ἄνδρα μοι ἔννεπε, Μοῦσα!
アーンドランモイ、エーンネッペ、ムーサ!
足をリズミカルに踏み鳴らしながら、5年生の息子が異国情緒あふれる詩を暗唱していました。「なに語?」と聞くと、「ギリシャ語なのかな?ホメロスの詩」とのこと。
5年生になった息子は、春に飛鳥時代までの日本史を学び、いまは世界史を学んでいます。世界史の授業は、古代インド、ペルシャ、メソポタミア、エジプトと進み、いまは古代ギリシャ。古代ギリシャに入ってから、すでに4週目になります。
この4週間のあいだ、息子は毎日のように授業の話をしてくれます。
「スパルタ人とアテネ人って、どんなに違ったか知ってる?」
「トロイ戦争って、どうして始まったか知ってる?」
学んだことを話し始めると止まりません。ギリシャ模様や文字を書いたり、みんなでギリシャ料理を作ったり、古代ギリシャの世界にどっぷり浸っている様子です。
先日は、古代ギリシャのオリンピック競技会がありました。ギリシャ風の真っ白な衣装を身に着けた5年生が、火を灯したトーチを持って、地面を踏みしめながら入場します。
「地上には多くの感動があり、その最たるものは人間である」と誓いの言葉を力強く暗唱する子どもたち。続く競技は、短距離走、跳躍、マラソン、円盤投げ、レスリング、槍投げなど。
古代のオリンピックは、速さや距離を競うだけでなく、美しさや精神性を大切にしたそうです。体が重くなり始める思春期を前に、体のバランスがもっとも美しく整っているという5年生の時期。走る姿は軽やかで、跳躍や槍投げは水が流れるように自然体。レスリングでは、組み合った後にお互いの力と存在を称えて笑顔で握手する姿に感動しました。
古代ギリシャの授業は、子どもたちの大きな節目になると聞いていました。この世界のなかで、一人の美しい人間として立てるようになった子どもたち。これからは仲間たちと支えあいながら、一人ひとりが自分の道を歩んでいくのでしょう。この日は、そっと涙をぬぐった保護者がたくさんいたようです。
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