しまねソフト研究開発センター  ITOC Newsletter #94(2022.7.6) 
ITOC Newsletterは、毎週火曜日に配信しておりますが、昨日は諸事情により本日の配信となりましたこと、何卒、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

ITOC実証実験レポート 必見!

 

「ドローンと画像診断AIを用いた橋梁点検」

 

~ 写真入りで詳しくレポート公開。やってみたからこそ見えた可能性と課題 ~

ITOCでは県内企業への先端技術の利活用支援を行っています。今回、ITOCでは社会インフラの調査を事業とする株式会社サンテクノス、ドローンの空撮・測量を事業とする株式会社SWIFTITOCドローン担当アドバイザー)と共同で、橋梁点検におけるドローンと画像診断AIの活用に向けた取り組みを行いました

 

1.実施内容

(1)ドローンによる橋梁の写真撮影(写真測量)の実施
従来は橋梁点検を近接目視によって損傷確認を行っていましたが、今回ドローンによる写真撮影を行い、後の画像診断AIによる変状検出データによって、近接目視と同等の損傷や劣化などの変状を検出。
(2)画像診断AIによる変状検出データの生成
ドローンで撮影した橋梁の写真測量データから、画像診断AIソフトウェアサービスを利用して橋梁点検に必要な変状検出データの生成を実施。変状検出の内容は、ひび割れ、漏水・遊離石灰・鉄筋露出。
(3)画像診断AIによる変状検出データの評価検証
変状検出データの品質・精度から、橋梁点検における業務効率化や点検コストの削減、安全性の向上といった効果が得られるかを評価。併せて、ドローンの写真測量データに必要となる画像データの品質・精度を検討。

 

2.実施結果

今回の検証を通じて、ドローンの写真測量データおよび画像診断AIを用いることで、橋梁点検における業務効率化、点検コストの低減、安全性の向上といった効果が見込まれました。特に、橋梁点検の中でも詳細点検における変状検出や点検調書の作成支援に対して、大いに効果が発揮されると考えられます。

 

その反面、全ての橋梁点検で有効活用されるとは言い難く、点検対象の橋梁サイズや環境、損傷具合によっては従来の点検手法が望ましいケースも考えられます。また、写真測量を行うドローンの機体やカメラの性能といった一定の仕様要件を満たすことが前提となります。加えて、画像診断AI(今回は「ひびみっけ」)のデータ仕様に基づく必要があるため、画像診断AIによるデータ生成には注意が必要であるとともに、知見とノウハウが必要となります。

 

今後、ドローンや画像診断AIにおける点検精度と品質が、近接目視と同等の健全性の診断を行うことができると広く認められれば、加速度的にデジタル技術導入が進むとともに橋梁点検における業務効率化や点検コストの削減が見込まれます。さらに、ドローンによって測量された写真や3次元モデルがデータベースに蓄積されることで、今後の社会インフラの適切な維持管理に大いに役立つことと期待されます。

 

ドローンや画像診断AIの発展により、近い将来には社会インフラに限らず、建築物設備などの施設管理に関わる多くの点検業務に活用される段階に来ており、それぞれの分野で実用化や有効活用のノウハウが必要になると考えられます。

 

詳しくは、以下の「詳しくはこちら」からレポートをご覧ください。

厚生労働省 令和4年4月1日に新設
人材開発支援助成金

「人への投資促進コース」
~国民の皆様のアイデアをもとに「人への投資促進コース」を創設~

ITOCでは、先日、島根労働局職業安定部訓練室様と意見交換を行いました。そこで、県内企業の皆様にもとても役立つ情報をいただきましたのでご紹介いたします。

なお、このNewsletterでは、新設された人材開発支援助成金「人への投資促進コース」の制度の概要、申請のメリット、制度活用のイメージなど複数回に分けてご案内いたします。

 厚生労働省では、人材開発支援助成金に「人への投資促進コース」を令和4年4月1日に新設しました。
 現在、進展するDX・IT化に伴い、企業内におけるデジタル人材の育成の重要性が増しており、また、事業目標の達成、課題の解消や労働者のキャリア形成支援等のため、企業における人材育成は必要不可欠です。
 自社で人材育成を行いたいと考えているが、なかなか資金的に余力が無いなどを理由として取組が進まないといったことがあれば、ぜひ「人材開発支援助成金」の活用をご検討ください。

◆活用検討に当たって(重要)
 人材開発支援助成金は申請手続きが詳細に定められております。
 活用検討に当たっては、まずは「島根労働局職業安定部訓練室」に電話でご一報頂くようにお願いいたします。人材開発支援助成金を活用できるかどうか、活用するにはどうしたらよいか、から、申請手続き全般についての相談を受け付けています。
 また、支給要件・申請手続きを満たしていない場合、審査の結果、支給を受けることができないのでご注意ください。

◆人材開発支援助成金とは
 事業主が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識や技能の習得をさせるための職業訓練を計画に沿って実施した場合に、訓練経費の一部や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。平成29年度に、キャリア形成促進助成金から名称が変更され、「人材開発支援助成金」となりました。
<人材開発支援助成金(厚生労働省HP)>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

◆人材開発支援助成金の各コース
 人材開発支援助成金には8つのコースがあります。今回はそのうち、新設された「人への投資促進コース」の概要をご紹介します。
新設された「人への投資促進コース」は、デジタル人材・高度人材を育成する訓練、労働者が自発的に行う訓練、定額制訓練等を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成するコースとなります。
<人材開発支援助成金(人への投資促進コース)周知用リーフレット(厚生労働省HP)>
 https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000935260.pdf

◆支給要件・申請手続きについて
 支給要件は事業主の要件、労働者の要件、訓練の要件などがあり、また、申請手続きも訓練実施前から手続きを要するものとなっています。
 詳細は以下リンク先で確認できますが、大変詳細な制度となっており、初めて利用する事業主の方は活用に躊躇する内容となっております。
 そのため、活用検討に当たっては、まずは「島根労働局職業安定部訓練室」に電話でご一報頂くようにお願いいたします。
 支給要件を満たすかどうか、申請手続きはどうすればよいかも含め、相談に応じております。
 
【お問い合わせ先】
 島根労働局職業安定部訓練室
 〒690-0841 松江市向島町134-10 松江地方合同庁舎5階
 電話:0852-20-7028
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