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石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.15
ファブリックの新作のお知らせです。
アオイ・フーバーさんによる新しいテキスタイル「ウニコブワカメ」に、DRILL DESIGNさんがデザインしたクッションができあがりました。サイズは2種類。持ち手がついており、石巻工房定番のトートバッグとおそろいのテープを使用しています。




「ウニコブワカメ」は2色のバリエーション、そのほかに無地のクッションもございます。
販売開始は3月以降を予定しております。どうぞお楽しみに!

石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.15 のコンテンツは以下となります。

CONTENTS

■「CRAFT SAKE WEEK @ 六本木ヒルズ屋台村」にご来場いただきありがとうございました。
■「ものことひと市」でワークショップを開催しました。
■ 東京ショールームで家具の撮影を行いました。
■ 東京ミッドタウン・デザインハブで開催中の「地域×デザイン」展トークショーに代表の千葉が登壇します。
■ NHK WORLD・DESIGN TALKS plusに代表の千葉と芦沢が出演します。
■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.13

■「CRAFT SAKE WEEK @ 六本木ヒルズ屋台村」にご来場いただきありがとうございました。

前回のKOBO NEWSでお知らせした「CRAFT SAKE WEEK @ 六本木ヒルズ屋台村」は、ご好評の内に終了いたしました。
ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。
日本酒はもちろんのこと、食や食器、音楽、会場構成など、プロデュースした中田英寿氏のこだわりが所々に感じられるイベントとなりました。

■「ものことひと市」でワークショップを開催しました。

2月21日(日)に東京・3331 Arts Chiyodaで開催された「ものことひと市」にて、石巻工房の端材でスツールをつくるワークショップを行いました。2時間という短い時間でデザイン・制作を行いましたが、個性豊かなオリジナルのスツールがたくさん生まれました。


■ 東京ショールームで家具の撮影を行いました。

2月18日(木)、19日(金)に石巻工房・東京ショールームで家具の撮影を行いました。
撮影はカメラマンの尾鷲陽介さんにお願いしました。
小さなスペースではありますが、時々こうして撮影スタジオとしても使用しています。



また撮影期間中に、シンガポールのデザインショップ「Supermama」のオーナーがいらっしゃいました。



現地での石巻工房とのコラボレーション、工房家具を使ったスペースデザインなどについてお話をいただきました。
今後もニュースレターやSNS等でお知らせできればと思います。
■ 東京ミッドタウン・デザインハブで開催中の「地域×デザイン」展トークショーに代表の千葉が登壇します。



2月18日(木)より東京ミッドタウン・デザインハブにて開催中の「地域×デザイン」展にて、千葉がトークショーに参加します。
地域の特色を活かした全国の様々な取り組みを、デザインの視点から紹介している展示です。石巻工房もその中の一つとして参加させていただいております。

地域×デザイン -まちを編みなおす20のプロジェクト-
会期:2月18日(木)- 3月6日(日)11:00 - 19:00       
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F)
入場料:無料

トークショー
日時:3月5日(土)13:30 - 19:00
※ 石巻工房は14:20~15:10を予定しております。 
トークテーマ:「復興×デザイン 東北の未来を創るプロジェクト」
参加費:無料
■ NHK WORLD・DESIGN TALKS plusに代表の千葉と芦沢が出演します。

石巻工房・東京ショールームにて、NHK WORLD・DESIGN TALKS plus の収録が行われました。
今回は「復興のデザイン」をテーマに、震災後石巻を中心に活動している団体をいくつか取り上げ、その中で千葉と芦沢がお話しさせていただきます。



NHK WORLD・DESIGN TALKS plus
放送日時:
3月10日(木)9:30 - 10:00 / 15:30 - 16:00 / 22:30 - 23:00
※ NHK WORLDはインターネット配信の番組となります。
 

■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.13

テーマ「四十の手習い」


ことわざ的には“六十の手習い”というのが本当らしいのだが、
私はまだ60歳に達してはいないので“四十の手習い”とさせてもらいたい。

先日、1週間の時間をいただき、
目黒区は中目黒にある「スーパーロボット」という屋号の金属加工工房に研修に行かせてもらった。
今風に言えばインターンシップという感じだろうか。

