■ 免許の更新 = 入国審査
免許の更新というのは、言ってみれば「入国審査」や「飛行機搭乗前の手荷物検査」である。すなわち、大半(であるはず)の善良な人たちは出来るだけスムーズに通過できるように手はずを整え、一方で通過すべきでない輩は間違っても通してしまわないように、厳正なチェック機能が必要である。
お盆休み期間の集中講義というのが、教員免許講習が各地で行われる時期の一つではあるが、免許状を「人質」にとって、教職を続けたいならば否応なしに講習を受けさせるというのであれば、上に示したような然るべきチェック機能を持った機会を整える必要があろう。
多大なる時間・コスト・労力をかけて、対象者を等しくふるいの上に乗せる割には、ただ黙って(半分寝ながら)講習をやり過ごしさえすれば、実質「ふるいにかける」こともなく全員が通過できるのでは、やっている意味がないのではないか。
英語教員に関しては、限られた時間で「入国審査」的な更新講習を行うとすれば、生徒のモデルとなるだけの発音能力を有しているかどうかに絞って、徹底的にチェックするということを提案したい。(これなら、やり方によっては大学などに出向かずに自宅からPCで受講・審査に臨むこともできよう。)
せっかく教員免許を「人質」にとるならば、申し分ないモデルを示すことのできる教員は「秒殺」で帰ることができ、そうでない教員は矯正が済むまで更新させない…と、否応にでもシステム化すれば、それだけでも確実に学校英語教育の質は(少なくとも現状より格段に)高めることができよう。