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GARDECO より、アートワークが入荷しました。
 
限定版のブロンズ彫刻「Circle of love」は、ベルギーの現代アーティスト、ガイ・ビュイセンによる精緻なデザインです。この作品は、人間関係の美しさと複雑さをテーマにしています。二人の抽象的な人物が一つに結びついて寄り添い、三日月のような輪に腰掛けています。
 
同氏の彫刻は、さまざまな課題に直面し、それを克服しようとする人々を表現しています。作中の人物に曖昧な表情を持たせることで、普遍的なメッセージを際立たせ、鑑賞者のアイデンティティを高めています。
 
ロストワックス法で鋳造されたブロンズ彫刻は限定版で、各作品に番号と署名が付けられています。
Circle of love」(限定版)
 ブロンズ彫刻 高さ 86.5cm 幅 78.0cm 奥行き 17.0cm 3,080,000円(税別)
TOPICS

歴史に刻まれたカーペット  ~ VANDERHURDのカーペット

インテリア誌「THE WORLD OF INTERIORS」で、インテリアの偉業としてVANDERHURD(ヴァンダーハード)のカーペットが取り上げられました。

20年前の2000年代半ば、ロンドンの会員制クラブ「Anabel's(アナベルズ)」の改装で床に敷かれたのは、パターン・リピート(柄の繰り返し)が全くない複雑なデザインのカーペットでした。制作は、クリスティン・ヴァン・デル・ハードが担当しました。
 
アナベルズはロンドンのメイフェア地区に位置する会員制のプライベートクラブで、多くの著名人が訪れることで知られています。また、エリザベス二世女王が生涯で唯一訪れたナイトクラブとしての伝説もあります。このクラブへの入会には、国際的な名声、または少なくとも5~6世代にわたる名門家系、さらには強力なコネクションが求められると言われています。
 
2018年のクラブ移転と改装によって、現在ではこのカーペットを見ることはできませんが、アナベルズの全盛期を華やかに彩りました。
 
1)デザイナー、クリスティン
 
当時の改装プロジェクトの中心を担ったのは、インテリアの巨匠アダム・ブレイと、クラブのオーナーの娘であるインディア・ジェーン・バーリーでした。カーペットの制作担当として、デザイナーであるクリスティンが招かれました。
クリスティンは、自らの名前 Cristin Van Der Hurdにちなんで「VANDERHURD(ヴァンダーハード)」というブランド / スタジオを主催するデザイナーです。
 
ウィンチェスター美術大学を卒業した後、テキスタイルデザイナーとしてキャリアを開始しました。オズボーン&リトル、リバティ、エトロ、イブ・サンローランなどの著名なクライアント向けにテキスタイルデザインに取り組み、その後35年にわたり多くのインテリアデザイン事務所や家具ブランドとのコラボレーションを通じて、着実にそのキャリアを築いてきました。
 
デザインのインスピレーションは、「色」に対する強い愛情と、彼女自身のアイデアのアーカイーブから生まれています。アイデアのストックは、今日取り組むカーペットやテキスタイルとして再想像したり、新たな解釈を加えて発展させることができます。しかし、それ以上に彼女は、「私は常に探している。どこへ行っても常に探している。」とも語っています。
 
2)モチーフ
 

カーペットの新しい制作に際し、オーナーの娘であるインディアの水彩画がデザインの出発点となりました。このアイデアとモチーフをクラブの複数の部屋に反映させることが、テキスタイルデザイナーのクリスティンへの依頼でした。

クリスティンは、インディアの描いた絵を、パターン・リピートが無い流れるような、そしてオリジナリティあふれるデザインに落とし込みました。柄の繰り返しがないため、どの位置にいても異なる柄が目に入ります。全体的なトーンは統一されていますが、遊び心に満ちたデザインとなっています。

 

花や植物、蛇、蝶などが散りばめられた「有機的なファンタジー」が一つのテーマになっています。ピンク、バイオレット、アクアマリン、オレンジと、鮮やかな色彩が巧妙に配置されています。壁に並ぶクラシカルな油絵や、ホールのミラー仕上げの柱などと絶妙にバランスを取り、現代的な複雑さも加わり、楽しむ場所としての華やかさや喜びを見事に表現しています。

