【中小企業白書・小規模企業白書のポイント①】「コストカット戦略」から「付加価値や労働生産性を高める経営」へ
今年度の白書では、中小企業が持続的に成長・発展していくためには、従来のコストカット戦略(コストを削減することによって利益を確保したり、経営の効率化を図ろうとする経営手法)だけでは限界があり、「付加価値や労働生産性を高める経営」への転換が必要であると示唆されています。

コストカット戦略の限界
物価や原材料価格の高騰、金利の上昇、人件費の上昇に加え、構造的な人手不足が深刻化する現在の経営環境において、従来のコストカット戦略のみでは持続的な成長に限界があることが示されています。特に中小企業においては、大企業と比較して経常利益の伸びが鈍く、人件費の増加が利益を圧迫する主な要因の一つとなっています。また、付加価値額に占める営業利益の割合が大企業より低く、労働分配率も約8割と高水準にあることから、賃上げを行うための余力が乏しい厳しい状況に直面しています。

「企業規模別労働生産性の推移:中規模・小規模企業の生産性は伸び悩む」
付加価値や労働生産性を高める取り組み
このような状況を乗り越え、企業が持続的に発展していくためには、付加価値や労働生産性を高める経営への転換が不可欠であると白書は示唆しています。これは、厳しい環境下でも人材を確保・定着させるために、賃金のみによらず働き手に選ばれる事業者になること、そして魅力ある賃金体系を築くための原資を生み出すためにも必要です。
付加価値や労働生産性を高めるための具体的な取り組みとして、白書は以下の点を挙げています。

①積極的な設備投資・デジタル化(DX)の推進: 設備投資やデジタル化(DX)は、作業工程の自動化や効率化を通じて生産性向上を実現します。これにより、限られた人員でもより多くの付加価値を生み出す「稼ぐ力」を強化できます。設備投資やデジタル化により売上高増加や労働時間削減、利益率向上を達成し、それを原資に賃上げや福利厚生の充実を実現している事例企業が紹介されています。

「中小企業のデジタル化:まだ改善の余地あり」
②適切な価格設定・価格転嫁の推進: 原材料価格や人件費の上昇分を適切に製品・サービスの価格に転嫁することは、利益を確保し、賃上げや再投資の原資を創出するために重要です。中小企業では大企業に比べて価格転嫁が進んでいない側面もありますが、自社の原価構成や利益を正確に把握することが、適切な価格設定や価格交渉につながる可能性が示唆されています。製品・サービスの差別化によるブランド力構築も、価格競争から脱却し、適切な価格設定を行う上で有効です。技術力や差別化を背景に大幅な価格改定を実現し、収益力を高めて研究開発等に再投資している事例企業が紹介されています。
 
これらの取り組みを通じて、付加価値や労働生産性を高めることで得られた利益を、従業員への賃上げや職場環境の改善に還元するという好循環を生み出すことが、人材確保・定着にも繋がり、企業の持続的な成長を支える重要な要素となる、としています。
<参考URL>
中小企業庁ホームページ 「中小企業白書」 詳しくはこちら→
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