今日は4Sで有名なシュロスバーグ
メルマガ第557号をお送りします。

今日は、論述試験、ロープレ試験を考える重要度MAXなシュロスバーグと最新のキャリア理論「2ACTフレームワーク」についてです。
目次
 
1.AIは敵か、相棒か?最新理論「2ACT」が拓くキャリアの第2幕
2.ナンシー・シュロスバーグ
3.シュロスバーグの4Sモデル:国キャリロープレ試験への応用
AIは敵か、相棒か?最新理論「2ACT」が拓くキャリアの第2幕
今、「2ACTフレームワーク」というキャリア理論が今注目されています。今年発表された理論なので理論の問題では出題されないと思いますが、既に白書にも取り上げられており、次の職業能力開発計画にも織り込まれそうです。本日は簡単にご紹介します。

「今の仕事、いつかAIに奪われるのでは?」そんな漠然とした不安を抱える時代は、もう終わりです。2025年、日本のビジネスシーンで急速に注目を集めている 2ACT(ツー・アクト)フレームワーク。これは、AIをキャリアの停滞ではなく、飛躍(=第2幕:Second Act)への「架け橋」と再定義する画期的な理論です。

 

AIを「スキルの橋渡し」にする

2ACTの核心は、AIと人間を「代替(奪い合い)」ではなく「協調(高め合い)」の関係と捉える点にあります。具体的な関わり方は6つのパターンに整理されます。

例えば、AIから手順を学ぶ Directive(指示)や、24時間体制のコーチとして評価を受ける Feedback(帰還)。これらを駆使すれば、未経験の領域でも驚異的なスピードで習得可能です。また、単純作業を任せる Automation(自動化)や、自分の能力をブーストする Augmentation(拡張)により、人間はより本質的でクリエイティブな業務に集中できるようになります。最終的には、人間が目標を定める Guidance(定義)と、倫理や精度を担保する Human Feedback(修正)が、プロフェッショナルとしての市場価値を決定づけます。

 

なぜ今、日本で熱狂を生んでいるのか

この理論が日本で支持される背景には、国とアカデミアの強い後押しがあります。2025年版の『労働経済白書』では、AIが個人のキャリア移行を助けるツールとして明記されました。

 

さらに、法政大学の田中研之輔教授らが提唱する「プロティアン・キャリア(変幻自在なキャリア)」を実現する最強の武器として紹介されたことで、現場への導入が一気に加速したのです。

 

これからのキャリア相談は、「過去の経験」を掘り下げるだけでなく、「AIを使い、未来のスキルをどうショートカットで手に入れるか」という戦略的なものへと進化していくでしょう。

 

あなただけの「第2幕」を始めよう

2ACTが教えてくれるのは、「AIを使いこなすこと=自分の可能性を広げること」というシンプルな真実です。AIはあなたの仕事を奪いに来るのではありません。

 

AIを使いこなす人が、そうでない人をリードしていく。そんな時代が幕を開けました。

 

まずは今日の業務から、どのパターンを試せるか考えてみませんか?2ACTという新しい地図を手に、あなただけの輝かしい「第2幕」をスタートさせましょう。

明日、開催するオンラインセミナーでも2ACTフレームワークを取り上げます。無料で参加できますので、興味のある方は登録してください。

▲参加ご希望の方は画像をクリックしてください。

ナンシー・シュロスバーグ (1929~)

シュロスバーグは、スーパーのもとで教育博士号を取得しています。

 

メリーランド大学でカウンセラー教育に携わるとともに成人のキャリア発達についての研究に取り組んでいます。1999年には全米キャリア開発協会(NCDA)会長を務めています。

シュロスバーグは全部で27回のキャリコン試験のうち、問題にこの名前が登場しなかったのは第4回、26回、28回の3回だけと絶対出題される代表的な理論家です。転機の問題ではまず出題される重要理論家なので確実に押えておきたいところです。

