いよいよ本番!ロープレ試験対策特集②
メルマガ第600号をお送りします .

今週末からロープレ試験が始まります。夢ロープレ研究室の受講生の方の顔に緊張の色が濃くなってきています。そのような方に私がアドバイスするのは「ここまで来たら、何かをやって合格しよう」という発想はやめましょう、ということです。
 
ロープレ試験は「キャリアコンサルタント」らしくふるまえるか?という試験です。そしてその根幹にあるのは来談者中心の考え方です。そうすると、ここまで来たら最後は「相談者のことばを真剣に聴く」「相談者に合わせる」「相談者の様子を見る」の3点がポイントになるでしょう。そして「この相談者がどんな人か?」を考えながら注意深く見ていくことでロープレは随分楽になります。
 
ロープレ試験 直前対策の鍵は「飛距離」の確保を最優先すること

キャリアコンサルタント(キャリコン)の実技試験、特にロールプレイング(ロープレ)の評価は、まるでスキージャンプ競技の採点に似ています。

 

単に会話が弾むことではなく、ジャンプ競技がそうであるように、合否は明確な評価軸によって決定づけられるからです。 それが、「飛距離」(相談者の訴えの確認=問題把握力)と「飛形点」(キャリコンの進め方・態度)という2つの要素です。

この前提を踏まえた上で、試験直前期の対策について述べます。多くの受験者が「飛形点」、すなわち伝え返しや質問技法、要約といったスキルの細部を磨き直そうと焦る傾向にあります。


しかし、これらの技術的要素を試験直前で劇的に向上させるのは困難なのが現実です。今この時期に集中すべきは、「飛距離」、つまり問題把握力を最大限に伸ばすことです。「なりふり構わず相談者に向き合う」という姿勢で、ロープレ練習に臨むことが重要です。


⛷ 飛距離:問題把握力の確保

「飛距離」とは、相談者が本当に解決を望んでいる核心的な問題、すなわち「主訴」をどれだけ正確に捉えられたか、という問題把握力に相当します。

なぜ今、問題把握力の確保が最重要なのか

  1. 展開力の土台となるから 問題把握が浅く表面的であれば、その後の目標設定は妥当性を欠き、具体的な展開、つまり方策の検討にも無理が生じます。合否ラインは、この一連のプロセスの整合性によって決まるのです。

  2. 抽象論を回避するため 採点者は「自己理解不足」「仕事理解不足」といった抽象的かつ一般論的な見立てを評価しません。その事例に沿った具体的な考えや視点、そしてその根拠が求められています。

 

🤸 飛形点:直前期に活かすべき「態度」の本質

直前期において、複雑な技法を完璧に使いこなすことを目指すよりも、「飛距離」を確保するために不可欠な「態度」の基本に立ち返ることが、結果として飛形点全体の安定に繋がります。

 

1. 「なりふり構わず聴く」姿勢を徹底する

まず基本は、「全身全霊で向き合う覚悟」を持ち、目の前の相談者の存在を感じながら、そのペースに合わせて「何に困っているか」をしっかり聴くことです。

  • 無心の傾聴 傾聴中、「次に何を質問しようか」と考えたり、発言の意味を分析したりせず、「聴く」こと自体に集中する意識を持ってください。これができていないと、応答が条件反射的になるリスクがあります。

  • 深掘りの意識 事実確認ばかりに終始し、表面的な関わりにならないよう注意が必要です。相談者の気持ち、感じ方、考え方といった内面(ココロ)に意識を向けた質問(例:「どう感じるか?」「なぜそう思うか?」)を用い、主訴への深掘りに注力します。

2. スキルは「道具」として意図的に使う

伝え返しや要約といった技法は、やみくもに使うものではありません。相談者の話が長い、あるいは混乱している場合や、論点を整理し、理解を確認して次の展開に繋げるため、といった明確な意図を持って使用するものです。

試験直前期に、要約やオウム返しを多用してしまう「無自覚なエラー」(間違った理解)に気づいた場合は、「要約は一言で決める」といった矯正トレーニングも有効かもしれません。しかし基本的には、質問ありきの考え方にならず、深い傾聴によって「飛距離」を稼ぐことに集中すべきです。


