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NEWS
GARDECOより、アートワークが入荷しました。
 
軽く手を広げ、訪れるあらゆるものをさりげなく歓迎するような姿。「The Visitor」と名付けられた人型のオブジェは、なめらかなライン、親しみやすい外観、豊富なカラーパレットにより、2009年の発売以来、GALDECO(ガルデコ)を代表する人気のオブジェとなっています。
 
サイズは5種。最も小さい「The Visitor mini」は高さ18センチです。色は、控えめなニュアンスカラー44色から選べます。考え抜かれた形は、どの角度から見ても楽しむことができます。
GALDECO(オランダ) 
The Visitor -mini / 陶器 高さ18.5cm 参考価格29,000円(税別) The Visitor -small / 陶器 高さ24.0cm 参考価格38,000円(税別) The Visitor -plus / 陶器 高さ38.0cm 参考価格106,000円(税別)
TOPICS

中国のカーペット工場   ~ Haima Carpet 工場見学

中国は、その豊富な労働力を活かして工業製品を製造することで、世界有数の工業国へと成長し、「世界の工場」と称されるようになりました。
カーペット産業においても、中国は圧倒的な生産量を誇り、技術や品質についてもますます存在感を高めています。
中国の中でも、ハイマ・カーペット(海馬地毯)社は、規模と生産能力において圧倒的なトップ企業です。従業員数は5,000人、敷地面積は52万平米で、東京ドーム11個分以上に相当します。
 
そんな圧倒的な大きさを誇る工場で、カーペットがどのように製造されているのか、その様子を覗いてみましょう。
 
広大な敷地
 
ハイマ・カーペット社は、韓国と黄海を隔てた対岸、山東半島の最東端の町威海(いかい / ウェイハイ)市にあります。
威海市は、北京、ソウル、日本への最短海路を持つ立地から中国初の沿海開放都市となりました。国際化戦略の実施に取り組み、国際経済貿易都市として多くの外資投資企業を誘致しています。また一帯一路構想の重要なノード都市となっています。
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工場建屋は、先が見えないほど果てしなく続いている。
かつて国有企業としてこの地に存在したカーペット製造工場は、開放政策により分割民営化され、現在のようなカーペット製造会社として運営されています。威海市や青島市付近には、今でも有数のカーペットメーカーが集まっています。
 
ハイマ・カーペット社は第一工場としての役割をそのまま引き継ぎ、自助努力によりさらに発展を遂げその地位を築いてきました。
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糸を巻き取る装置が整然と並ぶ。
まず驚くべきは、その敷地の広さです。
敷地東京ドーム11個分は実感しづらい広さですが、東京都内の公園では新宿御苑が東京ドーム12個分、代々木公園が11個分に相当します。
 
敷地内には、様々な製造工程の建屋が並びます。カーペットの織機は、幅約10メートル、長さ約20メートルの大きな「装置」であり、一台設置するだけでも体育館のような広さが求められます。日本国内にあるアキスミンスター機は2~3台という現状の中、ハイマ・カーペットでは、アキスミンスター機28台、ウィルトン機3台、マシンタフト機34台を所有しています。
最新鋭のマシン
 
ハイマ・カーペットでは、「作れないカーペットはありません」と自負するように、織りカーペット、タフトカーペット、タイル、プリント、ハンドタフトまで多彩な製造ラインを展開しています。
 
中でもアキスミンスター織りは、年間生産量が500万平米(東京ドーム106個分)に達し、世界一の実績を誇っています。この驚異的な生産量を支えているのは、最新鋭の機能を備えた28台の織機と、24時間体制で稼働できる生産ラインです。
アキスミンスター織機。材料として使われる糸が、機械の周囲を埋めるように配置されている。

アキスミンスターカーペットは、イギリスのアキスミンスター地方で発展した織り方で、10色以上の多色柄物カーペットを織るのに適しています。パイルはオールカットのみですが、機械織りカーペットの中でも最高級品として位置付けられています。

 

上の写真は、一台のアキスミンスター織機です。足場によって2フロアに組まれ、織機本体のある1階にはタテ糸とシメ糸、2階にはパイル糸がセットされます。同社の織機は、パイル糸16色まで対応しています。

クモが糸を吐いているかのように見える白いタテ糸。方向は逆で糸巻きから機械に取り込まれていく。色のあるパイル糸は整然と並べられセットされる。
カーペットは、複数の糸を組み合わせることで成形されます。織りカーペットは、土台となる組織を織ると同時にパイルも織り込んでいきます。最大幅で4.2メートルを織り上げるために、1色あたり1,000本ものクリール(糸巻き)の用意が必要です。タテ糸、シメ糸、パイル糸を含むと、数千から万単位の糸を同時に制御しながら、一枚のカーペットを仕上げていきます。
 
