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石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.16
前回のKOBO NEWSでお知らせした新作ファブリックですが、クッションのほかに従来のトートバッグも「ウニコブワカメ」柄で登場します。
今月Yahooショッピングサイトより販売開始予定です。


(photo:Yosuke Owashi)
石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.16 のコンテンツは以下となります。

CONTENTS

■ フィリピン・ボホール島でワークショップを行いました。
■ ミラノサローネにて Design workshop Japan - Switzerland の展示を行います。
■ 掲載誌のご紹介
■ コントラクト事業納品例
■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.14

■ フィリピン・ボホール島でワークショップを行いました。

3月14日〜18日に代表の千葉と芦沢がフィリピン・ボホール島に赴き、デザインワークショップを行いました。
工房長のコラムでワークショップの様子について取り上げております。ぜひご一読ください。
■ ミラノサローネにて Design workshop Japan - Switzerland の展示を行います。

昨年スイスと日本で行った Design workshop Japan - Switzerland から生まれたプロダクトを、今年のミラノサローネにおいて発表することになりました。

2年続けてのミラノでの発表となりますが、今年はとても美しいスペースを貸していただきます。
展示に前向きに対応していただいた Istituto Svizzeroのみなさま、そしてワークショップの仕掛け人であるアトリエオイ(http://www.atelier-oi.ch)のREYMOND Patrickさんのおかげでこのような機会をいただきました。




(photo:Yosuke Owashi)


(photo:Yosuke Owashi)
Design workshop Japan - Switzerland

展示会場:
Istituto Svizzero Sede di Milano
(http://www.istitutosvizzero.it/chi-siamo/dove/milano)
Via Vecchio Politecnico 3 (Centro Svizzero)
I - 20121 Milano

展示期間:
2016年4月12日(火)〜17日(日)
※ レセプション 4月13日(水)

みなさまのご来場をお待ちしております。
■ 掲載誌のご紹介

・popeye 2016年4月号にKOBO SOFA 03が掲載されました。



・商店建築 2016年4月号にCitronが掲載されました。
昨年7月に南青山にオープンしたカジュアル・レストラン「Citron」に、石巻工房ではテーブルなどの什器を納品しております。
■ コントラクト事業納品例

石巻工房では商品販売のみでなく、店舗やオフィス空間に合わせた特注家具の制作などのコントラクト事業も行っております。ご興味のある方はぜひ一度ご連絡ください。


国立新美術館ショップスペース 特注什器(photo:Masaya Yoshimura)



電通レイザーフィッシュ デッキ床・オフィス家具納品(photo:Daici Ano)


石巻工房のウェブサイトからも過去の納品事例がご覧いただけます。こちらもどうぞ。
 

■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.14

テーマ「フィリピンdeワークショップ」



“1時間サボるためには、2時間考える”
転じて、
“1週間旅に出たなら、2週間分の仕事が待っている”

冬に日焼けして帰って来た日本で私を待っていたのは、
2週間分の、全て納期ギリギリの仕事だった…。

3月13日(日)、私はフィリピンに向けて旅立った。
決して遊びに行くわけではない。
フィリピンのボホール島でワークショップを開催するための出張だ。

正直、その背景や目的を十分に理解していたわけではない。
当初、一緒に行くはずだった芦沢が週の後半からしか参加できなくなり、
最初の3日間、日本人は私一人というグループで朝から夜遅くまでリサーチを行った。
当然ながら、会話は全て英語とヴィサヤ語(ボホール島で話されている言葉:タガログ語の元になる言語)だ。
完全にアウェイ状態だが、
馴染んでくると全部は分からなくても半分くらいは理解できるようになった。

3年前にボホール島で大きな地震があったこと。
復旧復興が十分ではないこと。
フィリピン人の生活の問題点(後記)を解決したいこと。
そのために家具をつくるDIYワークショップを行うこと。

