■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.22
テーマ「東根御礼」
先日、山形県東根市で開催された、
「“Do It Yourself” 石巻工房の家具2011-2017」展は
大変な好評を得て、入場者数はのべ2750人にも上った。
また、会場にて毎週末に行なわれたバードハウスワークショップも好評で、
石巻工房の焼印の入ったバードハウスが62個、新たに世に放たれることとなった。
毎日開催すれば、
いずれ、世界中の家庭に行き届くのではないか、
そのためには何枚の板を切出ししなければならないのか、
木材が枯渇してしまうのではないかと、要らぬ心配をしてしまった。
今回の展示会の成功は、
裏方に回っていただいたまなびあテラスの職員の方々や、
ボランティアスタッフの存在無くしては語れない。
設営から会期中、撤収に至るまで、彼ら彼女らがいたからこそ運営できたのである。
来場していただいたお客さんに丁寧に説明している様子を拝見する機会があったが、
工房について十分に勉強され、まるでウチのスタッフなのではないかと思うくらい、
饒舌に会話していたのが印象的だった。
この場を借りて御礼を申し上げたい。
さて、
来週(6月14日-16日)から東京ビックサイトで始まるインテリアライフスタイル展に、
当工房も出展することになった。
今回は、
実用的なアイテムから”Play”と称した遊び心があるアイテムまで、
小物やテキスタイルをメインに展示する趣である。
ほぼ新作であるため、市場の反応を見るには良い機会になるはずだ。
Facebookでも順次その片鱗を発信していくので、
その辺りも気に留めていただけるとありがたい。
また、
同じ週(6月15日-7月16日)にデザイン小石川で東根の展示を再構成した企画展が始まる。
会場の関係(特に広さ)で、完全な巡回展までとはいかないが、
かなり近い形での展示になるように準備を進めている。
東根での開催期間中に、
温泉もあるし、食べ物も美味しいし、
首都圏からでも意外に交通の便が良いんだよ、と誘ってはみたものの、
皆一様に東北は遠いとおっしゃる。
なので、東京ドームから徒歩数分の場所で開催するデザイン小石川企画展、
東根の展示に来れなかった東京の人達に、是非ともあの臨場感を味わって欲しいと思う。
然るに、
このコラムを書いている今週が準備の山場ではあるが、
毎度のことながら、十分な時間があるとは言えないスケジュールで動いている。
デザイナーを始め、そのプロダクトを製作している我々、
会場構成に欠かせない細かな対応をしてくれているいわば裏方の関係者も、
同じ条件のもとある種の問題に取り組み、解決していく様はいつも以上に刺激的なものになっている。
どこまで石巻工房らしくシンプルに進化させていくのか、
家具以外のコンテンツをどう充実させていくのか、
そこに関わる”人”をどう繋いでいくか。
言い忘れたが、
小石川の展示では残念ながらバードハウスのワークショップは開催されない。
少なくとも、しばらくは木材の枯渇を思案する必要はなさそうだ。
その代わりに、
定期的に行なっている多種のワークショップがあるので、
そちらを楽しみにしていただけると嬉しい。