🌟 まとめ:最優先事項は「飛距離」である

試験直前に意識すべきは、小手先のテクニックではありません。「目の前の相談者は何に困り、どうしたいのか」という問題把握(飛距離)です。

 

相談者に寄り添い、一生懸命に関わろうとする姿勢、すなわち真摯な態度という「形」は、相談者の訴えを深く聴くことに直結し、その結果として問題把握の「飛距離」を伸ばします。

 

「飛距離」さえ確保できれば、たとえ多少「形」が完璧でなくとも、問題解決の核心と妥当な展開の方向性を示すことができます。それこそが合格へと大きく近づく道です。

 

なりふり構わず、相談者の真意を捉えることに全力を尽くすこと。それが直前対策の鍵となります。

自己効力感ダダ下がりの相談者役への対応
いよいよ大詰めが近づいてくると、最後はいろいろなタイプの相談者役にどのように対応していくかを検討(スクーリング)することが重要になります。
 
決まったメンバーでロープレ練習をしていると、だいたい相談者役のロープレのパターンがつかめてきます。でも、本番では違う相談者役になります。そのためにスクーリングが必要なのです。
 
今回は自己効力感がダダ下がって全然前向きじゃない相談者役に当たったらどうする、というテーマです。
 
自己効力感がダダ下がった相談者にあたったらどうしますか?そうです、励まし、称賛して前を向いてもらうことが最優先です。そんな状態で前向きなことを話をさせても何も出てこないから、まずはアゲアゲがセオリーです。
 
それではロープレ試験でそのような相談者役は出てくるでしょうか?はい、出てきます。実際にそのような相談者役にあたった、という話を何回も聞いていますし、全然話をしてくれない相談者役の話を深堀りすると、どうもこのケースではないか?という事例も聞きます。
 
自己効力感最低の相談者に「今後どのようにしたいと考えていますか?」「なぜそのようにしたいと考えますか?」というようなことを訊いても何も出てこないので話さない。そんな感じのケースではないか?このように考えています。
 
アゲアゲは良いのですが、心配になるのは時間配分です。励まし、称賛、いろいろやりながら気持ちを引き上げすることで多くの時間を使ってしまい、ロープレとして全然先に進んでいない!と焦る気持ちが出てくると思います。だからと言って励まし、称賛を適当なところで切り上げて、強引に先に進ませるのは禁物です。
 
いろいろな考え方があると思いますが、私はこのような場合はひたすら気持ちを引き上げることに注力し、相談者役が前を向く発言をするのを待つことが良いと考えています。仮に、その為に時間切れになっても良いと考えています。それは、このように自己効力感が下がった相談者を救うのがキャリコンの使命であり、試験官も同様な認識を持っているのではないかと思うからです。
 
時間切れになってしまった場合は、口頭試問で次のように説明してみましょう
 
(できたことは?)
相談者は非常に落ち込んでおり、自己効力感が下がっていました。面談の中では相談者をはげまし、前を向いてもらうことに注力しました。その結果「〇~〇」という発言がありましたので、いくらか前を向いて頂けるようになったと思います。このことが今回のロープレでできたことです。
 
(できなかったことは?)
面談では相談者のお話を丁寧に聴き、私ができる限り励ましました。その結果時間を多くつかってしまい、相談者の相談したいことについての確認、問題点の把握について確認が時間が足りずできませんでした。タイムマネジメントという観点で課題が残りました。
 
(今後の面談の進め方)
まだ相談者のお話をお聴きしている段階ですので、引き続きラポールの維持に努め、お話を伺っていきます。必要であればさらに相談者のの気持ちに寄り添っていき、相談者が相談したいことについて今後前向きに取り組んでいけるようサポートして参ります。
 
また、現段階でのキャリアコンサルタントとしての見立ては・・・(以下略)
 
いかがでしょうか?このような流れのロープレ&口頭試問であればロープレでの展開は十分でなくても、試験官は評価してくれるものと考えています。
来談目的、相談したいこと、主訴の3ステップ
ロープレ試験のロープレでは当初相談者が話していた表面的な「来談目的」から、そこに相談者の本音が加わった「本当に相談したいこと」、さらに相談者の気付いていなかった視点を加えた「相談者の主訴」という3ステップを歩んで問題点把握につなげていきます。
 
