今日は「職業能力開発基本計画」についてです
メルマガ668号をお送りします。

今日は職業能力開発計画です。
目次
  1. 【第12次職業能力開発基本計画のポイント】
  2. 第11次と第12次の職業能力開発基本計画比較
  3. 第12次職業能力開発基本計画、試験で狙われるポイントはここです
  4. 試験に出た「職業能力開発基本計画」から見える、これからのキャリコン像
ワンコインで国キャリの論述対策を!

論述試験で「書けたはずなのに、なぜか点が伸びない」──その原因は、文章力でも知識量でもありません。事例記録のどこを拾い、どこを捨てるか、という“仕分け”ができていないことです。事実・感情・本音・思い込みが入り混じった記録をそのまま書き写すと、「事実の丸写し」で減点されて可能性があります。

夢ロープレ方式の論述試験対策は、相談者の発言を5つ(A・A'・B・C・D)に仕分ける「ABCD分析」を使います。そして夢ロープレ式で第31回(2026年3月1日実施)の論述を団体別に解説したnoteを2本公開しました。

▼キャリ協版|出題者の意図の読み取りで減点を防ぐ
Zさんの事例を5領域に仕分け、設問1〜4の解答例と「減点を防ぐ5つの鉄則」まで解説しています。
https://note.com/lifeplan_cosul/n/n19aea0cceef4

 

▼JCDA版|経験代謝 × ABCD分析
Dさんの事例を、指定語句5つと「後半A・後半B」の対比から読み解き、問1〜問3の解答例(字数つき)まで公開しています。
https://note.com/lifeplan_cosul/n/n2d52a8800711

ご自身が受検する団体に合わせて、どちらか1本をお選びください。価格は各500円です。

「書けたのに点が伸びない」を卒業しましょう。

職業能力開発基本計画
第12次職業能力開発基本計画が公開され、4月1日から施行されています。今号では第12次計画の概要を第11次との比較の形で説明します。
【第12次職業能力開発基本計画のポイント】

職業能力開発の今後の方向性

 

1. 今後求められるスキルの変化に対応した戦略的な職業能力開発支援の推進

産業界や地域、成長分野等において求められる人材ニーズを的確に把握し、デジタル技術の進展等経済社会の動きを考慮しつつ、効果的な職業能力開発を推進する。

 

2. 労働市場でのスキル等の見える化の促進

労働市場の需給調整機能を高め、職務に必要となるスキル等の情報や企業の職業能力開発の情報の「見える化」を進めることで、人材育成の取組や処遇向上等を図ることができる基盤を整備する。

 

3. 個人のキャリア形成と職業能力開発支援の充実

労働者個人が労働市場や会社の状況、自分の能力を適切に把握し、キャリアの目標を定め自律的に能力開発を行うことができるよう、キャリア形成の伴走支援や個人の能力開発支援の環境を整備する。

 

4. 企業の職業能力開発への支援の充実

企業の職業能力開発機会を充実させるとともに、能力開発の成果を労働生産性の向上に結び付ける人事制度等の仕組みの整備や、DXを推進する人材の育成、中小企業の能力開発の支援等を推進する。

 

5. 多様な労働者の能力発揮に向けた職業能力開発の推進

多様な労働者(非正規雇用労働者、中高年労働者、若者、女性、障害者、就職やキャリアアップに特別な支援を要する者、外国人、現場人材) の職業能力開発に係る支援を実施する。

 

6. 技能五輪国際大会を契機とした技能の振興

技能労働者の人材育成の取組や技能五輪国際大会を契機とした技能尊重の機運醸成等を図る。

このほか、職業能力開発分野の国際連携・協力の推進に係る施策を実施する。
また、経済・社会情勢の変化等に伴って、本計画の対象期間中に新たな施策が必要となる場合は、本計画の趣旨等を踏まえて機動的に対応するものとする。
第11次と第12次の職業能力開発基本計画比較
第12次職業能力開発基本計画、試験で狙われるポイントはここです

2026年3月31日に、厚生労働省から「第12次職業能力開発基本計画」が告示されました。

 

この計画は、令和8年度から令和12年度までの5年間を対象とする、日本の職業能力開発政策の基本方針です。つまり、これからの国の人材育成、リスキリング、キャリア形成支援の方向性を示す“羅針盤”のようなものです。

 

当然、キャリアコンサルタント試験や2級キャリアコンサルティング技能士試験でも、今後かなり重要なテーマになります。

 

まず押さえておきたいのは、第12次計画を理解するうえで核となる「3つの視点」です。

 

それが、①個別化、②共同・共有化、③見える化です。

 

「個別化」とは、労働者や企業の事情に応じて、一律ではなく、きめ細かく支援していくという考え方です。年齢、働き方、雇用形態、企業規模、地域事情などが異なる以上、同じ研修を一斉に行えばよいという時代ではなくなっています。

 

「共同・共有化」は、特に中小企業にとって重要です。1社だけでは人材育成のノウハウや費用を十分に確保できない場合、産業単位、地域単位で企業同士が連携し、育成の仕組みを共有していくという発想です。

