他力多読

Winnie-the-Pooh
新訳・解説プロジェクト
Chapter 2 ガリレオ訳公開!

■ Chapter 2 ガリレオ訳

Chapter 2は、あの有名な「プーがラビットの家の穴にはまってしまうお話」です。

今回は読みやすさを重視して、ガリレオ訳を単独で掲載しました!

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んなには、ウィニー・ザ・プー、または、もっと簡単にプーって名前で知られているティディベアくんは、ある日、満足げに鼻歌を歌いながら、森の中を歩いていました。ちょうどその朝に、ちょっとした歌ができあがったんだ。鏡の前で、いつもの「ふとり体操」をしていたときにね。できるところまでグ〜ッと背伸びをながら、「チャ・ラッ・ラー、チャ・ラッ・ラー」、次に前にかがんで、つま先にタッチしようとして、「チャ・ラッ・ラー、チャ・ラッ…アッ、アイタッ…ター!」って、やってたんだよ。朝ごはんのあと、プーはひとりでなんどもなんども歌っていたから、もうすっかり覚えられたんだね。だから今、はじめから終わりまで、まちがえずにちゃんと歌っていたのさ。こんなふうにね:

チャ・ラッ・ラー、チャ・ラッ・ラー、
チャ・ラッ・ラー、チャ・ラッ・ラー、
ラム・タム・ティードゥー・ラム・タム。
ティードゥー・リィードゥー、ティードゥー・リィードゥー、
ティードゥー・リィードゥー、ティードゥー・リィードゥー、
ラム・タム・タム・ティードゥー・ラム。

さてと、プーは、この歌をひとりで歌って、「他のみんなは何をしているのかなぁ?」「他のだれかになれたら、どんな気分かなぁ?」なんて考えながら、楽しそうに歩いていたんだけど、とつぜん、砂の土手のところに出くわしたんだ。そして、その土手には、大きな穴が空いていたんだよ。

「あぁ!」とプーは言いました。(ラム・タム・ティードゥー・ラム・タム♪)「もしぼくが、なにかのなにかをわかっているとしたらね、ここに穴があるのは、ラビットがいるってことだ。それで、ラビットは『おともだち』で、」って話し続けて、「おともだちってことは、『食べもの』とか『ぼくの歌をきいてくれる』とか、そういったことだよね。ラム・タム・タム・ティードゥー・ラム♪」

そうして、プーはしゃがんで、頭を穴の中につっこむと、呼びかけてみたんだ。
「誰かいますかぁ?」
急に「サッ彡」て音が穴の中から聞こえてきたんだけど、そのあとはシーンとなりました。
「『誰かいますかぁ?』って言ったんですけどぉ!」と、プーはとっても大きな声で聞いてみました。
「いないよ!」という声がして、そしてそれから、「そんなに大きな声で怒鳴らなくったっていいってもんだ。最初っから、ちゃあんと聞こえてるんだからな。」
「もう!」と声をあげてから、プーは「ほんとに、ここには、ぜんぜんだぁ〜れもいないんですかぁ?」って聞いてみた。
「だぁ〜れも。」

ウィニー・ザ・プーは、穴から頭を抜いて、しばらく考えてみてから、こんなふうに思ったんだ。「だれかがいるに決まってるよ。だって、だれかが『だぁ〜れも。』って言ったはずだもん。」だから、プーはまた頭を穴の中に入れて、「やぁ、ラビット、きみじゃないの?」って言ってみました。
「いいや」と、今度はまた違った感じの声で、ラビットが答えました。
「でも、ラビットの声だよね?」
「そうは思わんよ。」と、ラビットは答えます。「そんなつもりじゃないからな。」
「う〜ん」と、プーは言いました。

穴から頭を抜いて、プーはもう1回考えてみました。そして、また頭を戻して、
「えっと、じゃあ、すみませんけど、ラビットがどこにいるか、教えてくださいませんか?」
「友だちの、クマのプーに会いに出かけてったよ。大の親友でね…」
「だけど、ここにいるのが、ぼくですよ!」プーはとっても驚いて言いました。
「どんな『ぼく』なんだ?」
「クマのプーです。」
「それ、本当かい?」と、ラビットは、もっと驚いて言いました。
「ほんとに本当。」
「おぉ、えーっと、それなら、入ってこいよ。」

※拙訳;本記事掲載の訳は、推敲の上、加筆修正を施す可能性があります。

ことば の みかた では、Chapter 2本文全体の翻訳を公開しています!
英文解説につきましては、いずれ書籍として世に問えるよう、引き続き準備を進めていきますので、心の片隅で応援していただけると嬉しく思います。

翻訳だけでも、納得できるものを書き上げるには時間がかかるので、なかなか次々にお届けするとはいきませんが、次のお話も楽しみにお待ちいただけますようよろしくお願い致します!
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