フィリピンの人々は概して、
将来を見据えて貯蓄するという考えはないらしい。
例えば、一週間分の報酬を1日で稼いだ場合は、残りの6日は働かない。とか。
そのため、何か困ったことが起きた場合は親類や政府に頼りがちになり、
自ら行動することはあまりないということだ(勿論全てのフィリピン人がそうではない)。

その背景には温暖すぎる気候が関係していると私は考えている。
ぶっちゃけ、家が地震で壊れたからといって、外で生活することになっても死ぬことはないし、
フィリピンの中でも、ボホール島の住民はのんびりしている。

私も様々な不安を抱えて現地に赴いたが、
2日もすると、「まぁ、いいかぁ」と思考が半分停止してしまった。
もともと私はそうゆう人間であるから、気候のせいとは言い切れないところではあるのだけれど。
夏休みの田舎の婆ちゃん家の風景を想像すればしっくりくる。
朝からゴロゴロしていても、根拠のない大丈夫感がある、あのゆるい感じ。

だが、
現実にそうはいってられない。
人々は生活しなければならないし、
その方法を模索することは小さいながらも自らの復興に貢献することになる。

このワークショップの仕掛け人となるデザイナーのクララ姐さんをリーダーに、
現地の大工や少年たちを集めて行ったワークショップは結果的に大成功を収めた。

彼らはもともとDIYの達人であり、
当然家だって自分たちで直せるし、
町の中には興味深いベンチやテーブルなどの家具があちこちにある。
マーケットにあるハードウェアショップ(日本で言うホームセンター)はとても活気があって驚いた。
だが、
彼らはそれを日常的に無意識に行っているので、そこにデザインという考え方はあまり存在しない。
見方を変えればそれらの家具は素晴らしいデザインなのだと気づいたクララは、
そこに焦点をあてて今回のワークショップを画策した。

我々の目的の1つは、DIYの精神を意識的に考えてもらい、問題を解決する家具をつくること。
そこにデザインという付加価値をつけて、将来的には産業に発展させるという裏目的もある。

ん?
話が矛盾していない? と感じた読者は正しい。

あまり働きたくないフィリピン人は実はDIYの達人!?

平たく言えば、「やる気はあるけど体がついてこない」状態。
とにかく暑いフィリピンでは体を動かす作業は非常にシンドイのだ。
私の体型が言っているのではない、現地の人は口をそろえて言う。「だって暑いじゃん」

現地の木材は繊維が多く含水率も高いので、切断するのに非常に苦労する。
加えて、彼らが持参したノコギリは切れ味があまり良くない。

芦沢とプロトタイプのベンチを作った際、
汗だくになりながら、
これは電動の丸ノコが絶対に必要だという結論に至った。
早速購入し彼らに使い方を教えたところ、
実践2日目には水を得た魚のように様々な家具をつくり出してきた。これには私も芦沢もクララも舌を巻いた。

DIYにおいてもっとも面倒くさいところは、
材料をいかに正確に綺麗に切断できるか。
これさえクリアーできればDIYの可能性は無限に広がるといっても過言ではない。

かくしてワークショップは成功した。
ファブラボが世界各地に生まれているように、
フィリピンに石巻工房という名の市民工房を作ろうという話が生まれ、
その実現に向けて動き始めている。

上手くいけば、
8月にはその礎のためにまたフィリピンへ行けるかもしれない。

「社員旅行と称して皆で行ければ楽しいねぇ」とスタッフに言ったら、
「お盆だから無理っすよ」と一蹴されてしまった。


次に1周間旅に出る時があれば、
2週間分の仕事をこなしてから行こうと心に誓うのだった。


更に詳しいフィリピン旅行記は、
私的なブログ(new Wish FIELD で検索)にて随時ご紹介していく予定です。まだ1話もアップしてませんが…

 
株式会社石巻工房 

渡波字栄田164-3, 石巻市, 宮城県 986-2135, Japan


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