前回、気持ちと、
その奥にある大切にしているものを、
セットで伝えるという話を
書きました。
「みんなで一緒に決めていくことを、
私はすごく大事にしています。
だから今回、
私抜きで話が進んだのが、
ちょっと寂しかった」
こういう例文も載せました。
ただ、
こう思った方もいるはずです。
そんなふうに、
すらすら言えたら苦労しない。
その通りです。
いざその場になると、
なかなか言葉は出てきません。
頭が真っ白になるか、
余計な一言まで口から出るか、
結局黙るか。
言葉が出てこないのは、
話しながら組み立てようと
するからです。
気持ちが揺れている場面で、
順番まで考えるのは
無理があります。
だから、
順番を先に決めておきます。
伝え方には、型があります。
1. 事実を伝える 2. 気持ちと、大切にしているものを伝える 3. してほしいことを伝える 4. 受け入れてもらえなかった
ときのことも、考えておく
この順番です。
2は前回書きました。
今日は、1と4の話をします。
まず1。
実は、ここでつまずく人が
いちばん多いのです。
たとえば、
こう切り出したくなります。
「私抜きで、勝手に決めたよね」
これは事実ではありません。
「勝手に」は、
こちらの解釈です。
相手は
「連絡がつかなかったから
先に決めただけ」と
思っているかもしれない。
解釈から入ると、
相手はまず訂正したくなります。
「勝手にじゃないよ」と。
話はそこで止まります。
事実は、こうです。
「私が休んだ日に、
次の行き先が決まっていた」
ここには解釈が入っていません。
録画を再生するように、
そのままの事実だけ。
相手も
「うん、そうだね」としか
言えません。
まず、事実で合意する。
気持ちもお願いも、
その土台の上に乗ります。
土台が解釈だと、
気持ちを伝える前に
言い合いが始まってしまうかも
しれません。
そして4。
ここは、
型の中でいちばん見落とされる
ところです。
順番通りに、
丁寧に伝えたとします。
それでも、
相手が受け入れてくれるとは
限りません。
そのときに、
「これだけちゃんと伝えたのに、
なぜ」と思ってしまうと、
また怒りに戻ります。
でも、
考えてみてください。
正論を言われて、
頭では分かるのに、
気持ちがついていかなかったこと、
自分にもありませんか。
自分に起こることは、
相手にも起こります。
受け入れるかどうかは、
相手が決めることです。
自分にできるのは、
伝えるところまで。
そこから先まで、
背負わなくていいのです。
だから4は、
あらかじめ考えておきます。
受け入れてもらえたら
こうしよう。
もらえなかったら、
両方持って話す人は、
断られても崩れません。
今日の一問です。
誰かに
何かを伝えたくなったとき、
口を開く前に、
一度分けてみてください。
いま伝えようとしていることは、
事実だろうか。解釈だろうか。
事実だけを口にする。
それだけで、
相手の返事が変わります。
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