今日はジョブカードについて
メルマガ第573号をお送りします。
 
この573号ではジョブカードを、次の574号ではjobtagを取り上げます。これら2つの制度は学科試験で毎回のように出題されているので最大4点を得点できることも重要ですが、論述試験と面接試験の口頭試問で非常に使い勝手が良いことから是非マスターしてください。
目次
1.ジョブカードについて
2.2026年のキャリア支援における新常識。ジョブ・カードがもたらしたパラダイムシフトの現在地 
3.論述試験・面接試験でのジョブカードの使いどころ
ジョブカードについて
まずジョブカード講習テキストの入手と活用を
ジョブカードでは「ジョブ・カード講習テキスト」というテキストが公開されています。養成講座を受講された方は教材の中に入っていますが、実務経験者資格で受験される方は必ず入手されることをお勧めします。
 
いろいろな方の話を聞くと、このテキストは余り活用されていないようですが、実に良くできています。特に第Ⅰ部のキャリアコンサルティング編は是非一度通して読んでみてください。わずか66ページですから大した負荷ではないと思います。
 
第Ⅱ部以降もロープレの実施方法、具体的なロープレの逐語記録等参考になる情報が満載です。騙されたと思って一度ざっと読みしてください。知りたかった情報が載っていることに気付くと思います。

テキストは電子データで取り寄せいつでも見ることができる状況にするとベストです。

ジョブ・カード講習テキストは以下の厚生労働省のサイトからダウンロードが可能です。https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jobcard_system/jobcard_koshu/pdf/text_seido-H3010-all.pdf
ジョブカードの目的

①生涯を通じたキャリア・プランニング
キャリアコンサルティング等の支援の前提となる個人の履歴や、支援を通じた職業経験の棚卸し、職業生活設計等の情報を蓄積し、訓練の受講、キャリア選択等の生涯のキャリア形成の場面において活用する「生涯を通じたキャリア・プランニング」のツール

②職業能力証明
免許・資格、教育(学習)・訓練歴、職務経験、教育・訓練成果の評価、職場での仕事振りの評価に関する職業能力証明の情報を蓄積し、場面・用途等に応じて情報を抽出・編集し、求職活動の際の応募書類、キャリアコンサルティングの際の資料等として活用する、職業能力を見える化した「職業能力証明」のツール

ジョブカードの構成
<3様式>
様式1 キャリア・プランシート
様式2 職務経歴シート
様式3 職業能力証明(訓練成果・実務成果)シート
様式1 キャリア・プランシート
 
キャリア・プランシートとは、自分が大事にしたい価値観や自分の「強み」と「弱み」を把握したうえで、今後、どのように仕事を続け、どのような働き方や生き方をしていくかについて目標を設定し、その目標達成のためにどのように取り組むか等、キャリア形成のための基本計画を記入するシートです。 就業経験がある方用と就業経験のない方、学卒者等用に分類されています。
様式2 職務経歴シート
 
相談者自身の職務経歴を順番に記載するシートです。キャリア・プランシート作成時の資料、求職時の応募書類等として活用します。  求職者、訓練受講生、在職者が職務経歴の棚卸しを記載する統一の様式です。 
様式3 職業能力証明シート

相談者の免許・資格、教育(学習)・訓練歴、教育・訓練成果の評価、職場での仕事振りの評価に関する職業能力証明の情報を記載し、求職活動の際の応募書類、キャリアコンサルティングの際の資料等として活用するシートです。  免許・資格用、学習歴・訓練歴用、訓練成果・実務成果用に分類されています。 
2026年のキャリア支援における新常識。ジョブ・カードがもたらしたパラダイムシフトの現在地

かつてジョブ・カードといえば、ハローワークの事務手続きのための面倒な書類というイメージが根強くありました。しかし、2024年から2025年にかけての法改正を経て、今やジョブ・カードは、クライアントが自律的にキャリアを切り拓くための「戦略的な羅針盤」へと完全に脱皮しました。

 

現場で指導にあたる私たちが、今この瞬間に語るべき最新の制度活用術と、現場での変化を整理してお伝えします。


1. 「学び直し」による給付制限の撤廃がもたらした心理的安全性

2025年4月の改正から約1年が経過し、自己都合退職時の給付制限期間の短縮は、支援現場の風景を劇的に変えました。

 

現在、多くのクライアントが、ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを経てリスキリングを開始することで、待機期間という「空白の恐怖」を克服しています。これまで、生活不安から転職や学び直しに踏み切れなかった層が、制度を後ろ盾にして積極的に一歩を踏み出すようになりました。

 

我々キャリコンの役割は、単なる制度説明ではなく、ジョブ・カードを通じて「いかに早期に、かつ適切な訓練を選択できるか」という伴走の質を問われるフェーズに入っています。

 

2. 80パーセント給付という強力なインセンティブの定着

2024年10月に施行された専門実践教育訓練給付金の最大80パーセントへの引き上げも、すでに1年以上の実績を積み上げました。

 

受講後の賃金上昇を条件としたこの手厚い支援は、クライアントにとって「自己投資はリスクではなく、確実なリターンがあるもの」という認識を定着させました。50万円の講座が実質10万円で受講できるというインパクトは、今もなお強力な動機付けとなっています。

 

相談場面でジョブ・カードを広げながら、将来の賃金シミュレーションを共に行う。そうした「お金とスキルの直結した対話」が、今のプロのスタンダードです。

 

3. 教育訓練休暇給付金の創設と働き方の多様化(2025年10月より)

そして、昨年2025年10月から新たにスタートした教育訓練休暇給付金が、2026年の支援における最大の注目点です。

 

