年末年始のビジネス雑誌・新聞では、新しい年の展望について特集されるのが恒例となっています。今年も、そうした特集記事から、気になるビジネスのキーワードをピックアップしていきます。
2025年も、引き続きAIの進化が注目を集めることは間違いないでしょう。AIの進化は、半導体、自動車、スタートアップなど、様々な業界において大きなインパクトを与え続けています。
半導体業界では、AI半導体を手掛けるNVIDIA(エヌビディア)が主役の状態がまだ続きそうです。GAFAMやGAFAMが出資・連携するAI開発スタートアップが、こぞってNVIDIAの顧客となっています。そして、NVIDIAの画像処理半導体(GPU)はデータセンター市場で9割以上のシェアを占めており、2025年もデータセンター用の半導体の需要は引き続き拡大することが見込まれています。
自動車業界では、欧米でEV(電気自動車)シフトにいったんの失速が見られる反面、SDV(ソフトウェア主導の自動車)の開発競争が加速しており、こちらでもAIの活用が不可欠です。テスラ社は昨年10月、自動運転タクシー「サイバーキャブ」を2026年に生産開始することを発表しました。2人乗りEVでハンドルやペダルを持たない完全自動運転車で、AIがすべての運転や操作判断を行うといいます。また、現在アメリカのラスベガスで開催中のテクノロジー見本市「CES」において、ホンダは次世代EV向けの半導体開発でルネサスエレクトロニクスと提携すると発表しました。消費電力を大幅に減らしながらAIによる機能の高度化に役立つ高性能品を共同で開発し、ホンダが2020年代後半に発売する自社開発のEVに搭載するといいます。
スタートアップ業界においても、AI関連企業への注目が集まっています。SakanaAIのようなAI開発のスタートアップはもちろんのこと、既存のビジネスモデルにAIを取り込むことで売上増加やコスト削減を実現するようなスタートアップや、人間の業務を支援する「AIエージェント」を手掛けるスタートアップが注目されることになりそうです。
一方、アメリカの調査会社ガートナーが発表する「ハイプサイクル」(新技術が市場での期待と実際の導入プロセスをどのように経ていくかを理解するモデル)において、生成AIは2025年に「幻滅期」に突入すると発表されています。AIの進化が止まることはもちろんありえませんが、生成AIを活用したサービスやアプリケーションの多産多死や業界内での合従連衡が、世界的に加速しそうです。特に日本では、不足するAI人材を確保するための吸収合併が起こる可能性がありそうです。