今年度の白書では、中小企業が持続的に成長・発展していくためには、従来のコストカット戦略(コストを削減することによって利益を確保したり、経営の効率化を図ろうとする経営手法)だけでは限界があり、「付加価値や労働生産性を高める経営」への転換が必要であると示唆されています。
コストカット戦略の限界
物価や原材料価格の高騰、金利の上昇、人件費の上昇に加え、構造的な人手不足が深刻化する現在の経営環境において、従来のコストカット戦略のみでは持続的な成長に限界があることが示されています。特に中小企業においては、大企業と比較して経常利益の伸びが鈍く、人件費の増加が利益を圧迫する主な要因の一つとなっています。また、付加価値額に占める営業利益の割合が大企業より低く、労働分配率も約8割と高水準にあることから、賃上げを行うための余力が乏しい厳しい状況に直面しています。
「企業規模別労働生産性の推移:中規模・小規模企業の生産性は伸び悩む」 |