アキスミンスターカーペットの品質は、機械性能に依るところが大きく、技術力や生産能力は、最新鋭の織機を保有できるかにかかっています。ハイマ・カーペットでは、ドイツやイギリス、ベルギーから最新鋭の織機を輸入しており、その数を毎年着実に増やしています。
パイル糸はグリッパーによってつまみ出され、適切な長さに一瞬でカットされる。グリッパーは糸をつまんだままパタンと倒れ、植え付けるようにパイルを縦糸の間に織り込む。こうして一列が織りあがる。
スマートクリール機能により、糸を自動でカットしたりつないだりできる。パイル糸の補充管理の自動化を実現。
タテ糸に、パイル糸を織り込み、シャトルでシメ糸を通して固定していく。糸の色は、IT化されたジャガード機能で制御されている。
織機から、織り上がったカーペットが出てくる。見た目はゆっくりしているが、実際には複雑な動きを超高速でこなしている。
自社完結型の製造工程
 
カーペット製造の産業構造は、ほとんどの場合分業形式を取っています。とくに紡績や製糸は、工程も多く専用の設備が必要になります。多くのカーペット工場では、製糸メーカーからウールやナイロン糸を購入し、自社の機械に掛けるための巻き取りやクリールづくりからスタートさせます。
 
ハイマ・カーペットでは、紡績、染色、製糸から検査、検品、出荷倉庫、研究ラボまで、全ての工程を自社内で行い、完全な自社完結システムを構築しています。
糸染めのエリア。巨大な染色窯が整然と並んでいる。
内製化の利点は、原材料の調達に影響されることなく、計画に基づいた製造プランを実行できる点にあります。時間的な制約から解放されるだけでなく、原材料価格の変動の影響も最小限に抑えることが可能です。
 
近年では、スマート化やシステム化に特に注力しています。中国では少子高齢化が急速に進行中です。スマート化を推進することで、限られた人員で生産能力の向上を目指す一方で、工場で働きたいと考える若者が減少しているため、人材確保のためにもこれらは必須と見なされているようです。
マシンタフト
まず、パイルをタフトするための土台となる基布を織る。タフトは、刺繍のように一列づつ針でパイルを刺していく。織るよりもシンプルな方法のため、装置も比較的コンパクトで、速度も断然速い。
 
タイルカーペット
マシンタフト機で作られたカーペットの裏に樹脂を塗布する。乾燥を経てタイル状に切り分けられ箱詰めされる。タフトマシンのうち17台は、タイルカーペットのライン専用に割り当てられ、効率的で無駄のない製造ラインが敷かれている。
試作専用機
試作サンプルは、本番の織機ではなく構造が簡易な専用の試作機械で作る。写真はアキスミンスターの試作機の前側と後ろ側の様子。約50㎝角のサンプルを織ることができる。マシンタフトカーペットも、非常にコンパクトな試作専用機械で試作サンプルを作る。これらもずらりと並んでいる。
 
カービング
カーペットの図柄に立体感を与えるカービングは、手作業で行われる。ハンドタフトだけでなくアキスミンスターやプリントなどすべてのカーペットにカービングを施すことができる。
 
プリント
ベースとなる真っ白なカーペットに、版を重ねるようにインクを載せていく。インクが落ち着いたら、糊を洗い落として乾燥させる。ベルトコンベアー方式で、工程が途切れずに続いていく。
 
ハンドタフト
ハンドタフトカーペットの製作エリア。1枚の長いカーペットを数人で分担。ハンディのフックガンで、裏側から図柄どおりにパイルを打ち込んでいく。
 
倉庫・ナイロンチップ
製品を保管するための倉庫は、自動化されている。大量のモノを整然と並べ保管することができ、自動出入庫によりボタン一つで取り出したい商品が出てくる。ナイロン糸の原材料となるナイロンチップがプールされている。白いチップに色チップを加えて溶融させることで原着ナイロンができる。
 
 
 
自社製品のサンプルを閲覧できるショールームは、800平米を誇ります。美しく手入れされた庭や果樹園、そしておもてなしのための迎賓館も併設されています。
 
中国のカーペット工場は驚くべき進化を遂げており、品質やデザインの向上が目を引きます。ハイマ・カーペット社の製品は、今や世界80カ国に輸出されています。
PICK UP

新作商品や人気コレクションを弊社取り扱いの海外ブランドと併せてご紹介いたします。

Pure Textile  /  Bisson Bruneel(フランス)

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素材は、テキスタイルにおいて非常に重要な要素です。素材の特性は、そのままテキスタイルの風合いや独自性につながります。フランスのBisson Bruneel(ビッソン・ブルネル)社は、素材を徹底的に追求することでテキスタイルを深く探求する姿勢を貫いているブランドです。

 

ウールやリネンなどの高級天然素材を中心としたコレクションのほか、アバカやラフィア、銅線などを用いたオリジナルでユニークな素材の研究にも余念がありません。どのコレクションも素材の持つ特性が最大限に生かされた、ピュアで美しいものばかりです。

フランス南東部リヨンを拠点とするBisson Bruneel社は、創業から50余年。

イスバリやクッション、カーテンとしての布地だけでなく、その美しいテキスタイルは、ガラスと共にデコレーションすることで、アートな間仕切りとしても人気を呼んでいます。

 

独特な素材使いで、個性的で美しく品のあるテキスタイル・コレクションは、個性的なブランドとして高く評価を受け、名だたる建築家やデザイナーに選ばれ、高級ブランドの旗艦店などにも納められています。

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