市場創出のためにルールメイカーになろう②パブリックアフェアーズ

今回は、前回ご紹介した「標準化」と同様に、ルールメイキングによって市場を創造する手法としてパブリックアフェアーズ(PA)をご紹介します。

 

PAは、「企業やNPO・NGOなどの民間団体が政府や世論に対して行う、社会の機運醸成やルール形成のための働きかけ活動」です。従来の密室で行われる陳情やロビイングと違い、アカデミアやメディア、市民社会をを巻き込み、よりオープンで公益性のあるアプローチを目指すため、「新しいタイプのロビイング活動」とか「ロビイング2.0」と言われる時もあります。

 

PAによって新市場創造を推進しているスタートアップとして、電動キックボードのシェアリングサービスを展開する株式会社LUUPが挙げられます。LUUPの取り組みは、以下のように整理されます。

①業界団体の設立と活用
⚫︎2019年5月に「マイクロモビリティ推進協議会」という業界団体を設立し、岡井社長が会長に就任しました。そして、規制改革会議に参画し、直接意見を提示しています。
⚫︎団体では、「これがあることでこんなに世の中便利になる」というポジティブで公益性の高いアジェンダを設定し、提言を進めました。

 

②自治体との連携による実証実験の実施
⚫︎全国各地の地方自治体と「電動マイクロモビリティの普及に関する連携協定」を結び、複数の実証実験を実施してデータを収集しました。
⚫︎実証実験を通じて得られたデータや利用者のフィードバックを基に、車両の改良を14回以上実施しています。
⚫︎地方自治体や警察、エリアマネジメント団体等と連携し、安全講習会を開催しています。

 

③対話型アプローチの採用
⚫︎欧米では、現行の法制度上はグレーなものでも、取りあえず始めてみて既成事実化することで、最終的に法改正に持ち込む「ディスラプト型」と呼ばれる手法が有効と言われていますが、日本にはなじまないと判断し、自治体・省庁や地元住民と対話しながら、段階的に進める「対話型」アプローチを選択しました。
⚫︎長期戦を覚悟し、創業から法改正まで4年弱にわたって粘り強く取り組みました。

これらの取り組みにより、LUUP社は電動キックボードの普及に向けた環境整備を進め、2022年4月の改正道路交通法の交付により、電動キックボードを対象とした「特定小型原動機付自転車」という新しい車両区分が設けられることになりました(2023年7月施行)。施行後も、交通違反点数制度による違反者の厳罰化推進や、ヘルメット着用推進など、安全性向上のための取り組みを行っています。
<参考URL>
・株式会社 電通PRコンサルティング ホームページ「事例に学ぶパブリックアフェアーズ 新市場創造の為のルールメイキングと企業成長」  詳しくはこちら→
・NewsPicks 2022年2月28日「【LUUP】電動キックボード『規制の壁』を突破する全プラン」  詳しくはこちら→
・Luup 2024年6月25日プレスリリース「Luup、道路交通法改正から1年を経て新たに『LUUPの安全・安心アクションプラン2024』を発表」  詳しくはこちら→
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