自由への教育
Vol.44  2024/6/20

『お話の世界にひたる』

~クラスだより1年生~
 

今年の1年生は、27名でのスタート。この学校の教室サイズではほぼマックスの人数です。


今まで公立の小学校で教えていた私にとっても新鮮だったのが、シュタイナー学校には教科書がない、ということ。子ども達は先生のお話を聴き、イメージをふくらませ、絵や文字にしていきます。グロッケンを響かせ、ろうそくに灯をともすと、そこはもう教室ではなく、お話の世界なのです。


1年生一番初めのエポックは、文字のエポック。小人たちの冒険のお話を聴き、途中で出てくる火や水の姿を絵に描き、そこから生まれるフォルム(かたち)をとらえて文字にしていきます。ブロッククレヨンで絵を描くには、手や指の力と繊細な動きが必要で、1年生の子ども達にとってはなかなか大変なしごとです。どの子も真剣にクレヨンを動かします。そうして「火」という文字を学んだあと、ある子はおうちで「火はな、めらめらするから、火なんやで一」と語ったそうです。その子はたくさんお話するタイプの子ではないのですが、ひとつの文字をめいっぱい感じて、しっかりと自分の中に取り込んでいることがわかって、私も嬉しくなりました。


ゴールデンウィーク明けからは、専科の授業が始まりました。メインレッスンとおにぎりタイムのあと、専科の先生との英語や中国語、音楽、オイリュトミーなどの授業があります。担任との体育や練習の時間もあるので、その時間を使って週1回、水彩をしています。

 

初めての水彩の時間も、お話から始まりました。

「にじの子のひとり、きいろちゃんは、お空から地上を眺めているうちに、つるっとすべって、とぷん!と水たまりに落ちてしまいました。するとその水たまりは、黄色い水たまりになったのです。それを木の上から見ていたリスさんが、木からおりて水たまりのところまで行きました。きれいな黄色を見て、リスさんはきいろちゃんを連れて行きたくなり、ふさふさのしっぽをそっと水たまりに入れました…」。


黄色い水たまり、と聞いて、子ども達は「これか一!」と、テーブルの上の黄色い絵の具のびんを見ます。リスさんのしっぽは、筆の先です。筆の先がどうなっているのか気になって、ばさばさとさわっていた子に「あっ!リスさんが痛がってるよ!」というと、あわてて手を引っ込めます。


こんなふうに、お話の世界に入り込める時期は、長い人生からみると、ほんとうに短い間です。子ども達とともに、今しか持てないこの豊かな時間を大切にしたい、と思っています。

 

<<学校報『プラネッツ』2019年夏号より>>

お知らせ

新入学・編入学説明会『出会いの会』明日申込締切

新1年生(2025年度入学)ならびに編入生を募集いたします。

日  時:6月22日(土) 13:00〜17:00

申込締切:6月21日(金) 14:00

夏期講座『大人が体験できるシュタイナー学校』

1年生「ことば」・7年生「世界史」・高等部「音楽オイリュトミー」の各コースでお申込み受付中です。

日  時:7月13日(土)・14日(日)・15日(月・祝) 

申込締切:7月10日(水) 《先着順》

卒業演劇『子午線の祀り』

本校の12年生は、学びの集大成としてクラス全員で演劇に取り組みます。

日 程:7月5日(金)・6日(土)・7日(日)

場 所:木津川市山城総合文化センター「アスピアやましろ」

《申込不要 入場無料》

今後の催し・講座・講演会 
本校では、一年を通してさまざまなイベントを開催しております。
詳細が決まり次第、ニュースレター・本校ウェブサイトにてご案内いたします。
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