AIを成長に活用するためには
デロイト(Deloitte)は、企業のAI活用に関する調査報告を発表しました。 ベースとなっている調査は、2025年8月から9月にかけて、世界24カ国、6つの主要産業にまたがる3,235名のIT部門のリーダーと事業部門(ビジネスサイド)のリーダーを対象に実施されています。また、単にAIに関心があるだけでなく、日常業務ですでにAIを稼働・利用している企業で、何らかAIに関する意思決定に関わるリーダーが対象となっています。

報告書では、AIの導入が急速に加速している一方で、ほとんどの企業は実験と真の変革の間で停滞したままであり、本当に活用できている企業とそうでない企業の格差が広がっていることを示しています。
必要なのは「AIトランスフォーメーション」 AI活用によって実際に「収益拡大」を実現している20%の企業は、単なる効率化やコスト削減にとどまらず、「戦略的再発明(Strategic Reinvention)」を追求している点に大きな特徴があり、以下の4つの主要な特徴が挙げられるとしています。

1. 効率化ではなく「価値創出」への投資 多くの企業が生産性向上(効率化)に焦点を当てる中、収益を拡大しているリーダー企業は、AIを「新しい収益源の創出」や「隣接市場への拡大」、そして「全く新しいビジネスの構築」のために活用しています。彼らは既存のプロセスをデジタル化するのではなく、ビジネスモデルそのものを再考(Reimagine)しています。

2. 深いレベルでの事業変革(Deep Transformation) 成功している企業は、AIを表層的に利用するのではなく、組織の深部で活用しています。
製品・サービスの刷新:例えば、ある鉱業会社は従来の機器を「インテリジェントなプラットフォーム」に変え、クライアントに新たなデジタルソリューションを提供することで、新しい収益源を生み出しました。
ビジネスモデルの変更:回答企業の約34%が、製品、プロセス、ビジネスモデルの「深い変革」に取り組んでおり、これが収益増につながる差別化要因となっています。

3. 「アクセス」から「アクティベーション(定着化)」への移行 単にAIツールを従業員に配布する(アクセス権を与える)だけでは不十分です。収益を上げている企業は、「アクティベーション(実質的な活用)」に焦点を当てています。
仕事の再設計:多くの企業(84%)が仕事を再設計できていない中、先行企業はAIに合わせて役割、ワークフロー、キャリアパスを根本から再構築しています。人間とAIが補完し合う関係を築くことで、人間はより高付加価値な業務(判断、戦略、例外対応など)に集中しています。

4. ガバナンスを「成長の触媒」として利用 リーダー企業は、ガバナンス(統制)を単なるコンプライアンス遵守の手段としてではなく、AIを安全かつ迅速にスケール(拡大)させるための戦略的能力として捉えています。強固なガバナンス基盤を早期に構築することで、リスクを管理しながらも、他社よりも速く実験から本番稼働へと移行し、市場での競争優位性を確立しています。

つまり、収益拡大を実現している企業は、AIを「コスト削減ツール」としてではなく、「競争優位と成長のための基盤」として経営の中核に据えている点が最大の特徴であることを指摘しています。

このような指摘は、過去のデジタル活用の際にもありました。すなわち、デジタル化の効果を最大限発揮するには、単純なデジタイゼーション(アナログ→デジタル化)にとどまらず、デジタライゼーション(業務プロセス全体をデジタル化)、さらにデジタルトランスフォーメーション(DX:ビジネスモデルや企業文化を根本から変革)のレベルまで深めていくことが必要です。AIによる真の果実を手にするためには、AIトランスフォーメーションの実現が必要、といえるでしょう。
<参考URL> Deloitte "The State of AI in the Enterprise 2026: The Untapped Edge"  詳しくはこちら→
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