ロープレ試験が上手く行かない方の多いのは、本当の意味でこの3ステップを理解し、練習してこなかった、という傾向があるように感じています。そのような方は建前の来談目的から本当に相談したいことを聞きだす前に、仕事や家庭環境など背景や補足事項について丁寧に傾聴します。
 
そして、一通り、聴いて聴くことが無くなると、今まで自分が確認してきた情報を元に自分なりの「相談者が本当に相談したいこと」を作り上げ、その前提で問題点の確認を進めていきます。運が良ければロープレの終わりごろに相談者の発言から自分の勘違いに気付きます。結局自分の誤りに気付かずにロープレが終了するケースもあります。
 
私はオンラインレッスンで「仕事の話は相談者が自主的に話すことに留め、自分からは訊かないことが鉄則」とお話ししているのは、そのような背景があります。ロープレの最初の時間帯でやらなければならないのは、表面的な来談目的から相談者が本当に相談したいこと移ることです。来談目的の説明の中で相談者が「相談したいこと」と話したことを深堀して、相談者の本音としての相談したいことを相談者自身に語ってもらう方が優先だかたです。
 
例えば転職を考えているのだけれど、どうして良いか分からなくなったから相談に来た、という30歳の男性を考えてみましょう。
 
来談目的で話をしていたのは

➀今の会社は入りたくて入った会社だったが、このところ仕事が自分に合わなくてやる気が出ない。
 
②今営業のセールスエンジニアとして顧客への技術サポートをやっているが、元々は技術部門で設計や研究開発を行いたかった。
 
③自分に合った仕事に異動すればやる気になると思って上司に相談したが、「30歳になってから営業から技術部門への異動は難しい」とのこと。
 
④それで、転職しようと考えて転職サイトに登録したが、話しがある会社には余り興味がわかず立ち往生している。どうしたら良いか相談したい。
 
ところが良く話を聞いていくと
 
➀今の会社は良いところがいっぱいあり、だから自分は凄く入りたくて入った。それなので、辞めるという決断がなかなかつかない。
 
②転職サイトで話が来る会社に興味がわかないのはそのせいかもしれない。
 
③設計、研究・開発と言っても業界や商品等によってもやることは全然違う。自分としては転職するなら今の会社とは違う業界で働きたい。どこから手をつけたらいいかわからない。
 
④仲の良い先輩と話をしていたら「何年もしつこく異動願いを出し続け営業から技術へ異動した人がいるよ」と言われた。
 
相談者の本音を聞けたら、こんな話になりました。これは転職がメインの話ではなく、どうしたら今の会社に働き続け、仕事に満足できるか?という話と言って良いでしょう。話の方向性は全然違っていますが、相談者が来談目的で全然違ったことを説明しているわけでは無いところに注目ください。
 
相談はその後続いて次のように展開しました
 
➀今の仕事は全然自分に合っていないと思っていたが、過去を振り返ると充実した案件もあったり、お客さんに喜ばれてやっていて良かったと思う機会もあった。
 
②考えてみると仕事がやる気にならないと感じる案件は特徴があるかもしれない。
 
③当初は余り感じていなかったが、ペアとして働いている営業の人間と合っていないのも原因か?
 
こうなると、主訴は明確に今の会社に勤め続けながら、自分が充実した仕事をできる状態にするためには、自分は何をすれば良いか?ということに変わっています。
 
この展開を行う上で、おそらくサービスエンジニアという仕事のことを深く確認する必要は無いでしょう。また、転職先の希望を細かく訊いていくのも方向性が違っています。
 
また、このようなロープレの流れは事前に役作りを行なっていなければできません。試験という重要な場なので、相談者役はその場で思いついて面白そうだからこっちに行ってみよう、というような安易な対応はできないからです。

ロープレ試験の際には、この3つのステップを意識し、寄り道をしないように相談者の話を追跡していきましょう!
メルマガ名:学科試験対策メルマガ(第600号)
発行者  :夢ロープレ研究室
発行責任者:中島則生
発行会社 :ソーニョプランニング株式会社
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