能登の震災から2年。発災直後のように水が出ない、電気が来ないという状況はもうありません。それでも被災地に身を置くと、社会の関心が高い緊急期よりも、復興期の方がはるかに長く、難しい時間であることを痛感します。
過疎や高齢化が進んでいた能登では、人口の流出が続き、家の再建を望んでいても、離れて暮らす子どもから「能登には戻らないから家は建てないで」といわれることもあります。
震災によって、つながりの強かった能登のコミュニティがばらばらになり始めている―そう感じた私たちは、再び人が集える場所が必要だと考え、被災した能登町の福祉健康施設「なごみ」を再開しました。
昨年2月に再開したとき、近隣の方から「なごみに明かりがついているだけで、泣きそうになる」と言われたことがありました。震災で町の風景が大きく変わる中で、慣れ親しんだ場所に明かりが灯っていることが、心のよりどころになっているのだと感じます。
「来年も続けてほしい」という声に背中を押されながら、私たちは今年もこの場所を開き、活動を続けていきます。
▼ 能登レポート(前編):人が集う明かりを、もう一度。
▼ 能登レポート(後編):復興期を生きる能登の今