「あちゃー、やっちゃいましたねー・・・」

快晴の新横浜公園。

芝生が一面に広がる1周約500ｍのコースで
ゼロベースランニングクラブの練習会はその日
400ｍを20～24本っていう内容だったんですけど
あるメンバーの方が裸足で走った後に
足の裏にでっかい血豆を作ってらっしゃったんです。

「いやー、走ってる時から何か嫌な感じはしてたんですけどねー」って
笑いながら、頭をポリポリ。

新横浜公園での練習会では
サーフェスが芝生ってこともあり
裸足でチャレンジされる方が多いんですね。


多いっていうか、ほとんど全員が裸足。

さも、この練習会では裸足で走ることがお約束、的な。


もちろん
こういうサーフェスで400ｍのインターバルが
できるっていう場所自体がそんなにないので
レースが近くない方は
できれば裸足で走りましょうねーっていう

話は、事前にクラブの掲示板でもお伝えしてはいます。

でも、ほとんどの方が
普段は裸足ではなく何かしらの履物を履いてらっしゃるので
雑な走り方をすればすぐに
「血豆」っていうレスポンスを受けることになります。

「走ってらっしゃる時に、結構ブレーキがかかってる感じでしたから
ここが筋肉の無駄遣いを改善するためのキーポイントっすねー」

履物を履いてたらわからないこと
気づけなかったことが
裸足では露わになってきます。

いくらランニング足袋とかワラーチとかが裸足感覚って言っても
こういうレスポンスは得られません。

裸足になって走ってみることで得られる
貴重なレスポンスです。

もちろん、裸足で走ったら
みんながみんな血豆作っちゃうわけじゃありません。


全然平気な方もいらっしゃいますし
血豆じゃなくて、違うレスポンスを受ける方もいらっしゃいます。

例えば、ふくらはぎが猛烈に張った、とか。

アキレス腱が痛くなった、とか。色々とあります。

じゃあ、そういう症状ってシューズを履けば出ないのかって言ったら
もちろんそんなことはないわけです。

血豆ができるような走りになってたら
シューズ履いて走ることで血豆はできないかもしれません。


だけど、筋肉の無駄遣いは解消されません。

ふくらはぎの張りも、アキレス腱の痛みも
シューズを履いたらもしかしたら軽減するかもしれません。


だけど、ふくらはぎやアキレス腱へのダメージを
道具によって誤魔化してるだけなので
結局症状は出るんですよね。

シューズを履くことで、今ある弱点がぼんやりする。


で、ぼんやりしてるから
今すぐに走りを見直さなきゃいけないっていう危機感も感じない。

すると、今すぐに行動しなければならない理由が
なくなっちゃうんです。


なんとなくそのままにしちゃう。つまり「待ちの姿勢」ですね。

できるようになるのを、ただただ待つのみ。

「練習量を落とせば、きっとそのうち治るっしょ？」みたいな感じです。

でも、僕が現場でよく遭遇するのが
「しばらく走るの休んで、もう大丈夫だろうと思って走ってみたら
また痛くなっちゃった」っていうランナー。

走りたい気持ちをグッと抑えて2週間休んでみたものの
またぶり返しちゃうなんて、結構メンタル折れますよね（苦笑）。

僕が考える、裸足で走る最大のメリットは
この「レスポンスの速さ」にあるんです。

地面を擦るような着地になれば
足底の外側あたりに血豆ができるし
小趾がうまく使えなてないと前足部の横アーチが落ちるから
示趾と中趾の付け根あたりに血豆ができます。

着地した後に足が内側に捻れれば
母趾球の内側に血豆ができることもあります。

稀に踵に血豆を作っちゃう方もいらっしゃいますけど
そういう方は踵でブレーキかけながら着地してる証拠。

逆に、裸足で走ることで血豆も何もできず
すごく良く走れたりすることもあります。

　
そうやって、素早いレスポンスを受けることができて
嫌が応にも、自分の走りの「現実」を突きつけられる。

その現実は、素晴らしいものかもしれないし
目を背けたい、最低なものかもしれません。

　
だけど、見たくないものも見なければいけないんですよ。


そうしなければ、行動に繋がりません。


行動しなければ、成果につながることなんかありませんから。

　
素早いレスポンスを受けたら
それを素早く走りにフィードバックする。


そこからさらに素早いレスポンスを受けて
フィードバックして。これの繰り返し。

　
これって、ランニングだけじゃなくて
どんな仕事にも、家事にも、人間関係にも
全てにおいて共通することなんじゃないかって思うんですよね？

「座ったまま、躓く人はいない」

　
立ち上がらないと、何も得られません。


立ち上がることによるリスクを怖がりすぎても
何もできません。

もちろん、躓かないように策を講じて
リスクヘッジしなきゃいけない。


わざわざ自ら好き好んで躓く人はいないでしょうから。

　
そのために、ゼロベースランニングがあります。


躓かないための方法、躓いた時の対処方法
そして、躓いた後の立ち上がり方。


ここまで面倒を見てくれるランニングメソッドが
他にあるでしょうか？笑