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 『ストラボ』メルマガ 2016.1.2号

   “成功”が自分の首を締め上げ始める・・・

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明けましておめでとうございます。

ストレングスコーチの森川です。

昨年末に、「今年読んだ本の中で印象に残った本!」
ネタで書こうとして気がついたら除夜の鐘だ。
“おおむね月いちメルマガ”、遅ればせですが、
昨年ネタで1冊紹介させていたたきます。

『サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功』
アリアナ・ハフィントン著 CCCメディアハウス刊

ハフィントンポストを創設したジャーナリストの女性が書かれた本で、
初版が2014年11月29日、おととしの本ですが、昨年何度も読み直しました。

本は、彼女が週7日毎日18時間働き続け、
睡眠不足と過労のあまりオフィスで気絶して倒れた時に、
机の角で目元が切れ頬骨を骨折したところから始まります。
サイト事業が拡大売上がUPし
「世界で最も影響力のある100人」の1人に選ばれ、
様々な雑誌の表紙を飾る、世間的にみると大成功な人生。
でも、気絶事件をきっかけに
「これが成功なの?これが望んでいた人生なの?」と自分へ問いかけ始める。

皆さんはどうでしょう?
自分にとっての「成功」の定義は?
(もし「成功」という言葉自体しっくりこない、という方は、
「幸福」の定義、でもいいかもしれません)

事故や怪我、病気をきっかけに自分の人生の意義や成功の意味を問い直す、
という本はたくさんありすよね。
この本もその1冊ではありますが、昨年はたまたま、大切な知人友人で、
長年の働きすぎが多少なりとも影響して倒れる方が続き、
自分自身を振り返るためにも何かあるたびにこの本を読み返していました。

知人友人たちは、おしなべて、
倒れた当初は人生について考え直し生き方を変える決意するのですが、
健康になってくると見事なまでに忘れる。
私も友人達の生き方をトレースする可能性大。
ゆえに自戒を込めてこの本を取りあげます。

(ちなみに、ストレングスファインダーで“働きすぎ資質”、
 というものはありません。
 実行力の資質と影響力の資質に資質が集中していると、
 「成果を出す、結果を出す」というところにドライブがかかるので、
 働きすぎになる傾向はありますが、人間関係資質が多い方も、
 「お客様に喜んでいただくため、尊敬する上司の期待に応えるため」など
 働きすぎを引き起こす可能性はあります。
 思考資質も、情報を集めて考えて夢中で資料を作っているうちに終電だった、
 ということはありえますよね)

この本では、いままでは「成功=金と権力」だったけど、
この定義は持続可能ではない、
人間にとっても社会にとっても、
妥協した人生ではなく真に自分に値する人生を生きるためには、
サードメトリック(第3の価値観)が必要、と続きます。


サードメトリック:第3の価値観

1)Well-being ウエルビーイング
(※日本語にどんぴしゃの訳がない。
 強いて言えば、健康で安心で幸せな状態、かな。)
たくさん稼ぎいい物を持って豊かな生活をするという基準の中で
すっかり脇に置かれているけれど、
ウエルビーイングのためには、よく眠ること、デジタル断食をすること、
大地を歩くこと、深い深呼吸、瞑想することが必要。
(めいそう、と打つと「迷走」が出てくるんですけど、
 最初に変換される文字が今の自分を象徴していますね・・)
自分にすべき問いは、何をしたいか、ではなく、どんな人生を送りたいか。

2)Wisdom ウィズダム
(※知恵、でいいはず。本ではまんまウィズダムになってます)
人生に起こった出来事、起こらなかった出来事、
苦痛と苦悩を引き起こす人間関係、
直らない病気や取り返しのつかない怪我、家や財産を失うこと。
「人生はいつか必ず試練を与える。だから大切なのは、
 試練に立ち向かうためのツールは自分の中にあると知ること」。
人の内側では2匹のオオカミが戦っている。
怒りや嫉妬、後悔、自慢、罪悪感、恨み、劣等感、優越感の狼。
もう1匹は、喜び、やすらぎ、愛、希望、共感、寛容、信頼の狼。
どちらが勝つか。自分が餌を与えた方。

3)Wonder ワンダー
(※驚き。当たり前のことの不思議さを発見しようという感じ)
今この瞬間をフルに味わう。
「緊張してる、急かされている、気が散っていると感じたときは、
10秒間呼吸に集中する」ことで、しっかりと今を生きる。
人の時間や注意を奪い合おうと押し寄せてくる情報刺激に反応せず、
いま目の前にいる誰かに、何かに、意識を完全に集中する。
沈黙し、スローダウンして、抑え込まれているワンダーの能力を目覚めさせる。
新しい情報よりも、
今すでに目の前にあること、生きてること、偶然、の不思議を味わう。
(って書きながら、コミュニケーション×活発性が、
 「スローダウン?沈黙?無理!無理!
 自分に無理なことを偉そう書くな!嘘つき!」って叫んでいます)

