【特集:パッケージデザインの力②】鎌倉紅谷のブランディング戦略

株式会社鎌倉紅谷は、1954年創業の和菓子・洋菓子を提供する企業です。高品質な素材を使用し、和洋折衷の独自商品を展開しています。主力商品は「クルミッ子」で、全国の百貨店や直営店で販売。地域貢献や環境配慮にも注力しています。2008年に現社長の有井宏太郎氏が就任以来、ブランディング戦略や組織づくりに取り組み、以降当社は売上を15倍に拡大し、大きな成長を果たしています。

2008年に手掛けた最初のブランドリニューアルにおいて、「クルミッ子」のパッケージデザインのイラストを「鎌倉殿(源頼朝)」から「リス」に変更しました。これは、従来のパッケージの「焼き菓子」であることがわかりづらい点を改良し、お菓子の特性が伝わるパッケージにしたいという思いからであったといいます。また、従来のパッケージでは、二重三重に包装をして紐で括るという工程があり、コストも手間もかかっていましたが、新パッケージでは、エコが叫ばれる時代背景において 「過剰包装を簡素化する」という利点もありました。

このパッケージ変更により、それまで50~70代が購入者の中心であったのが、より幅広い世代に支持されるようになりました。実際、社長がメインターゲットに想定しているのは、27~45才の女性です。その後、神奈川県名菓展菓子コンクールで最優秀賞を獲得し、メディア露出などが拡大したことで、一気に成長軌道に乗ることとなりました。
2018年には2回目のブランドリニューアルを実施。1回目のブランドリニューアルから10年が経過したこと、事業規模も当時から大きく成長し、働く人の人数も大幅に増えたことから、働く仲間たちの鎌倉紅谷ブランドに対する足並みを揃えることも狙い、ブランドロゴや包装紙、本店内装などのリニューアルを実施しています。
最後に、デザインマネジメントの観点から、当社のパッケージデザイン戦略について整理します。
<目標設定>
 鎌倉紅谷の経営理念は、「心を込めたお菓子とサービスで、『笑顔』と『しあわせ』をつくる」。この経営理念に基づいて、パッケージデザインの変更をはじめとするブランディング活動で通じてブランドの魅力を高め、顧客満足度の向上を図っている。

 <市場調査>
 50~70代が購入者の中心であった状況を踏まえ、27才~45才の女性をメインターゲットを踏まえたブランディング活動を志向した。

 <ブランドアイデンティティの理解>
 ブランドアイデンティティは、和菓子と洋菓子を融合させた独自のスタイルと高品質な素材の使用により構築されている。これを反映するために、パッケージデザインには伝統的な要素と現代的なデザインが融合されるとともに、お菓子の「見える化」を実現している。

 <デザイン開発>
 デザイン開発では、「鎌倉殿」から「リス」への大胆なパッケージ変更が成功している。若年層や女性向けに親しみやすいデザインに変更することで、売上が急増し、雑誌やテレビなど多くのメディアで取り上げられるようになった。

 <評価とフィードバック>
 初回のブランドリニューアルのあと、事業規模の変化や市場環境の変化に対応して、2度目のリニューアルを敢行している。

 <ESG/SDGs対応>
 過剰包装の簡素化や環境に配慮した素材の使用、持続可能な生産方法を取り入れ、地域社会への貢献や従業員の労働環境の改善にも注力している。これにより、企業の社会的責任を果たしつつ、ブランドの信頼性を高めている。
(参考URL)
・株式会社鎌倉紅谷「事業の歩みと未来」詳しくはこちら→
・株式会社インプレス Impress Watch 2023年12月6日「源頼朝から『リスくん』へ 鎌倉銘菓『クルミッ子』売上急増のワケ」 詳しくはこちら→
Facebook
Twitter
正しく表示されない場合はこちら
このメールは、株式会社かたちなきものからのメール配信をご希望された方に送信しております。今後も引き続きメールの受信を希望される方は こちらをクリック してください。 今後メールの受信をご希望されない方は、こちらから配信停止手続きが行えます。
本メールは info@value-labo.com よりinfo@value-labo.com 宛に送信しております。
高輪3-5-6, 港区, 東京都 108-0074, Japan


全てのメーリングリストから配信を停止する。 配信停止 | 登録情報更新