論述試験・面接試験とも最終的に受験者の今後のコンサルティングの進め方について問われます。その中でアセスメントツール等何らかの道具立てを使ってコンサルティングをよりリアルにすることが高得点をとるために重要なポイントになります。
その時に役立つのがジョブカードとjobtag(職業情報提供サイト:日本版O-NET)です。ジョブカードは自己理解不足と仕事理解不足の両方の対策に使えますし、jobtagは仕事理解不足と情報不足の対策に使えます。 それではとりあえず回答にジョブカードを入れておけば良いのかといえば、そうではありません。何のためにジョブカードを使うのかが明確にならないと評価にはなりません。
1)キャリ協版論述試験 問4の解答例
解答➀(前略)自己理解不足の対策としてジョブカードを使い、仕事理解不足の対策としてjobtagを使ったコンサルティングを行っていく。そして自己理解・仕事理解が進んだ段階で今の相談者の悩みを見つめ直してもらい、自身での課題の解決につながるよう支援していく。
解答②(前略)ジョブカード作成を支援することで相談者自身の価値観を言語化し自己理解を進める。そしてjobtagを利用しながら相談者との相談を進め、相談者自身が業務を客観視することで仕事理解を進めていくことを考えている。そして自己理解と仕事理解が進んだ相談者と改めて直面する課題とどう取り組むかを一緒に考え、自身での課題の解決につながるよう支援していく。
いかがでしょうか?同じような趣旨のことを書いていますが、解答➀では何となく取って付けた感が感じられます。もっとも主訴とマッチしているのであればこれでも十分の合格点はとれると思っています。
解答②は価値観の言語化、業務の客観視化という使う目的が書かれています。このことによってキーワードとしてジョブカードとjobtagを機械的に使ったのではなく、キャリアコンサルティングの方針に基づいてツールとしてジョブカードとjobtagを選択した、という立場をアピールすることができます。
2)ロープレ試験 今後のキャリアコンサルティング方針
応答例(前略)相談者が今の仕事にやりがいを感じず、仕事を続けることが苦しいということは仕事に対する自身の価値観が分かっていないという点で自己理解不足であり、自分自身が行っている仕事の重要性を理解していないという点で仕事理解不足が考えられます。
その解決手段の第1ステップとしてジョブカード作成によって自身の価値観を整理し実施してきた業務を棚卸しを行うことで自己理解と仕事理解を進めたいと考えています。
合わせてjobtagで相談者の仕事や相談者が興味がある仕事の職業情報を入手し仕事理解の助けとしたいと考えます。
それらを進めた後で、改めて相談者に「今の仕事を続けるのが苦しいが、どうしたら良いか分からない」という来談目的に立ち返って頂き、自分自身で道をみつけられるよう支援していきたいと考えています。
正解が明確になっていない試験なので、難しい部分がありますが、夢ロープレで目指している合格ライン60%に対し70%を目指す、という立場から見ると、この内容で十分に行けると考えています。 |