シュロスバーグの4Sの応用を理解しておくと、論述試験を解く時に役に立つことが多いです。ロープレ試験としては2級技能士を受検される方は必須になります。国キャリの場合は関係構築・傾聴・問題の把握までなので必ずしも使うケースは多くないと思います。
2種類の転機(トランジション)とそれぞれに対するスタンス
1)発達段階の移行期としての「トランジション」
シュロスバーグ(Schlossberg, N. K. )は、成人の発達を捉える視点を、①文脈的・文化的な視点、②発達的な視点、③ライフスパンの視点、④転機の視点に整理しています。
ライフスパンはスーパーが1980年に提唱した人生の時間軸(ライフステージ)です。この部分は師匠であるスーパーを引き継いでいます。

2)人生の出来事の視点から見た「トランジション」
結婚、引っ越し、失業、本人や家族の病気のような人生の中の出来事で、シュロスバーグは、転機を自分の役割、人間関係、日常生活、考え方を変えてしまうような人生上の出来事と捉えています。
転機を乗り越えるためのリソース:4S
Situation(状況)
  • 原因:どのようなことが引き金になって起こったイベントなのか
  • 予期:社会や周囲の状況から判断して、予期できるイベントだったのか
  • 期間:イベントは一時的なものなのか、しばらく続くものなのか
  • 経験:過去に同じようなイベントを経験したことがあるか、その際どのように感じたのか
  • ストレス:現在のイベント以外でどのようなストレスを抱えているのか
  • 認知:現在のイベントをどのように受け止めているのか(好機なのか、危機なのか)

Self(自分)

  • 仕事の重要性:今の仕事をどれくらい重視しているか(職位や給与など、何に高い関心があるのか)
  • 仕事と他のバランス:私生活(家庭や趣味など)と仕事のバランスをどのように取りたいのか
  • 変化への対応:イベントによる変化とどう向き合いたいのか(受け入れるのか、抵抗するのか)
  • 自信:自分に対して自信を持っているか
  • 人生の意義:自分の人生に対して、どのような意義を感じているのか

Support(支援)

  • 人間関係:友人や家族から必要な援助を受けられるか
  • 励まし:自分の挑戦や成功を励ましてくれる人はいるか
  • 情報:仕事や企業、転職市場、雇用などに関する情報を提供してくれる人はいるか
  • 照会:解雇された際の経済的な支援制度について、説明してくれる人はいるか
  • キーパーソン:自分にとって重要な情報を提供してくれる人物はいるか
  • 実質的な援助:経済的に必要な援助を受けられそうか

Strategy(戦略)

  • 状況を変える対応:仕事探しや、新たなスキルの習得に向けたトレーニングを進めているか
  • 認知を変える対応:転機の持つ意味をポジティブにとらえようとしているか
  • ストレスを解消する対応:運動やリラクゼーションなどを通じてストレスを解消しているか 
転機についての3つの分類
①予期していた転機
結婚や就職、引越し、子どもの誕生などがこれに当たります。自分がコントロールできる範囲で起きた転機であり、不安などはあっても「転機が訪れたこと自体に対する驚き」は生じません。
 
②予期していなかった転機
親族などが突然亡くなってしまうことや、天災・事故に巻き込まれた場合などのケースです。
 
③期待していたことが起きなかったという転機 
「今年は昇進すると思っていたのに、昇進しなかった」「希望していた配属先に異動になると思っていたが、ならなかった」「〇才までに結婚、と思っていたができなかった」のようなケースです。
転機を評価する4つの視点
  1. 転機の深刻さ
  2. 転機の起こったタイミング
  3. 転機がコントロールできるか
  4. 転機の持続性(いつまで続くのか?)
転機を乗り越えるための3つの段階
  1. 3つの転機の見極め 
  2. 4つのリソースの点検
  3. 転機の受け止め
学習ポータル連携との連携記事(無料!)

【ナンシー・シュロスバーグ】転機を力に変える理論家の人生と人となり✨
https://career-c.sognoplanning.com/?page_id=2901
 
他にも役に立つ情報が満載!
キャリコンのための学習ポータル
▲クリック
シュロスバーグの4Sモデル:国キャリロープレ試験への応用

シュロスバーグの転機理論の「4Sモデル」は、個人が人生の転機(トランジション)を乗り越える際に評価すべき4つの要素を示したフレームワークです。ロープレ試験において、相談者の状況を体系的に把握し、効果的な支援を展開するための強力なツールとなるので是非考え方を理解してください。

