もう10年近く前になるかと思うが、月刊『言語』という雑誌に載っていた、言語学者の考える難しい早口言葉。(ちなみに「のの」とは朝日新聞の4コマ漫画の主人公の名前)
ののの桃も 野茂の桃も ののの物
早口言葉の言いづらさの裏にある言語学的仕組みはいくつかあるが、
- 同じ発音の繰り返し(例:「桃も」)
- 調音点の細かい切り替え(例:「野茂の桃」→ /n/と /m/が交互に現れ、その度に「舌先を上歯茎につける」という動作と「両唇を閉じる」という動作を繰り返さなければならず、忙しい)
- 切り替えのタイミング(例:「ののの物」→「の」を繰り返している途中で、1回だけ正しい位置で「も」に変えなければならない)
…といった factorsが挙げられる。
こうした仕組みを踏まえ、「の」と「も」の繰り返し・切り替えを忙しく行う必要のある冒頭の早口言葉は、かなり難易度の高いものとなっている。言えるかどうか、ぜひ挑戦してみてほしい。