4)Giving ギビング
(※与えること)
自分が持っている物、お金でも時間でも労力でも言葉でも、
相手を思い何かを与える行為は、
自分の体に「自分が必要なものはすべてもっている=豊かである」
というメッセージになる。
ささやかな親切や奉仕を習慣として、
精神状態や感情や体に起こる感覚を意識する。
自分のスキルや才能、料理上手、会計が得意など、
自分の能力を使って誰かを助ける。
(この部分は、ストレングスファインダー的にも、
 そのまんま参考になる部分です。
 自分にとっては当たり前で普通にできることを申し出ることで、
 周囲の人がなかなかできないことをさっとやり遂げてしまえる。
 お互いにHappy)


「どれもこれも、それが大事なことはよーーくわかってるけど、
 仕事モードに入ると『まず仕事を終えてから』になって、
 結局一休みもせず睡眠時間も短くなる・・しかたないんだ」と思った方。
そうですよね。まったく同感です。
でも、人生が急流の川を筏で下る旅で、随所随所に滝が待っているとしたら。
実は少し先に巨大な滝つぼが待っているとしたら。

なぜ、そこまで働くのか。根っこにどんなニーズがあるのか。
何を避けたいのか、何を怖れているのか、なぜそれがそんなに嫌なのか。
ストレングスファインダーの資質からアプローチしてみることもできます。

たとえば、最上志向は、
「優秀でなければいけない」
「平凡な成果しか出せないならいても意味がない」
というMUST感を伴うことがあります。
(最上志向が上位の方全員にあてはまるわけではありません)
なぜそこまで優秀な成果にこだわるのか。
優秀な成果が出せないと何が起こるのか、もしくは、
遠い昔に、優秀さに関係して何があったのか。何が嫌だったのか。

ひょっとしたら、
子どもの頃に苦手な科目を一生懸命に頑張って89点とって、
「よし!」と家に帰ったら、「90点いかなかったんだ」と言われ、
さらに頑張って次に95点とって意気揚々と家に帰ったら
「100点じゃないんだ」と言われた経験からかもしれない。
「もっと」の根っこには、
親に認めてもらいたい、という願いがあったかもしれない。
親のさらなる期待に応えようと努力しているうちに、
物事を細かいところまで意識を向ける筋肉がつき、
それゆえに仕事で優秀な成果を出し続け、
もはや自分自身といえるかのような能力になってしまったかもしれない
(かなり単純化しています。実際はもっと複雑)。

たとえば、達成欲は、
「時間を無駄にしてはいけない」
「休んではいけない」
「遊んでいてはいけない」というMust感で働き続ける傾向があります。
(これまた、達成欲全員にあてはまるわけではありません)
なぜそこまで働き続けることにこだわるのか。
なぜ、遊んでいてはいけないのか。

ひょっとしたら、
ママのお手伝いをしたときに褒められ、弟や妹の面倒をみてはほめられ、
勉強してると褒められ、「何かをしている」時に褒められて、
でもぼーっと何かを考えていると
「何遊んでるの、さっさと片付けなさい」と言われたかもしれない。
そんな体験を積み重ねる中で、何かをしている自分には価値があるけど、
何もしていない自分には価値がないと思い始めたかもしれない。
存在意義がある、と思い続けるために生産的であることが必要であると
思ってきたかもしれない。
時間を惜しんで働くことが、会社というワールドにはぴったり合致し、
上司に褒められ評価も高くもはや生産的である=良いこと、
に疑問の余地ゼロな状態になっていたかもしれない
(こっちもそうとう単純化しています)。

最上志向や達成欲がよくない資質、というのではなく、
その資質ができあがり自分の利き手になる根っこのところには、
こうでなければ、というニーズがあり、
それによって今まで生き延びてきた(どころか“成功”してきた)。
でも、その“成功”が今度は自分の首を締め上げ始める時が近づいてきたら、
そのニーズに気づくことで、
最上志向や達成欲に少しずつブレーキをかけて体と心と魂をまもり、
逆に今こそ使うべき!という時にフルパワーで使いたおす、ことができるはず。

言い換えると、資質というスーパーカーを使いこなすには、
どこにハンドルがあって、ハンドルのクセをわかっておく必要がある、
という感じです(きれいな女の人が通ると、
自動的にそっちにまがっちゃうとか。関係ないか)。

2016年は、自己基盤を整えるコーチングプログラムを提供している
コーチングプラットフォーム http://coachingplatform.main.jp/
(運営している寺田コーチ、近藤コーチは、 ストラボの基礎コースの
 ファシリを担当してくださるストレングスコーチでもあります)と共に、
ストレングスファインダーとニーズをテーマにして、
自分の活かし方を探していく新しいプログラム(たぶん1日セミナー)を、
東京だけでなく各地で開催していきたいと思っています。

「こっちにも来て欲しい!」と思ってくださる方は、
事務局までご連絡ください。info@strengths-labo.com
(件名に SF×ニーズ とお書きください)
まだ年間計画たてきっていないので、組み込みます。
皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

本年もよろしくお願いいたします。


ストレングスファインダーを発案したギャラップ社の
元CEOである故 ドン・クリフトンが夢見た、
「1人1人が、自分ができないところを指摘され続けるのではなく、
 自分が上手くできるところ、得意なこと、
 強みを認めてもらい続けることができたら、必ず世界は変わる」
いつの日か、日本中で、ストレングスファインダーの資質名が
ごく普通に会話の中に登場し、お互いが応援しあえるように、
日本100万人を目指します!