 

出来上がったインテリアは、磯崎新氏が携わったニューヨークの伝説のクラブ「パラディアム」を彷彿とさせるものでした。鏡や巨大な仏像、サイケデリックなカーペット。時代の雰囲気を敏感に捉えつつ、インテリアとしても魅力的なデザインとなりました。

3)アイデアを形にする
 
モチーフをデザインに落とし込む過程で、クリスティンはまず、色の組み合わせの基礎作業として、図面をガッシュで彩色することから始めました。不透明水彩のガッシュ絵具は、顔料成分が通常の水彩絵具よりも多く含まれていて、乾燥も早いため、色を重ねる際の影響が少なく、直接色を試すことができます。
 
クリスティンは、普段からガッシュを使用しています。「色は感情であり、私にとって色がうまく機能することは非常に重要です」とクリスティンは述べています。よく見ると葉や茎、花のモチーフを縁取るラインにもそれぞれ異なる色が配置されており、複雑なパターンを形成しています。色による効果が慎重に考えられ、最大限に活かされていることが感じられます。
 
ガッシュ画で色が選定された後、デザインはデジタル化されます。データ化されたデザインは、施工図面に基づいて形状が検討され、配置が決定されます。また、実物大のデザインデータも用意され、カーペットを織るための図面が作成されます。
 
カーペットは、ネパールの職人によって手織りのハンドノット技法で制作されました。
タテ糸をしっかりと張り、人の手で色糸を一つずつ結びながら織り進めます。デザインが非常に複雑なため、一日に5センチ程度しか織り進めることができず、製造は6ヶ月以上を要しました。
 
▲一般的なハンドノット・カーペットが作られる様子。方眼図面に従って一つ一つ糸を結び付けていく。糸はウールやシルクなどが使われることが多いが、糸の染色も大事な工程の一つ。数人で同時並行して作業を進めていく場合もある。
4)クリスティンの哲学
 
クリスティンは現在70代を迎え、「THE WORLD OF INTERIORS」の取材では「引退がどういうことかわかりません。」と述べています。「それは私の計画には含まれていません。残りの人生を椅子やビーチに座って過ごすなんて考えられません。何かに関わっていく必要があるんです。」
 
偉業を成し遂げたかどうかに関わらず、何かを創造する人は常に意欲や情熱に満ちています。その熱意は自己を駆り立て、周囲にも影響を与えます。そして、生み出された作品にはその魂が宿り、人々の心に響くのでしょう。
 
クリスティンは自身のデザインにおける色の重要性を何度も強調しています。
 

色は私にとって必要不可欠なものです。

私のデザインの世界では、色は本当に最も重要なものです。
色と色の関係を考えること、そして決して予想されるようなことはしないことです。

 
「THE WORRLD OF INTERIORS」の記事は、同社のサイトよりオンラインで読むことができます。
PICK UP

新作商品や人気コレクションを弊社取り扱いの海外ブランドと併せてご紹介いたします。

Tomer collection  /  EVO Fabrics(ポルトガル)

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ポルトガルのテキスタイルブランドEVO Fabricsより、2025年の新コレクションの一つとして、トマール・コレクション(Tomar collection)が発表されました。

 

かつてテンプル騎士団の本拠地であったポルトガルのトマールは、美術と文化の豊かな素晴しい魅力を持つ街です。その魅力が最も表れているのが、ポルトガルのルネッサンスの主要作品の1つであり、ユネスコ世界遺産にも登録されているキリスト修道院 (Convento de Cristo) といえるでしょう。

トマール・コレクションは、歴史と美しさに満ちた街のエッセンスを捉え、洗練された真の魅力を表現する生地が収録されています。幾何学模様の楽しさと美しさが活かされ、カラー・コンビネーションもユニーク。今季の注目カラーであるブラウンが映え、新しさも感じられます。

 

トマールの歴史的な魅力に対するオマージュと、伝統と革新の融合というテーマが味わいを深め、エレガントで記憶に残る空間を作り出すのにぴったりのコレクションです。

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