③CAIOのタイプと創出される成果の相関
CAIOの登用形態(社内・社外)や専門性によって、得意とする成果領域が異なります。
• 社内登用・業務領域専門のCAIO:既存事業やコスト構造に精通しているため、「コスト削減」や「新規収益源の創出」において高い成果を上げる傾向があります。CAIOの約7割は社内登用です。
• 社外登用・管理領域専門のCAIO:客観的な視点を持ち、「顧客体験(CX)の向上」において成果を出しやすい特徴があります。
• ガバナンス専門のCAIO:「リスク管理・ガバナンス」を専門とするCAIOがいる企業は、AI活用の後退度が著しく低く、堅実な進捗を見せています。これはガバナンスがブレーキではなく、安全に加速させるための「ガードレール」として機能していることを示唆しています。
④役割における理想と現実のギャップ
企業側はCAIOに対し、売上や効率化といった直接的な成果を期待する傾向がありますが、CAIO自身は「AIのリスク管理」「AI人材の採用・育成」「経営層への教育」といった、組織の基礎固めや将来への投資をより重要視しており、認識にギャップが存在します。
⑤組織体制と連携
CAIO設置企業では、開発者だけでなく、業務知見を持つビジネスアナリストやUX/UIデザイナーなどの登用が増加しており、AIの民主化が進んでいます。また、成果を出すためには他のCxO(CEO、CIO、事業部門長など)との連携が不可欠ですが、顧客体験の向上など一部の領域では、CAIOが独立して推進する場合でも十分な効果が見られています。