シュタイナー学校は12年間一貫教育を行っています。8年生で一度卒業という区切りを迎え、9年生から12年生が高等部となっています。1~12年というこの長い期間、クラス替えもなく同じメンバーで過ごします。担任の教員は1~8年生まで変わりません。
たまに、子ども時代をずっと同じメンバーで過ごすなんて人間関係作りに支障がないの?なんて聞かれるので人間関係について振り返ってみました。
昨年度、8年の卒業を迎えた息子はお世辞にもお利口さんの部類に入る子どもではありません。チャキチャキの姉と始末屋気質の兄からの手助けが仇になり何をするにも受動的で、そのくせ文句だけは一人前。揉め事には逃げる、話し合いや掃除は適当。学校での彼の行動が漏れ伝わってくると赤面するばかり。
何事も受け身でいい加減な我が息子の事をクラスメイトが
『どうしたら、やるんかな?あいつはやれるねんけどな、一緒に何かやりたいねんけどな』
と言ってくれていると母親ネットワークから耳にしました。何かにつけて逃げの姿勢の彼に、こんな言葉をかけてくれるクラスメイト。
長い期間、逃げも隠れも出来ない環境でどんな短所があったとしても関係を続けていかなくてはならない彼らは行事やイベントがある度に話し合い、時には対立し我を通したり、折れたり、謝ったり、謝れなかったり。
一体、この学校で何が培われているのでしょうか?
対話し互いの違いを深く知り、認め合う事。お互いを大事にする事。
人間関係について問いかけられ、この教育を振り返って感じたのは大人になり社会に出た時、子どもの頃から人間関係という『目には見えないものを見ようとする環境』に常にいる彼らは強いだろうな、ということです。
これから8年生は卒業に向かい、卒業演劇に取り組みます。お互いの短所、長所を知り始めた彼らが一つになって物語を紡ぎ、体現します。誰一人欠けても違うものになる、今の彼らだけの物語。劇を通して人間関係についての学びをまた一歩深めていくのでしょう。
<<9年保護者>>