==========2016年1月~2016年4月開催日程===========

■ストレングス・ラボ主催■

<ストレングス基礎コース(2日間) / 41,040円(税込)>
 ストレングスファインダー(R)の基本的な考え方、
 34種類の各資質の基礎知識と1つ1つの資質の使い方を、
 たくさんの事例を通して学びます。
 1月10日(日)・11日(月・祝) 9:45~16:45 赤坂見附
 2月 4日(木)・ 5日(金) 9:45~16:45 赤坂見附
 3月 5日(土)・ 6日(日) 9:45~16:45 赤坂見附
 4月14日(木)・15日(金) 9:45~16:45 赤坂見附
 お申込>https://strengths-labo.com/guide/#basic

<ストレングス応用コース(5時間) / 16,200円(税込)>
 資質と資質の組み合わせによって、どのような強みが構築できるのか、
 TOP5のプロファイリングを通して資質のダイナミズムについて学びます。
 また、自分の資質をより効果的に活かすためのアプローチ方法を、
 グループコーチングを通して学びます。
 ※「ストレングス基礎コース」修了の方が対象です。
 2月12日(金) 13:00~18:00 青山一丁目
 4月29日(金・祝) 13:00~18:00 青山一丁目
 お申込>https://strengths-labo.com/guide/#top5

<34資質実践コース(1時間) / 3,240円(税込)>
 34個の資質を1つ1つ取りあげ、理解を深め、実生活の中での
 実践につなげていくコースです。
 お申込>https://strengths-labo.com/guide/#aptitude34


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■GALLUP認定 ストレングス コーチ登壇セミナー・イベント■

<ストレングスファインダーセミナー@函館>
 ストレングスファインダーの結果から分かる、
 自分の思考・感情・行動の傾向性(クセ)を知り、
 クセを強みに転換して活かすヒントや
 コミュニケーションを円滑にするヒントを学びましょう。
  1月30日(土) 10:00~12:00 函館
 お申込>http://www.hakodate-t.com/event/8986/
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  1月30日(土) 13:30~17:00 函館
 お申込>http://kokucheese.com/event/index/362670/

<ストレングスファインダーセミナー@札幌>
 基礎コース受講済の方を対象としたアドバンスセミナー
  2月20日(土)札幌
 午後の部 お申込>https://www.facebook.com/events/1187213637958829/

<ストレングスファインダー&自己基盤セミナー@神戸>
 自己理解を深める2日間。思いがけない可能性を発見したり、
 自分が弱みと思っていたことが強みであると認識したり・・・。
 新しい自分に出逢い、自分がもっと好きになります。
  2月13日(土) 10:00~16:30 神戸/ストレングスファインダー
  2月14日(日) 10:00~16:30 神戸/自己基盤
 詳細>http://www.coach-kobe.com/1602_ibent.pdf
 お申込>https://ssl.form-mailer.jp/fms/d36bb740406356

<ストレングスファインダー1日講座@東京>
 1日掛けて、ストレングスファインダーの34資質の特長や
 チームでの活かし方を学べる講座です。
 書籍では得られない学びの体験が待ってますよ。
 前回は、参加者の85%が「大変満足」と回答、大好評でした。
  3月19日(土) 10:00~18:00 東京
 お申込>http://yadoyadaigaku.com/program/BS1505.html

※ストレングス コーチ登壇セミナー・イベントはこちらで随時更新中!※
 https://strengths-labo.com/eventnews/

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【編集後記】
あけましておめでとうございます。
本年も不定期ながらメルマガを配信していきますので、
よろしくお願いいたします。


“赤ちゃんはすべての言語を話せる能力を有している”

なのに、育っていくうちに発音できない音ができる。

私は34資質も同じではないか?と考えています。
親の興味・関心を惹くためにやっていた思考・感情・行動の傾向性で、
成功体験に結びついたものが残っていく。
その積み重ねでTOP5が形成される。
そして、成功体験=生存するためのマイルールとなっていく。
だからこそ、そのマイルールを信じて疑っていないし、
一切の悪気無く強要する(笑)
「このルールに従わないと死んじゃうよ!」
と潜在意識が叫んでいるのかもしれませんね。

ちなみに、私の場合、
「記憶に残る」というニーズがあります。
生きていたとしても、誰の記憶にも存在していないとしたら、
それは死んでいるも同然と思ってしまうのです。
私の名前は珍しいので、記憶されて当然というのがどっかにあるんでしょう。
実際、すぐに覚えてもらえますし、その恩恵をたくさん受けてきました。
あらためて、親に感謝を伝えないといけませんね。

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