年末年始のビジネス雑誌・新聞では、新しい年の展望について特集されるのが恒例となっています。そうした特集記事から、気になるビジネスのキーワードをピックアップしていきます。
今週は「進化するAIの利活用」です。
2023年は、生成AIが一気に浸透した年となりました。2022年11月にOpenAI社が公開したChatGPTは、わずか1週間で100万人、2か月で1億人のアクティブユーザー数を獲得しました。そして、日本は、アメリカ、インドについてアクセスが多い国となっているといいます。
週刊東洋経済、週刊ダイヤモンドの新年号では、ともにプリファード・ネットワークスの最高研究責任者である岡野原大輔氏のインタビューが掲載されています。岡野原氏は、2024年はテキストのみならず画像・音声などの様々なデータをまとめて扱える「マルチモーダル」なAIが普及していく、としています。マルチモーダルなAIモデルは、プリファード・ネットワークスでも開発を進めている他、国内外の多くの企業が開発中であることを表明しています。また、東洋経済誌は、現状はChatGPTの利用が先行していますが、用途によってそれ以外のモデルの選択肢が広がることが見込まれること、また、ビジネスシーンにおける活用として、業務フローを変革するような活用法やサービスの開発が見込まれることを指摘しています。
日本経済新聞の1月1日付朝刊では、地理的な制約により過疎化している日本の離島において、最新のデジタル技術を活用して可能性を広げる事例が紹介されています。八丈島(東京都八丈町)では、コロナ禍による観光客の減少でタクシー事業者の廃業が相次ぐ中、地域の足を守るため、AIを活用したデマンドタクシー事業の検証が始まっています。デマンドタクシーは、事前にウェブサイトなどで乗車場所と降車場所を指定して利用するものですが、同じ時間帯の乗車希望者がいる際に、乗客それぞれの目的地に安全かつ最短で運べるルートを、AIがリアルタイムで設定します。これにより、タクシーを効率よく運用し、車両数減少の影響を最小化する仕組みとなっています。
AIが、ビジネス現場や日常生活における課題解決にどのように貢献しうるのかに注視し、主体的に活用していく姿勢が求められそうです。