その名前から、スーパーなロボットを製作しているところなのか?と思われがちだが、
主に特注の金属加工を手がけている工房で、その丁寧な溶接技術には業界では定評のあるところだ。
ちなみに、
屋号の由来は、設立当初のメンバーの奥さんが適当に言い出した言葉がきっかけだったとか。
石巻工房トリビアとしては、
共同代表の芦沢も若かりし頃にそこで働き、様々な伝説を生み出したらしい。

最近の石巻工房は木材のみならず、鉄にも手を出している。
テーブルの脚やシェルフの骨組み、展示会の照明といった、石巻工房にとっては新しい試みとなる。
初めは単にアングルと呼ばれるL型の鋼材を切断し木材と融合させるだけの趣だったのだが、
いつの間にか切断に角度が付き、難易度も上がり、さらには溶接しなければならない案件が現れ、
それならばと調子に乗ってSUZUKIDの半自動溶接機を購入してしまった。
「素人でも簡単に溶接できますよっ!」が謳い文句だったので機種選考では迷わなかった。

YouTubeを先生に、見よう見まねで扱いはじめたのだが、
果たしてこのやり方で良いのか?溶接としての質は問題がないのかと、日々悶々としていた。
これまで、YouTube先生には壁のパテ塗りやウッドデッキ工事、
はたまた自作サイクロン掃除機の作り方に至るまで様々な場面で勉強させてもらったが、
溶接のイロハも知らない私にとっては、
ほぼ何となくできている程度の結果しか残せなかった。

仕事上、鉄を扱うことになったため、
工房の一角を鉄工所と称し、木工エリアとは別に隔離された小部屋をつくった。
換気扇も装備されているのでタバコも吸うことができる。
その他、私物もちらほらと散見されるため、
最近では千葉部屋という蔑称で呼ばれていたりもするが、当然ながら私はキニシナイ。

なぜ隔離した部屋が必要になるかといえば、
鉄を切断すると鉄粉が舞い、
それがレッドシダー(木材)に降り掛かり水分と接触すると、
科学反応でカビのような斑点が出てしまうからだ。
切りクズが散乱して、木材にキズや汚れが付いてしまう可能性もゼロではない。
火花が出る作業もあるので火災の原因にもなりかねない。
ので、
消火器も常備してる。
まさに喫煙所にはうってつけなわけだ。

5畳にも満たない小部屋ではあるが、
所狭しとかき集めた機材が置いてある。
つくってまだ日が浅いため、その配置や仕事の段取りといった部分も思慮に欠けるものとなっている。
鉄の仕事量も全体に比べれば数%の部分であるため、
作業が慣れる頃にはリセットされ、再開するころにはまた初めから構築するといった有様だ。
このことも懸案事項だった。

当初の潜入目的は溶接の仕事を盗むことを主としていたのだが、
そもそもスーパーロボットで扱っている溶接機は我が工房のものとは全く異なるプロ仕様であり、
溶接の種類、方法も根本から違う。
では何を盗むのか?

「よく見て、よく聞いて、よく考える」
これはアップルシードという難解なマンガに出てきた台詞であるが、
仕事の本質をよく見抜いている台詞だと思う。
職人に仕事のやり方をダイレクトに聞いてはいけない。
仕事そのものよりも、
立ち振る舞いや部屋の配置、語る言葉の1つ1つ、場のニオイ。
技法ではなく、感覚ともいえるあやふやな不確定要素を発見できるか否か。
単純作業においても、その繰り返しの美学を見つけ出せるか否かが小さな鍵となる。

本物の極上ワインを飲まなければ安物との味の違いは分からないだろう。
仕事も同じで、
まずはプロの仕事を見なければ、自分の仕事の立ち位置(基準)が分からない。

今回の研修で見せていただいたプロの仕事は、
私にとっては小さな一歩だが、石巻工房にとっては大きな一歩となった。

とまぁ、壮大な事を語ってみたが、
キッカケは好奇心に他ならないだろう。
50歳になろうが60歳になろうが、やってみたいと思うところからはじまり、
その事柄に関して、
よく見るようになるし、よく聞くようになるし、よく考えるようになる連鎖反応ではないだろうか。

そんな訳で、
極上のワインは未だ飲んだことがないので、誰かおごって下さい。


 
株式会社石巻工房 

渡波字栄田164-3, 石巻市, 宮城県 986-2135, Japan


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