<国キャリロープレ試験への応用>

ロープレ試験の15分間では、ラポール(信頼関係)を形成し、相談者が何に困り、何を相談したいのかという主訴(中心的な訴え)と、その背景にある状況を的確に把握することが最優先となります。4Sモデルは、短時間で多角的な情報をバランスよく収集・整理するための「思考の補助線」として機能します。完全なアセスメントや解決策の提示ではなく、今後の支援に必要な基礎情報を得ることを目指します。

 

① 状況 (Situation) の把握:

まず、状況を最優先で取り組みます。「今日はどのようなご相談でしょうか?」「何があったのか、もう少し詳しく教えていただけますか?」といった問いかけで、相談者が直面している転機や問題の具体的な内容、発生時期、きっかけ、そして相談者がそれをどのように受け止めているかの「入口」を把握します。観的な事実と主観的な認識の両方に耳を傾け、相談の焦点を明確にします。

 

② 自己 (Self) の理解:

状況と密接に関連するため、並行して聴取します。「そのことについて、今どのように感じていらっしゃいますか?」「〇〇(状況)は、ご自身にとってどのような意味がありそうですか?」など、状況に対する相談者の感情や受け止め方、自己認識への影響を中心に聴きます。
 
深い内省を促すというよりは、現在の感情や状態を理解し、共感的に受け止める姿勢を示すことが重要です。過去の経験や詳細な価値観に深入りする時間は通常ありません。

 

③ 支援 (Support) の確認:

相談者の孤立感を測り、利用可能なリソースを素早く把握するために軽く触れます。「その件について、どなたかにお話しされたりしていますか?」「周りの方(ご家族、ご友人、職場など)の反応はいかがですか?」といった質問で、現時点で相談者を支える存在がいるか、あるいは不足していると感じているかを概観します。詳細なサポートネットワーク分析ではなく、現状のサポート環境の概要を掴む程度に留めます。

 

④ 戦略 (Strategies) の扱い(留意点)

ロープレ試験が15分間という時間制約上、具体的な解決策や将来の行動計画を詳細に検討する段階には至りません。ここで「戦略」に触れる場合の目的は、「相談者が現時点で、この状況にどのように向き合おうとしているか」、「何か既に試したことや、最初に考えたことはあるか」 といった、現在進行形の対処や初期の考え方の傾向を把握することにあります。
 
例えば、「この状況に対して、何かご自身で考えたり、試されたりしたことはありますか?」といった問いかけは有効ですが、これは深い戦略立案のためではなく、相談者の主体性、リソース活用の状況、あるいは手詰まり感などを理解する手がかりを得るためです。決して解決策の提案や具体的な計画立案を急ぐものではありません もし相談者が自ら対処法に言及すれば、それを傾聴し、認識を深める程度に留めます。
 
<まとめ>
ロープレ試験15分間での4Sモデルの活用は、相談者との信頼関係を築きながら、「状況」「自己」「支援」を中心に情報を収集し、問題の全体像をバランスよく捉えることを主目的とします。「戦略」については、現時点での向き合い方を軽く確認する程度に留め、深い探索や解決策の提示は次回の面談に繋げるべき課題であることを念頭に置きます。このフレームワークを用いることで、短時間でも構造化されたアプローチが可能となり、的確な問題把握能力と共感的態度を試験官に示すことに繋がります。
メルマガ名:キャリコン試験対策メルマガ(第557号) 
発行者  :夢ロープレ研究室
発行責任者:中島則生
発行会社 :ソーニョプランニング株式会社
夢ロープレ研究室ホームページ:https://career-c.sognoplanning.com/
(YouTube)夢ロープレ研究室チャンネル:https://tinyurl.com/2buq7p5w
公式LINE:https://lin.ee/erkyqbh
アーカイブ(直近10号分):https://archive.benchmarkemail.com/yume_roleplay
正しく表示されない場合はこちら
このメールは、ソーニョプランニング株式会社からのメール配信をご希望された方に送信しております。今後も引き続きメールの受信を希望される方は こちらをクリック してください。 今後メールの受信をご希望されない方は、こちらから配信停止手続きが行えます。
本メールは info@sognoplanning.com よりinfo@sognoplanning.com 宛に送信しております。
〒220ー0004 神奈川県横浜市西区北幸1丁目11番1号水信ビル7F,


全てのメーリングリストから配信を停止する。 配信停止 | 登録情報更新