 

そして「見える化」は、スキル、職務、処遇、能力開発の機会などを可視化することです。何ができるのか、どんな仕事につながるのか、どのように処遇に反映されるのかが見えれば、労働者は主体的にキャリアを選びやすくなります。

 

さらに、第12次計画では、いくつかの重要キーワードも押さえておく必要があります。

 

まずは「労働供給制約」です。単なる人手不足ではなく、少子高齢化と人口減少によって、必要な労働力を確保しにくくなる構造的な問題です。だからこそ、多様な人材の活躍、継続的な能力開発、リスキリングが重要になります。

 

次に「人的資本」です。人材を単なるコストではなく、企業の成長を生み出す資本として捉える考え方です。能力開発への投資を通じて、企業の生産性向上と、個人の処遇向上・自己実現の両方を目指します。

 

そして「キャリアオーナーシップ」です。変化の激しい時代に、企業任せではなく、労働者自身が自分のキャリアを主体的に考え、学び直し、選択していく姿勢を指します。ただし、個人に丸投げするのではありません。ここで重要になるのが、キャリアコンサルタントによる伴走支援です。

 

ジョブ・カード等を活用しながら、経験や能力を棚卸しし、本人が自分の可能性に気づく支援を行う。これこそ、キャリアコンサルタントに期待される役割です。

 

また、スキル標準やキャリアラダー、job tagといった「見える化」を支える仕組みも、今後の学科試験では狙われやすいポイントです。名称を少し変えたひっかけ問題にも注意が必要です。

 

最後に、試験対策として大切なことを一つだけお伝えします。

 

迷ったときは、「国は一律の訓練ではなく、個別化・連携・見える化を進めようとしている」と考えてください。この大原則が分かっていると、不適切な選択肢をかなり見抜きやすくなります。

 

第12次職業能力開発基本計画は、単なる暗記項目ではありません。これからのキャリアコンサルタントに何が求められているのかを示す重要な資料です。学科対策としてだけでなく、実技や実務にもつながるテーマとして、ぜひ押さえておきましょう。

試験に出た「職業能力開発基本計画」から見える

これからのキャリコン像 

6月14日に実施された第36回2級キャリアコンサルティング技能士試験、そして3月に実施された第31回国家資格キャリアコンサルタント試験を振り返ると、今年の学科・論述で非常に重要なテーマが見えてきます。

 

それが「職業能力開発計画」、特に厚生労働省が策定する「職業能力開発基本計画」です。

 

2026年3月には、第12次職業能力開発基本計画が策定・公表されました。まさにこのタイミングと重なる形で、3月の国家試験、6月の2級技能士試験の双方に、その影響が色濃く表れていたと考えられます。

 

3月の国家資格キャリアコンサルタント試験では、第11次計画から第12次計画への“橋渡し”のような出題が目立ちました。たとえば、労働者の主体的なキャリア形成支援、いわゆるキャリアオーナーシップの育成や、オンライン等を活用した相談体制の整備などです。

 

これは、新しい計画だから突然出てきたテーマではありません。これまでの職業能力開発政策の流れの中で、継続して重視されてきた考え方です。つまり、単に用語を暗記するのではなく、「なぜ今、主体的なキャリア形成が求められているのか」を理解しているかが問われたと言えます。

 

一方、6月の2級技能士試験では、第12次計画の本格始動を受けて、より直球の出題が見られました。特に注目すべきは、人手不足、デジタル化、生成AI、リスキリングといった最新の社会背景です。

 

これからのキャリア支援では、単に相談者の悩みを聴くだけでは不十分です。労働市場の変化、企業の人材育成、個人の学び直しを踏まえたうえで、相談者が自分のキャリアをどう主体的に選び取っていくかを支援する力が求められます。

 

この流れは、学科試験だけでなく、論述や面接にも影響します。相談者がスキルアップや能力開発にどう向き合うのか。企業任せ、制度任せではなく、本人の意思決定をどう支えるのか。ここを見立てや方策に反映できるかが、今後ますます重要になります。

今回の出題傾向から見えるのは、キャリアコンサルタント試験が、単なる知識確認ではなく、時代の変化を踏まえた実践力を問う方向に進んでいるということです。

だからこそ、受験対策では「最新キーワードを覚える」だけで終わらせてはいけません。

 

人手不足、AI、リスキリング、キャリアオーナーシップ。

 

これらの言葉を、相談者支援の現場でどう使うのか。ここまで考えてこそ、本当の試験対策になります。

 

次回以降の試験を受ける方は、職業能力開発基本計画を単なる学科対策の資料としてではなく、「これからのキャリアコンサルタントに何が求められているのか」を読み解く材料として、ぜひ押さえておいてください。

メルマガ名:キャリコン試験対策メルマガ(第668号)
発行者  :夢ロープレ研究室

発行責任者:中島則生

発行会社 :ソーニョプランニング株式会社

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