11以後の建築」は今週末、1月31日(日)までの会期となります。
お時間のある方は、この週末に是非お越しください。
https://arttowermito.or.jp/gallery/gallery02.html?id=437 |
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石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.14 のコンテンツは以下となります。
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CONTENTS
■ 「CRAFT SAKE WEEK @ 六本木ヒルズ屋台村」開催のお知らせ。
■ KOBO ST-DESK が2月1日より販売開始予定です。
■ 行くぜ、東北。×Casa BRUTUSで石巻工房が紹介されました。
■ Intramuros Design Magazineにて弊社代表の芦沢が紹介されました。
■ 商品価格改定のお知らせ。
■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.12
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■ 「CRAFT SAKE WEEK @ 六本木ヒルズ屋台村」開催のお知らせ。
2月5日(金)〜14日(日)まで六本木ヒルズアリーナにて開催される「CRAFT SAKE WEEK @ 六本木ヒルズ屋台村」の会場什器に、石巻工房の家具が使用されます。
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世界を驚かしている日本酒
その日本酒は、生産を芸術まで高めた芸術品である、まさに“CRAFT SAKE”
ここ、「CRAFT SAKE WEEK」では、
その芸術の域に達した“CRAFT SAKE”を酒造りが佳境のこの時期に、
できあがったばかりの状態で味わえる場を提供します。
また、日本酒に負けない、日本の冬を楽しめる料理を提供します。
ミシュラン星レストラン・西麻布「la bombance」、
おでんの名店・学芸大学「件(くだん)」
知る人ぞ知る・広尾の老舗イタリアン「ひらた」など、
初出店の名店がここでしか食べれないスペシャルメニューが楽しめます。
(公式サイトより引用)
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会期:2016年2月5日(金)〜14日(日)12:00〜21:00(ラストオーダー 20:30)
会場:六本木ヒルズアリーナ
料金:3,500円スターターセット(グラス+お猪口+お酒・食事用250円コイン6枚分付)
※ 事前チケットの購入は、下記よりお買い求めください。
「Pestix(ピーティクス)」:http://peatix.com/event/142265
追加購入もしくは食事のみ(予定)の場合は、
1,500円 (お酒・食事用250円コイン6枚分)
2,500円 (お酒・食事用250円コイン11枚分)
主催:JAPAN CRAFT SAKE COMPANY
お問い合わせ:03-5575-3950(JAPAN CRAFT SAKE COMPANY)
皆さまのご来場をお待ちしております! |
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■ KOBO ST-DESK が2月1日より販売開始予定です。
昨年のインテリアライフスタイル展で発表した新作のKOBO ST-seriesより、デスクが2月1日からYahooショッピングサイトにて販売開始です!テーブルやシェルフなど他商品も順次販売予定です。
KOBO ST-DESK
一見とても華奢にみえますが、安定感があります。これまでのデスクには無いすっきりとしたデザインで木とスチールの相性がよく、様々な空間にもマッチします。天板に使われているリノリウム材は手に馴染む感触で手の指紋が付きにくく、近年再び注目されている素材です。文字を書く感触は柔らかく滑らかに書くことができます。
価格:132,000円(税別)
サイズ:
幅=1400mm
奥行き=750mm
高さ=730mm |
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■ 「行くぜ、東北。×Casa BRUTUS」で石巻工房が紹介されました。
Casa BRUTUSが東北を巡る旅のスタイルを提案する企画
「行くぜ、東北。×Casa BRUTUS」にて、石巻工房が紹介されました。工房の成り立ちやコンセプト、製品組み立ての様子、新作のSTシリーズについて取り上げていただきました。 |
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東北を旅するこの企画、石巻工房以外にもさまざまな手工芸や食べ物、観光地などが紹介されています。ぜひ各地を訪れてみてはいかがでしょうか。 |
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■ Intramuros Design Magazineにて弊社代表の芦沢が紹介されました。