これは、仕事を辞めることなく、30日以上の無給休暇を取得して教育訓練を受ける場合に支給される制度です。離職を伴わない「学びのための長期休暇」が可能になったことで、ジョブ・カードは転職希望者だけでなく、現職に留まりながらスキルアップを目指す層にとっても必須のツールとなりました。

 

企業側も就業規則の整備を進めており、在職者へのキャリア形成支援という、我々の活躍フィールドが大きく広がっていることを実感されているはずです。

 

4. デジタル化の完成形。マイジョブ・カードとAIの共生

デジタルプラットフォームとしてのマイジョブ・カードも、2026年現在、非常に洗練されたものになっています。

 

マイナンバーカードとの完全連携により、職歴や資格情報の入力負荷は極限まで抑えられ、AIによるレジュメ作成補助は「本人が気づいていない強み」を瞬時に抽出するレベルに達しています。

 

我々指導者が注視すべきは、事務作業が効率化された分、そこで得られた余白をいかにクライアントの内省の深化や、意思決定の支援に振り向けるか。ツールの進化に頼るのではなく、ツールを使いこなした上での「人間にしかできない対話」が、これまで以上に求められています。


キャリア支援のこれまでと、これからの歩み

ここ数年の変化を振り返ってみましょう。

 

  • 2024年10月には、給付率の最大80パーセントへの引き上げが実現し、自己負担を最小限に抑えた挑戦が可能になりました。
  • 2025年4月からは、教育訓練を伴う離職者への給付制限が事実上撤廃され、生活の安定と学びが地続きになりました。
  • 2025年10月には、離職せずに学べる教育訓練休暇給付金が新設され、学びの選択肢はさらに自由度を増しました。
  • そして2026年、蓄積されたキャリアデータが「スキル証明」として労働市場で共通の価値を持つ時代が、いよいよ本格的に到来しています。

結論:2026年、私たちはクライアントの「変革」を導くプロである

ジョブ・カードは、もはや過去を記録するためのものではありません。これからの自分の価値を最大化し、国や企業の支援を賢く引き出すための「未来への投資計画書」です。

 

指導者の皆様には、この2026年の最新状況を胸に、クライアントが「ジョブ・カードを作ったおかげで、人生の選択肢が広がった」と実感できるような、熱意ある支援を期待しています。

 

まずは最新のマイジョブ・カードに触れ、AIが提案する新しい自己像を自ら体験することから、今年一年の支援を始めていきましょう。

論述試験・面接試験でのジョブカードの使いどころ
論述試験・面接試験とも最終的に受験者の今後のコンサルティングの進め方について問われます。その中でアセスメントツール等何らかの道具立てを使ってコンサルティングをよりリアルにすることが高得点をとるために重要なポイントになります。 
 
その時に役立つのがジョブカードとjobtag(職業情報提供サイト:日本版O-NET)です。ジョブカードは自己理解不足と仕事理解不足の両方の対策に使えますし、jobtagは仕事理解不足と情報不足の対策に使えます。 それではとりあえず回答にジョブカードを入れておけば良いのかといえば、そうではありません。何のためにジョブカードを使うのかが明確にならないと評価にはなりません。
 
1)キャリ協版論述試験 問4の解答例 
 
解答➀(前略)自己理解不足の対策としてジョブカードを使い、仕事理解不足の対策としてjobtagを使ったコンサルティングを行っていく。そして自己理解・仕事理解が進んだ段階で今の相談者の悩みを見つめ直してもらい、自身での課題の解決につながるよう支援していく。
 
 解答②(前略)ジョブカード作成を支援することで相談者自身の価値観を言語化し自己理解を進める。そしてjobtagを利用しながら相談者との相談を進め、相談者自身が業務を客観視することで仕事理解を進めていくことを考えている。そして自己理解と仕事理解が進んだ相談者と改めて直面する課題とどう取り組むかを一緒に考え、自身での課題の解決につながるよう支援していく。  
 
いかがでしょうか?同じような趣旨のことを書いていますが、解答➀では何となく取って付けた感が感じられます。もっとも主訴とマッチしているのであればこれでも十分の合格点はとれると思っています。
 
解答②は価値観の言語化、業務の客観視化という使う目的が書かれています。このことによってキーワードとしてジョブカードとjobtagを機械的に使ったのではなく、キャリアコンサルティングの方針に基づいてツールとしてジョブカードとjobtagを選択した、という立場をアピールすることができます。

2)ロープレ試験 今後のキャリアコンサルティング方針

応答例(前略)相談者が今の仕事にやりがいを感じず、仕事を続けることが苦しいということは仕事に対する自身の価値観が分かっていないという点で自己理解不足であり、自分自身が行っている仕事の重要性を理解していないという点で仕事理解不足が考えられます。 
 
その解決手段の第1ステップとしてジョブカード作成によって自身の価値観を整理し実施してきた業務を棚卸しを行うことで自己理解と仕事理解を進めたいと考えています。
 
合わせてjobtagで相談者の仕事や相談者が興味がある仕事の職業情報を入手し仕事理解の助けとしたいと考えます。
 
それらを進めた後で、改めて相談者に「今の仕事を続けるのが苦しいが、どうしたら良いか分からない」という来談目的に立ち返って頂き、自分自身で道をみつけられるよう支援していきたいと考えています。
 
正解が明確になっていない試験なので、難しい部分がありますが、夢ロープレで目指している合格ライン60%に対し70%を目指す、という立場から見ると、この内容で十分に行けると考えています。
メルマガ名:キャリコン試験対策メルマガ(第573号) 
発行者  :夢ロープレ研究室
発行責任者:中島則生
発行会社 :ソーニョプランニング株式会社
夢ロープレ研究室ホームページ:https://career-c.sognoplanning.com/
(YouTube)夢ロープレ研究室チャンネル:https://tinyurl.com/2buq7p5w
公式LINE:https://lin.ee/erkyqbh

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