脱炭素社会を目指す官民の動きに注目しよう(辰野 博一  ショートエッセイ)
2月14日、GX(グリーントランスフォーメーション)債の初めての入札が行われました。GX債は、2050年までに温暖化ガスの排出を実質ゼロにするため、産業構造の転換を後押しすることを目的に発行される新しい国債です。初年度(2023年度)は、製鉄工程の水素活用、次世代半導体、脱炭素型工業炉および次世代原発の研究開発と、蓄電池およびパワー半導体の生産拡大、さらに省エネ住宅機器などの導入補助に、調達した資金が使われることが決定しています。

政府は、今後10年間で20兆円をGX債によって調達して投資を行い、これを呼び水として官民合わせて150兆円超がGXへの取り組みに投資されることを目論んでいます。

GX債は、主に大企業がターゲットとなりますが、サプライチェーン全体での脱炭素化達成のためには、中小企業での取り組みも欠かせません。各種補助金や助成制度による省エネ投資の促進、GXに繋がる製品・サービス開発の促進などが想定されています。

また、GX関連技術を社会実装させるスタートアップの役割にも期待があります。GX関連技術の研究開発を行うスタートアップへの支援規模を拡大するだけでなく、既存の研究開発段階における支援と一体的に、設備投資段階の投資についても強化されます。

投資対象や支援対象となるGX関連技術は、今後も裾野が広がっていくことが予想されます。こうした投資、支援の動きを注視していくことで、事業者は将来普及することが期待される技術を見極め、いち早く自社で技術を活用する機会を獲得することが期待できます。
<参考URL>
・日本経済新聞電子版 2024年2月11日
「『GX経済移行債』14日初入札 企業の脱炭素支援を加速」  詳しくはこちら→
 
・内閣官房ホームページ GX実行会議(第10回)
「我が国のグリーントランスフォーメーション実現に向けて(GX実行推進担当大臣兼経済産業大臣提出資料)」  詳しくはこちら→
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