現在、私たちの足元にある労働市場は、かつてないスピードで変容しています。第12次計画のたたき台を読み解くと、私たちキャリアコンサルタントに求められる役割が、単なる「聞き役」から、社会を動かす「伴走者」へと進化していることが分かります。
私たちキャリコンはこの大きな転換期をどう生き抜くか。4つの視点から深掘りしてみましょう。
1. 「選ばれるプロ」へ:専門性の可視化と領域特化
これからの市場では、「何でもできます」は「何も際立っていない」と同義かもしれません。たたき台では、キャリアコンサルタント自身の「能力の見える化」が強く打ち出されています。
2. 組織の心臓部へ:セルフ・キャリアドックの深化
企業内支援における私たちの立ち位置は、今、劇的な変化を迎えています。ひいき目に見ても決して活発とは言えないセルフキャリアドックですが、新たな転機を迎えつつあります。その中でキャリアコンサルタントは「キャリア相談ができます」ではなく企業・従業員を含む個人に明らかな付加価値を与えることが求められます。
3. 変革のナビゲーター:リスキリングと労働移動の伴走
AIの台頭や産業構造の激変を前に、多くの労働者が「何を学べばいいのか」という漠然とした不安を抱えています。そもそも長年勤めあげた会社を退職したら、あとは老後だ・・・という考えが周流だった昭和世代にとって自腹を切って学ぶことの意味が分かりにくいのです。
4. 誰一人取り残さない:多様な背景に寄り添う支援
労働力不足が深刻化する中、支援のスポットライトはより細やかな層へと向けられています。デフレ樹は人件費を上げる代わりに安価な労働力として外国人労働者を導入してききましたが、これからは、制度の目的そのものを「人材育成と人材確保」へと大転換させた「育成就労制度」が始まります 。
令和9年4月の施行に向け、私たちは外国人材を単なる労働力としてではなく、共に日本の産業を支える「育てるべきプロフェッショナル」として迎え入れるための伴走支援を強化しなければなりません 。
また、支援の対象は外国人材に留まりません。
女性への「雇用の質」の支援: 出産や育児で離職した女性たちが、その意欲に応じて再就職し、キャリアアップを諦めずに済むよう、託児サービス付き訓練や短時間・オンライン訓練の活用を促すきめ細かな支援が求められています 。
中高年層の「キャリアの棚卸し」: 60歳以上の就業者が増える中、中年期からのキャリアの棚卸しや生活設計の構想を支援し、これまでの経験を活かしながら新たなスキルを実践する場へと繋げることが重要です 。
困難を抱える層への寄り添い: 就職氷河期世代や、不登校等の経験により就労に困難を抱える若者に対し、アウトリーチを含めた段階的な支援を行い、社会参加への道筋を共に描くことが必要です 。