合同会社エフエイト Newsletter Archive - ここまで走りが変わるものなのか・・・

こんにちは、高岡です。

このメルマガを読んでらっしゃる方の中にも
大阪での地震に見舞われた方がいらっしゃると思うんですが
ご無事でしょうか・・・？

この後も余震が続くこともあるかと思いますが
ご無事でいらっしゃることをお祈りしております。

さて、今日は熊本国府高校のお話です。

10月27日（土）の熊本県高校駅伝に向けて
現在は「動きを修正するフェーズ」という期間。

2週間前から、朝練習は裸足
午後も足袋と裸足で走るっていう取り組みをやってきました。

この期間の朝練は各自のペースで
まずは足裏を慣らすところから始めたんですけど
その時はみんなスッゲー痛そうに
そしてゆーっっくり走ってました・・・

まぁ、グラウンドの土の粒がそこそこ大きいとこもあるので
致し方ないとこもあるんですけど
2週間経ってもそれぞれのペースがなかなか上がらないし
「おいおい、大丈夫か？」って心配になりました。

今日の朝練からは集団で走ることは生徒に伝えてて
それに合わせて各自で調整するように話してたんですけど
どうみても、これで集団走なんかやったら
みんな足に力みが入って
マメとか作っちゃうんじゃないか・・・？

で、今日の朝練。

杞憂に終わりましたね。

意外とうまく走ってました。

しかも、すごくいい感じで走ってました。

中には、シューズ履くとケイデンスがルーズになって
ブレーキかけちゃう生徒も
ビックリするくらいいい走りになってました。

んだよ、できんじゃん！

ホッとしました。

ただ、まだ走った後の感想とか
足の裏のチェックができてないんで
うまく走れてるかの評価がちゃんとはできてないので
今日の午後に確認してみよかと。

ほんとね、ここまで走りが変わるもんか・・・と。

その走り、シューズ履いても同じようにやろうよ。

そうは言っても
やっぱりシューズ履くと、戻っちゃったりするんですよね・・・。

だから、このトレーニングフェーズを大事にしなきゃな、と。

頭で考えてフォームを修正するんじゃなくて
もう、体で覚えるしかないんですよね。

繰り返し繰り返し、です。

余分なものを削って、磨いて。

ダメな走りをすれば
すぐさま地面からのフィードバックが得られて
自分がまだまだダメなんだって教えてもらえる。

だから、すごく謙虚になれる。

雑な走りをすれば
すぐさま、それなりのフィードバックが得られて
「いっけね、走りがマズイな」って。

これこそ、ゼロベース。

ゼロベースの「ゼロ」って
「何もない」の「ゼロ」ではありません。

「ゼロ」は真ん中。

中庸。

つまり、どちらかに偏ってるわけでなく
バランスが取れている状態のことを意味します。

だから、ロゴが「±」なんです。

裸足で走ることで
自分の「ゼロ」を知ることができるわけです。

こないだちょっとある本を読んで
面白いことに気づいたんです。

あなたもよく知る「座禅」。

座禅の最中に和尚さんが「警策（きょうさく）」っていう棒で
ばしーんって肩を叩いたりしますよね？

あれって、何のためにやると思います？

ネットで調べると色んなこと書いてあるんですよね。

「座禅中に眠気を催してる人に喝を入れるため」
「姿勢が悪くなってる人に喝を入れるため」

そんな情報が多いんです。

確かにそれもあるんだと思いますけど
僕はちょっと違った考え方で。

座禅ってよく「マインドフルネス」とセットになって
取り上げられることが多いんです。

マインドフルネスって、ざっくりいうと
「いま、ここ」に意識を集中すること。

自分の息だけに集中することで
色んな雑念を取り払う。

あなたもご存知かもしれませんね。

ここで僕は、閃いたんです。

座禅って
「自然」のシステムと同じなんじゃないか、って。

「自然」ってね、一般的には
「人間に優しい」「癒される」
そんなイメージだと思うんですけど
僕はそれって「ゼロ」な考えじゃないと思うんですよね。

「自然」って、厳しい側面もあるんですよ。

今回の大阪での地震もそうですけど
「自然」って優しいばかりじゃない。

癒してばかりはくれない。

ただ、そこにあるだけ。

優しいとか、厳しいとか
そんなことは、人間がどう捉えるかだけであって
「自然」はただ、そこにあるだけです。

で、座禅の警策は
この「自然」と同じなんじゃないか、と。

ばしーんって肩や背中を叩かれて
痛み刺激が入ると
人間の感情は揺さぶられます。

「え？何でオレ、叩かれたの？」
「この和尚、絶対オレだけ強めに叩いてるし！」

色んな感情が頭の中を巡ります。

でも、ここで雑念を振り払い
自分を取り戻すために、自分の息に集中する。

ある研究では
マインドフルネスの熟練者は
そうでない人と比べると
痛み刺激を受けた後のストレス具合が
格段に違うらしいです。

要は、感情がプラスかマイナスかに偏ろうとした時に
「ゼロ」に戻すスキルが高いってことだと思うんです。

座禅ってね、そういう意味もあるんじゃなかろうかと。

「ゼロ」に戻すスキル。

こないだもね、広島での講習会前に
デスクワークしてたスタバで
めちゃくちゃ着信音鳴らしてる若い女の子がいて。

一時的に
「何やこいつ、マナーモードにしとけよ！」
ってイラってしました。

しかも、一度ならず二度三度。

そこでね、気づいたんです。

「これはオレ、試されてるわ」って（笑）。

その後も繰り返す着信音。

でも僕は自分の息を整え
目の前の仕事に集中することに集中しました。

着信音が鳴るたびに
意識をそっちに持っていかれそうになるんですけど
その度に自分の息遣いに集中。

結果、イライラは無くなりました。

外的な刺激（警策や着信音）に対して
自分をいかに「ゼロ」状態に置いておけるか。

このスキルを高めるための、座禅なのかなと。

裸足で走ることも
座禅と似てるんじゃないかなーって思うんですよね。

ゼロベースランニング。

うーん、奥が深いなー。笑