フランス発の建築・インテリアデザインの雑誌「intramuros」にて、弊社代表の芦沢が紹介されました。8ページにわたる特集と表紙を飾っています。ISHINOMAKI STOOLや新作のKOBO ST-seriesなど、工房家具の写真も載っています。撮影は東京ショールームで行われました。
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■商品価格改定のお知らせ。
誠に勝手ながら、2016年2月1日より家具製品の価格改定をさせていただく事といたします。
昨今の円安などによる原材料の高騰は今後も継続する見通しであり、
当社といたしましては継続的なコスト軽減努力を重ねてまいりましたが、現状の価格を維持することが困難となりました。
皆さまには事情ご賢察の上、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
今後とも石巻工房をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
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■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.12
テーマ「工房の家具」
「こんな家具でグットデザイン賞を貰ったわけじゃないよね?」
「で…すね…賞は工房の活動に対して頂いたもので…」
「だよねぇ、ビスの頭ぁ丸出しの家具だもんねぇ」
「はぁ…」
そう、
この時私はバカにされていたのだが、それとは気づかなかった。
いや、気づかないふりをしていたのだ。
“褒め言葉は皮肉、皮肉は褒め言葉”
工房を始める前、
生業としていた鮨屋では、お客に何か言われる度に心のなかでそううそぶいていた。
全くの無駄スキルではあるが、
そう思うことで仕事に対する一喜一憂さを抑えこむことができる。
石巻工房=DIY家具。
前回のコラムで書いた通りではあるが、
潔いとという言葉で説明されても、
それはただの形容詞でしかなく、その本質はきちんと説明しないと伝わらない。
と、金庫番の武田さんに指摘されてしまった。
背もたれが無く、座ることができるものをスツールと言うらしい。
逆を言えば、
背もたれがあり、座ることができるものを椅子と呼ぶ。
日本語では両者は総称して“椅子”であるが、
英語になるとスツールとチェアというように明確に分類される。
石巻工房に関わるまで、
恥ずかしながら私にはその違いさえ分からずにいた。
というより気になどしたこともなかった。
そんなこともあり、
冒頭での会話においての私は、「それが工房の家具なんですよ」と自信を持って言えなかったのだ。
工房が走りだして間もなく、
震災復興活動の一環として石巻工房はグットデザイン賞を頂いた。
ただでさえわかりにくい“活動”に対する賞なので、誰かに説明を求められると答えに窮した。
これが商品なら、ひと目でわかる話なのだが…。
同時期にソファーを販売していたのだが、
クッションの張地は東京のメーカーにお願いしていた。
石巻にもできる所があるはずだし、どうせならオール メイドイン石巻にしたい。
地元家具屋の同級生に椅子の張り屋さんを紹介してもらった。
「石巻工房さんの噂はよく耳にしますよ。新聞なんかにも沢山載ってますからねぇ。凄いですねぇ。」
褒め言葉は皮肉だ。
無意識に頭の中の回路は瞬時にそう結論づけていた。
去年の11月、
東京ビックサイトで開催された展示会では様子が変わっていた。
名だたる家具メーカーが軒を連ねるなか、工房のブースは異色を放ち、
立地的な悪条件を逆手に取り、
その場所では誰もがさも当然と言わんばかりの小綺麗で不自然な壁を建てることも無く、
シャッターの目の前という無機質な背景に見事に溶け込んでみせたのである。
これには共同代表の芦沢も唸った。
「石巻工房史上、最高の出来栄えw」と。
会期中、
様々なお客さんがやってきたのだが、
意外にも同業者(作り手)が訪ねてくることが多かったと思う。
「正直いって羨ましいです。僕たちはビスを見せたくても見せられないから」
工房の家具を眺める眼差しと発せられた言葉を聞いて、
私の灰色の脳細胞はそれを”褒め言葉”と結論づけた。
驚いた。
結論ではなく彼の本心にだ。
同時に、古くから続いている家具業界ではビスの頭を見せることはある意味タブーとなると理解した。
<家具とはそうあるべきである>
良いか悪いかは別として、脈々と続いている一種の様式のようなもなのだろうか。
さて、
秋刀魚の刺身を食べたことはあるだろうか?
今では当たり前のように食べることができるサンマの刺身ではあるが、
生鮮の鮮度維持が飛躍的に進化したとはいえ、
近所の居酒屋でも食べられるようになったのはここ数年の話だ。
それこそ20年前には青魚は生では食べなかったし、食べるものではないと教わった。
工房の家具に置き換えれば、
家具とはそうあるべきという古の価値観から脱却し、
デザインによってビスの頭を見せる家具を肯定した。
その意味こそが言葉通り潔しと表現され、
トレンドをつくり出し、ムーブメントの波を起こしている。
出る杭は打たれる。出すぎた杭は打たれない。
ビッグ・ウェンズデイとまではいかないが、
日々その波を乗りこなしていくことはこの上なく楽しいのだ。
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